傾聴や「生き甲斐の心理学」を学び初めてから11年経つが、その効果なのだろうか、世の中の森羅万象(多様性)を楽しむようになってしまった。
まあ、この11年は、傾聴や「生き甲斐の心理学」を学ぶだけでなく、コンピュータ業界から、介護・福祉業界、生涯教育業界、NPO業界など変化が激しかったことも(良く言うと見聞を広めた)、その原因といえるようだ。
また、U先生や、勉強仲間の影響も大きく、知的関心分野も心理学だけでなく、歴史(特に日本の古代史)や比較宗教学、宗教・哲学、芸術、DNAなど分子生物学、国際政治、源氏物語や平家物語、神話、気功や太極拳、などにも広がった(心理学の隣接分野は広いという見方もできるが)。ついでに、個人的には写真や動物園まで。
しかし、よく考えてみると、昨日のブログにも書いたが、傾聴の心というか、他人の世界へのドアを開けようと(自分の世界も同時に開けるのだが)、修行をしてきたことが大きい。傾聴の理論的枠組みにカールロジャースの6条件があるが、その中に、無条件のPositive Regardという条件が出てくる。難しい学術用語であるが、無条件の愛・・・簡単にいえば、現場の中でこの条件を如何に満たすかだ。傾聴は実は、そこまで要求される。
そして、無条件の愛は多様性をいかに受け入れるかということに深くかかわるのかもしれない。傾聴と多様性の関係は意外に深い。
傾聴をテクニック的に考える人もいるが、人間観がきちっとしていないとダメである。人間観は、何も哲学的な思索だけではない。平素の構えでもある。やはり、簡単にいえば、人間が好きであり、人をどこかで信じることができることが大切。そして、それを支える思考・行動・感情を練ることだろう。
傾聴力 2/10