ドイツ語のクラスの世話人のOさんから長いドイツ語のメールが届いた。
その大部分はそれほど読むのが難しくなかったが、はじめの部分の意味がわからなかった。
それでしかたなく辞書を引いたりしたのだが、一つはことわざ(Sprichwort)であった。
Hochmut kommt vor dem Finaleとあった。これはブラジルとのワールドカップの対戦でドイツが7-1と大勝したことを戒める文である。もとのことわざはHochmut kommt vor dem Fallである。
辞書に出ている訳だと「没落の前におごりが現れる」とある。私はこのメールでHochmut(高慢)という言葉を知った。
そのつぎの文章も知らない言葉の入った文であった。
Der Semesterabschlussabend r"uckt bis auf nur 20 Tage heran.
文章は後長々とつづくのだが、それを追うのは止めるが、この上の文章に出てくるheranr"uckenという語は知らなかった。
それでそれもやはり辞書を引いてみた。ところがクラウン独和辞典には載っていなかった。11万語を収録した郁文堂の独和辞典にようやくheranr"uckenを見出してようやく意味がわかった。
クラウン独和辞書は収録語数が5万2千語くらいである。昨晩はこの辞書に載っていなかったと言ってOさんをからかったのだが、これはOさんのドイツ語知識の水準の高さを示している。
私がそれを読んだときに思いついた語はnahekommenであり、これがこの上の文章で使えるかどうかはわからないが、近づいてくるという感じは初心者でもわかるだろうと思った。またはherankommenでもその語を知らない人にも感じが伝わるかもしれない。
私たちのクラスのレベルが高いことはないのだが、R氏の使う言葉にときどき後で辞書を見ても出ていない語にであう。
どうも10万語前後を含んでいる辞書でないと見いだせない語もときどきだがある。インターネットで調べても出てこない語もある。
(2014.8.1付記) Hochmut kommt vor der Finale. と書いていたら、昨夜Oさんからvor dem Finaleだよと注意された。
辞書を引いて確かめてから、ブログに書けとのきついお叱りであった。すみません。
こういう誤りをどうしてするかというとeで終わる名詞は女性名詞であるという思い込みが私にあるからである。
もちろんlivre(本)のような例外はあるが、フランス語でeで終わる名詞は女性名詞の場合が多いからである。
確かに独和辞書を引いてみると、das Finaleで中性名詞であった。
同じようなことにドイツ語でGeがついた名詞は中性名詞であることが多い。だが、der Geschmack(味覚)は男性名詞である。
もちろん、die Gemeinschaft(共同体)のような女性名詞であることがわかる語尾をもった名詞を除いての話である。