ヤクルト球団のバレンティン選手が長い間破られなかった日本プロ球界のホームラン記録を昨日あっさりと抜いた。
そのことは大記録なのだろうが、そのことよりも私に今日の新聞でおもしろかったことは打球の初速度と角度のデータが出ていたことだった。
バレンティンの打球の初速度は平均時速156キロで、打ち上げる角度の平均は31度だったという。過去のホームラン王であった、王選手も初速度が時速155キロで、打ち上げる角度が30度であったから、ほぼ同じような打ち方であるという。
プロ野球のボールは古典力学で取り扱う質点ではないし、空気の抵抗等があるので、質点の力学で議論はできないが、仮に質点であり、空気の抵抗がなければ、放物体の運動は水平と45度をなす角度で打ち上げると一番遠くまで飛ぶということが知られている。
もちろん遠くまでボールが飛ぶためには初速が大きいほどいいことは間違いがない。
松井選手の打球の初速度が時速159キロであったのに比べれば、時速3キロもおそい。それでバレンティン選手は技巧派だと新聞には出ていたが、それでもすごい話である。
王さんのコメントもいい。達人は達人を知るという感じがした。