物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

天気予報

2012-04-21 16:14:13 | 学問

天気予報はこのごろ良くあたる。これはまだ地震予知があまりできないのとは対照的である。私が学生の頃の50年前にはまだあまり天気予報はあたらなかった。多分50%くらいの確率でしかあたらなかったのではないか。

そのころコンピュータでの天気予報がはじまったばかりで、日本全国を碁盤の目のように区切ってその碁盤の中に1箇所は雨量とかの観測地点を置くとかいうようなことだった。それで予報が当たる確率を上げようとしたと思う。

しかし、空気の流れを立体的に追いかけるにはまだその当時のコンピュ―タは十分な性能がなかった。それから50年後では気象衛星で空の雨雲を観測しているので、「天気予報と女(または男)心はあてにならない」などという人はいなくなった。むしろ天気予報がよくあたれば、人間などは勝手なもので、ときどきは天気予報が外れてほしいとか勝手なことを思っていたりする。

私の仕事場からも、松山気象台が見えるが、何十年か前にそこの台長さんとして大学の一級下の男が赴任してきた。私は知らなかったのだが、大学の同僚のTさんがテレビに出ていたS君をすばやく見つけたのであった。このTさんは台長として赴任してきたS君の同級生であった。

しかし、このS君は1年か2年したら、他の県の気象台の台長として転出をしてしまった。彼が松山にいたころに私は一度も一緒に食事等をしたことがなかったので、その苦労話を聞くことがなかった。

だが、いまのように天気予報がよく当たる時代になっていても、それなりの苦労はないはずがない。だが、それにしても地震予知のような苦労はしていないだろう。地震予知も気象庁の管轄ではあるが、その研究の中心は気象庁にはないだろうから。

地震予知をテーマに研究費を稼ぐ地震学の研究者もまったく居られないでもないかもしれないが、大多数の地震学者は地道に研究を積んで居られると思う。大体において研究者は地道な方がほとんどだからである。そういう地道なことが好きではない人は一般に研究者にはなっていない。