物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

数学勉強法

2012-11-29 12:02:13 | 受験・学校

「大人のための数学勉強法」(ダイアモンド社)という本を昨夜3/4くらい読んだ。246ページのうちで183ページまで読んだ。昨夜、2時ごろまで読んだが、遅くなったので読むのを止めて寝た。

教えられるところもあった。幾何図形の補助線の引き方で、情報を増やすように補助線を引けという。具体的には平行線か垂線が情報を増やす方向にいくという。

幾何図形のことをあまり学校で学んだことがない身としてはなるほどと納得した。私たちは学校で初等幾何学を学ばなかった世代に属している。

初級の物理学の特に力学で初等幾何学の知識が必要になるので、その最少限のところは自習したが、それでも高校で幾何学はほんの2時間くらい学んだだろうか(20時間の書き間違いではありません。本当に2時間くらいしか幾何学を高校では教えてもらわなかった)。

著者の永野裕之さんは東京大学地球惑星学科の出身の方だそうだが、プロの指揮者でもあり、かつ数学塾のカリスマ塾長であるそうだ。本人は高校時代に数学ができなかったと言われているが、それでもその学習法の独自性は先生も注目をしていたらしい。

この本の副標題が「どんな問題も解ける10のアプローチ」とある。どうも大学入試問題を解くということで数学の学び方を実地指導するという本らしい。

しかし、大人に数学の勉強法を教えるというのならいつまでも大学入試レベルに限定すべきではないのではないかと思ったりする。しかし、現に高校生ならこの本は有効であろう。

10個の方法というか考え方をうまく使えれば、大抵の入試問題でも解けるというのは本当ではあろう。この種の本としては予備校の講義を本にした秋山仁さんの「数学講義の実況中継」上、下(語学春秋社)があり、この本はいまでは古本としてしか手に入らないであろう。この本は私の子どもが大学受験のころに出版されていた書である。

秋山さんはその後の受験関係の仕事から退かれて、もっと広範な小学校とか中学校とかの数学教育に重点をおかれるようになったと思う。彼の駿台予備校から出された受験数学対策かどうかは知らないが、一連の叢書が発行されているらしいが、古本でも1万円以上の高値がついており、あまりに高価なので私は購入をしていない。

もっと古くは数学者のポーヤが書いた一連の「いかにして問題をとくか」(丸善)、「数学における発見はいかになされるか」上、下(丸善)、「数学の問題の発見的解き方」1、2(みすず書房)もあるが、昔からこういう数学の発見法に関心がある割にはこれらの本をもってはいるが、あまり読んだことがない。

最近、数列の和の問題に関心があり、最後の本の1巻の一部を読んだりしているが、それでも全巻を通じて読むということにはなかなかならない。

それにしてもそれらの総合的な方々の研究成果の比較検討ができればいいのにと思っているが、私が生きている間にそういう仕事に取り掛かれそうにはない。