『マルクス・エンゲルス全集』(大月書店)なんてものにこの年まで縁がまったくなかった。
武谷三男の技術論を今年は徳島科学史雑誌に投稿予定の論文のテーマに挙げたので、はからずも『マルクス・エンゲルス全集』の中の1巻を調べてみなくてはならないことになりそうだ。
ということで、庭にある書庫からこの大部な『マルクス・エンゲルス全集』の中の2つの巻を取り出してきた。23a, 23bである。
もともとこれは私のもっていた本ではない。60歳直前に交通事故で亡くなった長兄の蔵書であった。
だれも住んでいない、長兄の家をとりこわすことになったので、次兄に「お前この全集がいるか」と言われたので、家に持ち帰ったが、もちろん、それを読むなどとは思いもしなかったので、庭の書庫に入れておいた。
この巻は『資本論』の翻訳であるので、取り出してはこなかったが、もう1巻あるにちがいない。長谷部文雄訳だと『資本論』は3冊本になっているから。ちなみにこちらのほうは居間においてあった。こちらも次兄からもらった本である。
とはいっても嶋啓さんの『技術論論争史』の引用された訳が正しいかどうかの確認のためであるから、ここまで筆が進み、この当該の巻を開くのは来週早々にくらいになるだろう。
書庫の中でも何冊も何冊も30冊以上あるのを確認した。いやはや、うんざりである。