昨日聞くともなく、ラジオを聞いていたら、これはスペイン語の講座だったらしいが、スペイン人は少々の雨では傘をささないといっていた。
たぶんこれはスペイン人だけの話ではなく、ヨーロッパ人の共通の傾向であろうと思う。ロンドンのシティに勤めている人があまり傘をささないと言うのをどこかで読んだか聞いた気がするからである。ドイツ人でも同様だと聞いたと思う。
確かに国々によっては少しづつ気質がちがったりもするが、やはり共通のところもある。イタリア語の講座をこれも仕事をしながら耳にしたところでも、旅行に行ってもお土産を買い込んだりはあまりしないが、旅先から絵葉書に一言書いて送ったりするという。
イタリア人の化学者ロラーと車でイタリアからアルプス越えをして、スイスに入ったときだったが、彼は2時間だかある一定の時間車を運転するとバールに入ってエスプレッソを注文して、それを飲んだ後に絵葉書を購入して彼の両親にほんの一言書いては投函をしていた。
このときは彼の特有の習慣かと思ったが、そうではなくてヨーロッパ人が持つ普通の習慣なのだということは何年も経ってある方の家でのパーティで、やはりこれはアメリカだったかヨーロッパだったかは忘れたが、外国滞在の経験のある方からそういう話を伺ってなるほどと納得したものである。
雨のときに傘をさすかということと同じではないが、雨に関することでいえば日本では雨の中を歩くと言うが、フランス語では雨の下を歩く(marcher sous la pluie)という。これは前にフランス語修業シリーズの何回目に書いた。発想の違いがあるのはおもしろい。
un, deux, trois、すなわち、1、2、3と数えるときでもヨーロッパ人は日本人や韓国人のようには指を折って数えることはしないで、閉じた指のグーの形から親指、ひとさし指の順に指を突き出していく。
人を呼ぶ寄せるときでも自分の方に手の指を上向きにして手招きする。日本風に下向きに手招きすると向こうへ行けという風に取られるから、たかがジェスチャといえども大変である。