物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

エルミート演算子とは

2021-04-09 14:14:52 | 物理学
エルミート演算子とは何か。

いつだったかもう何十年も昔のことだが、応用数学の先生がソリトンの研究で有名な広田良吾先生を集中講義に呼ばれたことがあり、その講義に列席して講義を聴講していたときにある演算子を黒板に書かれたので、おもわずその演算子はエルミート演算子ですかと質問したことがある。

ところが広田先生くらいの権威になると「え、エルミート演算子って、なんですか」とつぶやかれたのち、悠々と講義を続けられた。

その「演算子の期待値をとれば、実数になるよう演算子です」とか答えねばならなかったのだろうが、即座にそんなに適切に答えられたかどうかわからない。

エルミート演算子の固有値は実数であるとか、実数を演算子に適用して拡張したようなものだとかいろいろ説明ができるのだろうが、なかなか的確には説明ができそうにない。

これは量子力学ではエルミート演算子の定義が元の意味から拡張されているためかもしれない。

いつか、きちんとその論をまとめておきたいと考えながらはたしていない。
ちなみに「その演算子の期待値をとれば、実数になるよう演算子です」という意味の説明があったのは、ボームの『量子論』(みすず書房)であったろう。



I 医師の逝去

2021-04-09 13:24:20 | 本と雑誌
I 医師が逝去したとドイツ語のクラスで伺った。この I さんは私たちのクラスのメンバーだったことが3年だったか4年だったかある。

I さんは旧制高校の卒業生だから、ドイツ語は高校時代に叩き込まれた世代であろう。ただ、英語は堪能だったが、ドイツ語のリスニングにちょっと難があった。

というのか、これは老齢による難聴のせいであったかもしれない。補聴器をつけてはおられたが、補聴器をつければよく聞き取れるということでもない。

それでも途中でクラスに入ってこられて、3年だったか4年だったか頑張って出席された。その頑張りは医師としてもそうであったかもしれないが、人間としても見事なものであった。

しかし、今回このブログに書こうと思ったのはそのことではない。つい先日俳優の田中邦衛さんとほとんど同時に青色半導体の発明でノーベル賞を受賞された赤崎勇さんが逝去された報が新聞に出た。

I 医師は大学だったか高校だったかは存じないが、寮でこの赤崎さんと同期であったと言われておられた。とても赤崎さんは静かな方であったとは I さんの言であった。

赤崎さんと I 医師のご冥福をお祈りしたい。ほとんど同時期に亡くなったのも御両者の頑張りにほかならない。

4次方程式の3次分解方程式

2021-04-09 12:40:39 | 本と雑誌
4次方程式の3次分解方程式というものの存在をようやく知った。

いままでそういうことを知らなくても別に困ることはなかったので、これからの人生でも困ることはないのだろうが。

それはそうと昨夜から新しいドイツ語のクラスが始まった。ところがこれが講師の声は聞こえすぎるくらいに聞こえるのに聞かさられるレコーダーの音声が小さくて聞き取れにくい。

これではクラスが全くの台無しだ。いままでも聞とれにくかったが、これはそれでもなんとか聞き取れた。ところが今回からはどうもだめだ。

これではおちこぼれが出そうである。他でもない、私自身が落ちこぼれるだろう。