今日の「花子とアン」は、「Anne of Green Gables」の日本語翻訳の誕生のテーマであったが、タイトルが「赤毛のアン」に決まるまで、とても楽しかった。アンの気にする欠点・・・それが赤毛で象徴化されているが、それが欠点ではなく魅力的な個性と解釈するところが胸をうった。
心の健康の問題のなかでも、自分の欠点や病理と思われるものが、実は魅力的な個性であることを発見することは重要だ。そして、その鍵は得体のしれない自分の解釈の仕方だ。
とかくこの世は、例えば親子の関係でも、親は自分の子供の個性を認めず一面的に非難したりしがちである(自戒をこめて)。上司部下の関係でも、やはり利害関係から上司は部下をかなり一面的に解釈し、個性をほめることが少ないようだ。そして、なにより自分自身が自分の個性に気付かないでいる。
では、個性を見出すにはどうしたらよいか?利害関係があったりする関係は一般に不向きなようだ。対等になれるな関係が良いようだ。友達が一番だが、従兄、同僚、元の会社の知人、FB友達、夫婦、兄弟、神仏も欧米では多い・・・
何でも話せる友達が、次のようにのんびり話を聴いてくれる。傾聴の知識でいえば、①かまえがなくリラックスしていて。②暖かく共感的で。③あるがままに受けいれ。④ゆったりとした間があり。⑤理屈だけでなく感情も理解し。⑥いつも気にかけてくれるような人。こんな人が理想的だが、まずは、自分の意見を言うこともなくひたすら聴いてくれるのが一番。
その中で、自分の「赤毛」(残念ながら私はハゲ)にまつわる想いを話しているうちに、何か別の多面的な解釈ができるようになったり。あるいは、何気ない正直な会話の中で、自分の個性のヒントを話してくれることもある。
急にそんな人があらわれることも少ないかもしれない。その時は、友人の個性発見を支援するという意味で、逆の立場で話を聴いてあげることも大事かもしれない。
自分の個性発見は、「自分は何のために生まれてきたか?」の回答に繋がる大事こと。そして、それが軌道に乗り出すと、花子さんのように十年以上の歳月の中で自分の想い「Anne of Green Gables」を翻訳し世に送ることが現実化したりする。
私とあなた ② 10/10