金曜の夜に松山の水問題を考える学術講演会がコミセンであった。まとめ役だった小松正幸氏によれば、西條からの松山への分水は不要であるとのことだった。データを示されての議論だったので、この議論には納得ができた。
つぎの日の新聞にもこれ西條の松山分水が不要との記事が出ていたが、市当局からは異論があるようであったし、そのつぎの日の市長のコメントは机上の空論とのことであった。しかし、あの議論を直接に聞いた人からは空論という答えを引き出すのは難しかろう。市長はいろいろな政治的な思惑ももっているだろうから、シンクタンクの政策提言などは聞く耳をもたないだろうが。
ただ、講演を聞いた翌朝妻と議論したら、結局松山市だけの議論に閉じることが問題ではないかということになった。それは東温市や砥部町、伊予市、松前町を含めた水資源のデータの検討でなくてはならないということである。
もちろん、現在の松山市にそういう視点があるはずもないし、市政を考えるという観点からはそこまで議論する必要があるとはいえないだろうが、少なくともシンクタンクの提言であるのならば、広域行政の視点を欠かすことはできないだろう。
その点では再検討を必要とするのであろうが、小松氏の提言はもっともなものであった。机上の空論ということで葬り去るべきものではない。それに対して真摯な返答がなされないならば、市長の政治的な姿勢が疑われても仕方がなかろう。