先週のドイツ語のクラスのときに、R氏がプチというフランス語はドイツ語には入って来ていないと言う。
日本ではプチ・トマトというような語でプチがフランス語から入っているので、ちょっと不思議に思った。
フランスとドイツは隣国であるから、どうしても互いに言語の語彙が交じり合ってくる。だが、伝染しない単語もあると言うことらしい。
Chanceと書くと英語を知っている人は何だチャンスのことかと思うだろうが、これはフランス語ではシャンースと発音する。それはそのままの発音でドイツ語に入っている。
フランス語でVous avez de la chance. (ヴ ザヴェ ドゥ ラ シャンース)と言うと「運がよかったですね」という意味である。
「魅力的な」を意味する、charment(シャルマン)もドイツ語に入っている。また、ドイツ語とフランス語とのこれはどちらが先かはわからないが、ネクタイのcravate, Krawatte(仏語、独語の順。以下同様)とか人形のpoup’ee, Puppeとかも発音はとても似ている。pantomime, Pantomimeも同じような言葉であろう。
いつだったかカナダ人の先生のフランス語の講義に出席していたら、スリッパのことをpantoufle, Pantoffelだという。ドイツ語でも同じように言うと先生に言ったら、それはフランス語から来ていると教えられた。
もっともジャムのことをフランス語でconfitureというが、ドイツ語ではKonfit"ureと綴る。しかし、このKonfit"ureという語はドイツ人はあまり使わないような気がする。それよりはMarmelade(ドイツ語の発音:マルメラーデ)という語をいわゆるジャムにも専ら使うような気がする。
もちろん、ドイツ人がKonfit"ureという語を知らないはずがないのだが、普通にはジャムのこともMarmeladeというような気がする。これは私の単なる偏見なのだろうか。