物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

『数学文章作法』

2017-07-03 15:42:38 | 日記

結城 浩さんの『数学文章作法』基礎編(ちくま学芸文庫)を2回読んだ。最近では1回読んだだけではなかなか頭に入らないからである。

それと先週は松山にいなくて東京にいたので、その暇に読んだということもある。『数学文章作法』基礎編はなかなかよくできた本であり、するすると読める本でもある。また役にも立つ。

これを読んで知ったのは・・・の使い方である。これはa_{1}, a_[2},a_{3},・・・とするのはよくないという。ただし3.14159・・・はいい。ちょっと意味がわからないかもしれないが、前のテンテンは添字の横ぐらいに来るように書くという。

結城さんは「著者がいつも頭におかなくてはいけないのは読者のことだ」という。「読者の知識、読者の意欲、読者の目的」を気にかけなくてはいけないという。そういうふうにあまり読者のことを考えたことがなかった。私の書く文章は、一番最初の読者でもある、自分自身がどれくらい納得するかに一番の重点がある。

ただ、論文は書き言葉で書くというのは当然だが、ちょっと賛成できないと思ったのは「なぜなら」「よって」「ゆえに」という書き言葉は少し古めかしいと思う。それにあたる、現代的な書き言葉を追求する時代が来ている。

私が 『数学文章作法』基礎編 の全体を読んで「どうかな」と思ったのはここだけであった。

季刊の無料配布のサーキュラーの「数学・物理通信」の著者は文章を書くことにかけては練達の士ばかりであるから、編集者としてあまり表現に手を入れることはない。しかし、古めかしい漢字や言い回しを使う方もときどきおられるので、そこだけを注意している。


グー・チョキ・パーで

2017-07-03 13:27:55 | 日記

「作詞家はえらい」とブログで紹介した子どもの歌だが、これは私が知っている歌としてはとても古い。

すでに私が4,5歳のころだから西暦でいって1943年か1944年ころのことである。その頃には朝鮮(今の韓国)のある小さな町に私たちは住んでいた。その小さな家のキッチンで母が私に歌ってくれるともなく歌っていたのが、グー・チョキ・パーの歌であった。もっとも歌詞はまったく違っていた。

 

おや、まだ眠いの、花ちゃん、花ちゃん

朝の鐘が鳴りまするど

リン・レン・ドン、リン・レン・ドン

 

というのであった。これはこの歌を知った最初である。

ところがこの歌を私が高校生のころ(1955,6年)だったか、小学校生だった妹が英語で教わってきて、朝の寝床で歌っていた。

Are you sleeping, Are you sleeping,

Brother John ?  Brother John ?

Morning bells are ringing, Morning bells are ringing

ding,ding, dong, ding,ding, dong

これは「おや、まだ眠いの花ちゃん」との類似性があることがすぐにわかるであろう。   

私が大学3年(1961年)のとき、教職のコースの履修をあきらめた、わたしにはかなり授業時間が空いていた。それで第三外国語として入門のフランス語の講義に出ることにした。これは仏文専攻の1年生の学生のクラスであった。その講義を担当された N 教授は K 大学の出身の方であったが、私を理学部のムシュ―と呼んでくれて、何かにつけて引き立ててくれた。多分、フランス語を学ぶ理系の学生は数学を専攻する学生を除いては少なかったからであろう。

そういうこともあって、NHKのラジオの入門講座のフランス語の放送を聞き始めた。そのときの講師は前田陽一先生であった。その前田先生が入門の講座のはじめの放送でご自分で歌ってくれた曲が上の歌であった。もちろんフランス語で。

Frere Jacques, Frere Jacques,  (フレール ジャック、フレール ジャック)

Dormez-vous ? Dormez-vous ? (ドルメー ヴー、ドルメー ヴー)

Sonnez les matines ! Sonnez les matines ! (ソンネー レ マチネー、ソンネー レ マチネー)

Ding ! Ding ! Dong !(ディング、ディング、ダン)

Ding ! Ding ! Dong !(ディング、ディング、ダン)

である。下のインターネットによって元の原稿を修正したが、アクサン グラーブはつけていない。(下記参照)

ちなみに、インターネットからのコピーは以下の通りである。

  第一声:Frère Jacques, Frère Jacques, (ジャック修道士よ、ジャック修道士よ)

  第二声:Dormez-vous ? Dormez-vous ?(お眠りですか? お眠りですか?)

  第三声:Sonnez les matines ! Sonnez les matines !(朝のお勤めの鐘を鳴らしてください! 朝のお勤めの鐘を鳴らしてください!)

  第四声: Ding ! Ding ! Dong ! Ding ! Ding ! Dong !(キン! コン! カン! キン! コン! カン!)

そのときに前田先生の説明があったのかどうかは覚えていないが、フランスの修道院で修行している若い僧をFrere Jacquesと呼んでいる。若いから朝が眠たいのだが、それでも修行を始める朝の合図の鐘を鳴らす仕事をこの僧がいい遣っていたのであろう。

この歌は歌詞の意に反して、子守唄として使われていたのであろうか。そこら辺の事情はよくはわからない。最近はインターネットで何でも調べることができるから、もし調べて判明すれば、付記するつもりである。

そしてこの歌が最近の子ども歌として「グー・チョキ・パーで」としてリバイバルしていたとはつい先日まで知らなかった。この作詞をした方は斎藤二三子さんという方だとインターネットにあった。

 


作詞家はえらい

2017-07-03 13:16:57 | 日記

最近知った子どもの歌で「グー・チョキ・パー」でという歌がある。

メロディはすでに知っていたものだが、その歌詞が新しかった。

 

グー・チョキ・パーで何つくろう、何つくろう

右手がチョキで、左手はグーで

カタツムリ、カタツムリ

 

というのである。たしかに右手をチョキの形にして、その手を左手のグーの上に重ねるとカタツムリの形に見えないこともない。

こういうことを作詞家が自分で見つけて作詞するとすれば、なかなか、作詞家の仕事も大変だと思う。

また、そういうことを思いついて作詞した作詞家はとてもえらい人だと思う。それは一つの創造性であろう。