厚労省は現在、介護や病気の初期の段階1,2にはほとんど経費を支出しないようになった。
ところが最近見たNHKの認知症の放送で、この初期の段階に経費の支出を惜しまない方が結局全体の費用の節約になるというイギリスの例が紹介されていた。
日本の国家予算は半分くらいが国債の発行に頼っており、国家予算はもうある意味で破産している。
マクロ経済の専門家にいわせると、それでもまだ日本では国債を購入する人は日本人が多くて、それほど心配ではないのだという。
それでも国家予算が問題であることは各省庁に勤める官僚もよく知っており、それで厚労省でも認知症や心臓病・糖尿病の初期の段階にはあまりその予防には予算を支出していないらしい。
それで最近は大きな病院経営が難しくなっていると聞く。ところが認知症予防と心臓病と糖尿病とには相関があるとの統計がイギリスで得られており、それで初期の段階に費用を支出することによって結局国家予算の中で医療費の節約になっているという。
これは認知症の発症を大幅に遅らせることができたからだという。
こういう事実を日本の優秀な官僚たちが知らないとは考えられないが、それにしてもそれを知らないかのような予算の出し方である。この予算の出し方が来年以降に是正されていくのかかどうか。
もう一つは昨夜のNHKのオイコノミアで言われていた。就学前児童への教育投資が30年後の国家財政に寄与しているのではないかという結果が話されていた。
これはアメリカの話だが、就学前の児童に対してある種の教育を施しておくと30年後にはその教育を受けた子供は持ち家の主であり、ちゃんとした職業についていたという事実がある。
これは名前は記録しなかったが、あるノーベル経済学賞をとったアメリカの経済学者の調査結果らしい。
これなどもそういう費用はあまり役に立たないから削減しようというのが、現在の国家の考え方であろうが、それが意外や意外に役にたつという。
この就学前の子どもへの教育投資は子どもの非認知能力を増すのだという。非認知能力とは何かあまりメモを取らなかったのだが、人との協調性や我慢強さとかを意味するらしい。
この番組のキャスターの又吉さんは教育投資というと小学生に算数や国語を教えるのですかと大竹先生に尋ねていたが、そうではないという。
絵を描かせたり、人と協調して遊んだりとかゲームをするとかいうことであろうか。私たちの想像が難しいことが存在しているらしい。
経済学者はこれらの可能性についてもう少し詳しく研究してほしいものである。
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