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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

あなたと私の「傷つき度」!(私とあなた ③ 2/10)

2014-09-28 | 第八章「魂と聖霊」

 意外と知られていないが、傾聴をしたり、心理学の勉強会の講師をすると実に疲れるものだ。以前、同時通訳の方から聴いたことがあるが、同時通訳も一度には20分とかが限度でそれ以上は無理だそうだ。 因みに、カウンセリングも50分が限界と言われている。傾聴なども普段の頭の使い方がどこか違うのだと思う。

 さて、何故それほど疲れるのだろうかと思う。当然ながら相手の方の思考・感情・行動に興味を示し集中していることもあるが、同時に自分の思考・感情・行動にも集中しているからかもしれない。二つの世界を同時に処理するというのは同時通訳にどこか似ているかも。

 暮らしの中で、大切な人との対応で、今日は「傾聴」でやってみようと思うことは大事だ。気にかけている相手が何となく傷ついているので支援しないといけないな・・・と思ったりして意識して「傾聴」を実践する。そして、「心理的接触」を目指すのだが、大切な人との関係は複雑な親子関係だったりして、感情のもつれがさらに悪化することも多い。時には、喧嘩になってしまうことも。

 そんな中、「傾聴」をやろうと意識しているときは、お互いの「傷つき度」を必ず計ることは大事。これはロジャースの6条件にそったものだが、次のような具体的なケースで考えてみたい。

 Aさんは、最近めっきり老け込み、若干物忘れがひどくなり一人暮らしが心配になってきた母親Bさんが心配だ。今日はBさんの家に久しぶりに訪れた。

Bさん、「A子、最近電話もよこさないで、私なんてどうでもいいみたいね?」

Aさん、「そんなことないわ、昨日はお兄さんがお母さんのところに行くって聴いていたし・・・昨日はお兄さんきたの?」

Bさん、「C男もいい気なもんで、昨日は、急用で来られなくなったと言ってきた。どうせ、また奥さんと映画でも観てるんでしょう。A子       も、昨日はどうせ孫と遊んでたんでしょ?」

Aさん、「お母さん、何言ってんの、私は昨日は仕事で夜まで大変だったのよ!」

 こんなケースでは『心理的接触』は遥か遠くにあるようだ。そして、あやしい暗雲が垂れ込めてきたようだ。こんな時は、お互いの「傷つき度」を測ることが大事なのかもしれない。

 Bさんも、当然傷ついているが、Aさんも家庭の事情でBさんにかまえなかったり経済的問題で傷ついているかもしれないのだ。そして、このままでは、Aさんは、むっとしてBさんの家を後にするかもしれない。しかし、Aさんは「傾聴」しようとしているならば、ふんばって「傷つき」を意識してみるのが大切だ。

 心中穏やかでない自分の「傷つき度」、母(Bさん)の兄とのやりとり、そして一人ぐらいがしにくくなっている嫌悪感からくる「傷つき度」。そんな「傷つき度」を意識しつつ、自分が敢えて傾聴することを選ぶ・意思することが大事だ。

 Aさん、「お母さん、お兄さんが来なくて大変だったね、食事はちゃんとした?そういえば、今日は、お母さんの好きな〇×饅頭を買ってきたのよ?」

 Bさん、「〇×饅頭・・・ちょうどさっきテレビに出ていて食べたかったのよ・・・」

 運よくお饅頭を買ってきたのがよかったのか、一挙に「心理的接触」まで到達したようです。

私とあなた ③ 2/10

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