私のここで言うような決断はプーチン大統領はしないだろうから、ウクライナの戦争の行方は明らかではないが。
もし私がプーチン大統領ならば、という仮定でこの話を書いておく。
ウクライナでの戦闘をすべて即座に終えて、軍隊をすべてウクライナから退く。これはクリミア半島も含めてである。
そして、2度とウクライナに侵攻することはないと約束し、ウクライナに与えた被害に対して、戦争の勝ち負けにはかかわらず賠償金の相当額を払う。
その代わりに、ウクライナがNATOに加入しないことをウクライナとロシアとの平和条約で約束してもらい、そして時期が来れば、ウクライナとロシアが準NATO加盟国となることをNATOに認めてもらうように外交的に努力する。
シリアでのロシアの役割でもあまり褒められたようではないらしい。どうもどの国も自国が大国だと思うと態度がデカくなる傾向にある。これは日本自身も含めての自戒である。
いくら国が大きくとも隣国を武力で脅かすような振る舞いは厳に慎むべきであろう。周りの国から自然に尊敬と信頼を得るように努力する。
こういうことを今回のロシアのウクライナ侵攻の教訓として学ぶ必要がある。ウクライナに侵攻したために、それまで中立を表明していたフィンランドとスェーデンがNATOに加盟するというロシアとしては最悪の事態となってしまった。
これなど予期せざる負の効果であったろう。それくらいのことは始めから予期すべきであったのにまったく予期していなかったと思われる。