物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

商の関数の微分公式の忘れかけていた

2020-08-26 16:16:53 | 本と雑誌
商の関数の微分公式の忘れかけていた。これはちょっとショクだった。

精確に言えば、完全に忘れていたわけではないが、どうもあやふやになっていた。

最近でも、式の計算は時折するけれども微分の計算はほとんどしなくなっていた。それで公式集を見るということをしたくなったが、これをやはり微分の定義にしたがってもう一度導出してみた。

ちょっと時間はかかったけれどなんとか導出できて、記憶を補強できた。こういうことが起こるとは思ってもいなかった。

積の導関数の公式は多分忘れてはいない。しかし、商の導関数は少し面倒なのであまり使わない。

科学者とか技術者は計算することが大切だから商の導関数の公式とかは忘れてはいけないのだが、やはり頭の衰えはある。

中学や高校でしっかり覚えたはずの英語のつづりがあやしくなってきたのは60歳代のころだったろうか。こちらはもう抵抗しないでその都度辞書を見るようにした。

このごろではパソコンのワープロで英語の綴りが正しくないと言葉の下に赤の波線が入って警告を出してくれるようになっている。

だからそれを見て正しいと思われる英語の綴りを入力するという風である。

漢字などはもう書けない。もっとも最近はパソコンで入力だから、まちがった候補を捨てることさえできればいい。

ベルヌーイの等式

2020-08-26 11:57:00 | 数学
岐阜県のSさんから投稿された「オイラーの公式、起承転結」の中にベルヌーイの等式というのが出てくる。

 i{\pi /2}=log i

という式である。高校では学ばない虚数単位 i の対数である。この対数の底はネピア数eである。この対数式だとなんだかとても奇妙な感じの式であるが、これはいわゆる対数表示であるから、これを指数表示に書き換えるとよく見かける式となる(注)。すなわち、

 e^{i\pi /2}=i

である。この式を見たら、すぐにああ、実軸上の原点Oから単位点1を結ぶ線分を原点Oのまわりに90度反時計まわりに回転したものだとわかる。

これはもちろんオイラーの公式から求まるといってもいいが、複素数の極表示を知っている人なら、すぐに了解できることである。

  i{\pi /2}=log i

の両辺を2倍すれば、

  i\pi =2log i
       i\pi =log (-1)

となるので、負数 -1 の対数が出てくる。

これは、おかしな式だと思うが、これも指数表示すれば、

  e^{i\pi }=-1

となる。これはラディアンの \pi は180度のことだから前の線分01を180度反時計まわりに回転すればみごとに-1が求まるので不思議な式ではない。

だが、対数表示ではなかなか議論を生む式であったらしい。 

(注)対数表示と指数表示という語は普通に使われている用語ではない。私がしばしば使っている定義語である。

指数を使った式表示をするか、対数を使った式表示をするかで感じがちがってくる。一概にいうことは難しいが、対数表示の方が難しく感じるのが普通である。