「年を入れるには」とブログのタイトルをしたが、これはかなり説明を要する。
武谷三男の著作目録をつくって、「素粒子論研究」に発表したのは2004年のことである。
その何版かのときの感想を寄せられた西條先生によれば、著作の番号の他に西暦で年を入れて、どれだけの著作が何年にでたかわかりやすくした方がよいとのアドバイスを頂いた。
その方がよいことはすぐにわかったが、そのときにlatexでどうしたらよいかわからなかった。それでそのままになっていた。
最近になって私の先生の、小川修三さんの量子力学の講義ノートを小川夫人がコピーして送ってくださったが、その内容目次をlatex入力しようとしたら、節の番号が講義ノート全体で通し番号がついていた。
すなわち、節の番号は、章の番号とは無関係な講義ノート全体を通しての通し番号であった。それでどうしたものかとlatexの本をよく読んだら、ようやくそのやり方がわかった。
それで、その方式を現在作成中の遠山啓著作目録にも適用できるようになった。元の武谷著作目録をその方式で修正するのはもう少し先になるが、ようやく西條先生のアドバイスを生かす可能性ができた。
ちなみに、武谷著作目録の一番新しい版は第4版であり、素粒子論研究電子版で見ることができる。だから、修正版はこれの第5版となるはずである。もっともこれはまだ全く準備もしていない。
もっともこのことは私に心理的な後遺症を残している。
というのは遠山博士の著作目録に年を入れられるようになって、自分のことを顧みてちょっと寂しくなってきた。いままで70数年を生きてはきたが、ほとんどそれらの間に大したことができなかったと気がつく、きっかけになったからである。