自宅から国道に出るまでは市の細い道でブロック塀のある、家が続く。そして最近はカーブ・ミラーのようなミラーがとても増えている。
これは車で歩行者とぶつかるというような交通事故を未然に防ごうとの意図でミラーが増えているのであろう。そして私もそのミラーに注意して運転を心がけてはいる。
だが、ドイツ人のR氏によれば、このブロック塀にとても違和感をもつらしい。彼は言う。もしドイツでブロック塀の向こうから人が出て来て、その人と車がもし衝突すれば、ブロック塀の持ち主が警察から責任を問われるであろうと。
確かに日本では普通のブロック塀はドイツではあまり見たことがない。絶対ということは何でもありえないが、普通にはブロック塀などないであろう。アメリカに行ったことがないが、多分同様であろう。
一方、ミラーはドイツでもないわけではない。道が曲がっていて見通しが利かないところではカーブ・ミラーが設置されていた。そして特にそこに踏切があった。
あるとき、そこを車で通りかかったとき、道路の保守をする労働者がしきりにそのカーブ・ミラーのくもりをとるためにモップで磨いていた。とても理にかなった行為であるが、そのことを見てまことに典型的にドイツ的だと感じた。
帰国後にあるとき、日本に来たあるドイツ人にそのことを話したら、彼も「それは典型的にドイツ的だね(das ist typisch deutsch)」と同意をしてくれた。
まだ、日本でミラーを磨いている現場に出くわしたことはない。