物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

「委員会の論理」

2020-09-14 15:40:00 | 本と雑誌
中井正一の「委員会の論理」というエッセイを読み始めている。

これは岩波文庫の『中井正一評論集』の冒頭のエッセイである。まったくわからない。しかし、初読がなければ再読もないので、わからなくても読んでいる。

これは項目が18まであるのだが、ようやく8まで来たところである。これで半分まで来たのかどうかはわからない。

特にはじめのほうはまったくわからなかったが、だんだん具体的になってきたので少しは判読できそうになってきている。

これは武谷の技術論の先駆をなしているものに中井正一の「委員会の論理」と三木清の技術の哲学があるのではないかという論考を読んでいるため、その参考に必要になっている。

三木清の方はどこに掲載されているのかもわかっていない。

トニオ・クレーガー

2020-09-14 10:19:14 | 本と雑誌
『トニオ・クレーガー』はトーマス・マンの処女作であろうか。

ドイツ文学の泰東の小塩節先生がこの小説が大好きだと昔テレビで言われていたので、岩波文庫のその訳を買ってもってはいたが、読む気にはならなかった。

昨日、レーニンの『哲学ノート』の岩波文庫を探していたときに、見つけて読んでみた。

短編と言っていいのだろうか。90数頁で一日で読むことができた。ドイツのOstsee(バルト海)に面した港町リューベックがトーマス・マンの生まれた町である。残念ながら私はそこへ行ったことがない。

あまりそのリューベックらしい描写はないように思ったが、翻訳は名翻訳かもしれないが、やはり少し面倒でも原文にあたってみたいという気が起きた。いや、私にそれが読めるかどうかは自信がない。

小説の最後のほうで自分の生まれた町を訪ね、詐欺師にもう少しで間違われるという話とかもあり、自分はこの町のある名家の出身であるともいわず、ようやく小説の校正刷りを見てもらって警官の尋問から解放されるという話もある。

生家はすでに民衆図書館とか他人が住むようになっているので、わずかにその図書館を訪ねることによって元の自分の部屋や朝食をとった部屋とかを見ることができたとかいう話がでてくる。

トーマス・マンの他の小説も読んでみたい。