物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

今期のドイツ語のクラスも

2021-02-18 21:31:25 | 本と雑誌
今期のドイツ語のクラスも今日でおしまいにしてもらった。

来シーズンは4月8日の始まりである。宿題を二つだされたが、できるかどうかわからない。

もっとも傍で私のカタコトドイツ語を眠りながら聞いている私の妻などは講師のR氏が一番うれしそうだと言っている。そうかもしれない。だって、母語で話すことができるのは誰だってうれしいものだから。

国を守るとは

2021-02-18 12:26:06 | 本と雑誌
兄が亡くなったので、その葬儀に参加するために数日ブログを休んだ。なにせ2つ違いの兄でほぼ80年のつきあいというか、子どもときには一緒に育ってきた。

朝鮮(今の韓国)にいたほんの子どものころからである。葬儀のときに不覚に涙が出て止まらなかった。

兄嫁のN子さんは50年以上兄と一緒にくらしてきたから、それほどの密度の濃さではなかろうが、それでも兄弟の仲はそれほど悪くはなかったから、涙が出て止まらなかったのは理由がないわけではない。

その葬儀も済んで帰宅した後で、妻から「国を守るとはどいうことだろうね」と疑問が投げかけられた。

これは姪の子が海上自衛隊に所属しているので、国の防衛に関した話を聞いたからである。もちろん表面的なことで深い話ではない。また、兄からも自分の国を自衛隊が守らないでどうするといういい意見も以前に聞いていたからこういう疑問がでたのも頷ける。

私は国を守るのは自衛隊ではなく(建前ではそうであろうが)、根本的には外交であるという考えである。それに人類全体の将来を考えたら、自衛のために装備を拡充したりすることはほどほどにして人類全体の存続を考えるべきだという基本的な考えである。

長い歴史的な時間で考えると地球は滅亡するのだが、それをできるだけ先延ばしにするためにできることは人類全体の協調しかない。

その宇宙論的な見解と世界の現状とかほど遠いことは承知しているが、それでも、こういういわゆるマインドセットの入れ替えをしないといけないのだと思う。これは理想主義に見えるが、そうではなくて、きわめて現実主義的な考えなのである。

湯川秀樹は世界連邦の支持者であったが、彼の頭の中ではそういうマインドセットの入れ替えがされており、人類の将来のためには世界連邦が必要だという信念をもたれていた。これは一見理想主義のようだが、彼にとっては実は極めて現実的な思考であった。

私も別に彼の受け売りではなく、そう考える。だから本当に地球上での人類の生存の真剣に考える限り、国を守るというようなローカルな考えは現在の暫定的な措置であって、将来を見通した考えをだれでももっと持たなければならない。

しかし、自分にできることはそれには程遠いことではある。だが、そういう大きな目標をもたないといけない。

くりかえしになるが、国として現在できる最大の努力は外交であろうと思う。政治家も外交官もそういう地球上の人類の生存に関係した高邁な識見と見解をもたなければならない。







電子レンジを英語で

2021-02-15 10:05:36 | 本と雑誌
電子レンジを英語でどういうか。microwave ovenというのが正しい。だが、普通は略してmicrowaveというらしい。

英語でどういうかを知ったのはかなり最近のことである。むしろドイツ語で聞いて知っていた。これはMikrowelleというのである。辞書を引いて見ると、Mikrowellen Herdというのが正しいようだが、通常はMikrowelleという。

microwaveはマイクロ波であるが、普通の人が使うのはマイクロ波ではなく、電子レンジのことである。

ドイツ人の若い夫婦を我が家にホームステイさせたときにHaben Sie keine Mikrowelle ?と聞かれてDoch. Aber sehr altmodisch.と答えたことを今でも覚えている。

フランス語でだいたい同じようでmicro ondesというらしい。ondeというのは波のことである。



作家・大江健三郎氏の原稿

2021-02-13 13:39:52 | 本と雑誌
作家・大江健三郎氏の小説の原稿が東京大学文学部に寄託されたとニュースで見た。

新聞にもその原稿の写真の一部が出ていたが、すごい推敲の跡が見られた。これでは昔の植字工は泣かされたであろう。

というようなことを妻に言ったら、その方が推敲の跡が残っていいとか返答があった。

最近はパソコンのワープロ機能を使う作家が多くなっているのだと思うので、だんだんこういうすごい推敲の跡をたどるのは難しくなるのであろう。

私自身も文章を書くのが普通の仕事であるので、文章を書くのにはいつも苦労している。ある程度できてからの推敲というか書き換えは何回するかわからない。たぶん7,8回はしているのではなかろうか。

ワープロ機能を使えば、ほとんど推敲の跡は消えてしまうが、一度プリントして読まないとなかなか推敲できない。

これは以前に技術評論家の星野芳郎さんがパソコンのワープロ機能が普及しても紙の消費量は少なくならないと予言していたのはある程度は事実であろう。

地下鉄

2021-02-13 12:49:43 | 本と雑誌
地下鉄に乗ったことがない人は大人は少ないだろう。少なくとも東京に住む人にとって地下鉄は日常生活に欠かすことはできない。

ところが地下鉄とは外国語でどういうのであろうか。subwayという英語が思い浮かぶ。私はアメリカには行ったことがないので、アメリカで地下鉄をどういうのか知らない。(undergroundとアメリカでは言うのか)。

ドイツではU-Bahnという。Bahnは女性名詞なので、U-Bahnも女性名詞である。フランス語ではどういうか。le metroであったろうか。記憶があやしい。これは男性名詞らしい。

そういえば、日本語でも昔の歌謡曲に「今日もメトロは終電車・・・」とかいうようなのがあった。

metro, boulot, dodoだったか 「通勤して、働いて、眠る」という意味のフランス語があると聞いたことがあった。boulotは普通のフランス語ならtravailであろう。またdodoは幼児語で普通なら、dormirであろう。

そういえば、「おしっこをする」みたいな幼児語があるが、ドイツ語はPippy machen であった。フランス語ではfaire pipiらしい。

こういう幼児語は日本で長年フランス語を学んでいても耳にする機会はほとんどない。

『でたらめの科学』

2021-02-13 12:23:08 | 数学
『でたらめの科学』(朝日新書)の書評が今朝の朝日新聞に出ていた。

もちろんまだ読んだことはないのだが、購入して読んでみたいと思った。

でたらめというのがなかなか実現できない。またその定義もなかなか難しい。

宇宙物理学者の須藤靖さんの紹介も興味深いのだが、この本にカオス現象との関連ももし述べられていれば、もっと興味深いのだがなどと余計なことも考えた。

別にカオス現象との関連が述べられていないとしても最近の疑似乱数の研究とその応用の範囲は広いだろう。

「カオス現象とは何か」これを定義することはここではしないが、私のこのブログのどこかでそれについて述べたことがあると思う。自分でもどこに書いたかはわからない。

それとの関係で n 次元の球の体積を求めるエッセイを書いたりした。これは陰に乱数への関心と関係していた。





コロナ禍で困っている学生への援助

2021-02-12 12:24:15 | 本と雑誌
コロナ禍で困っている学生への援助に取り組んでいる人からいただいた協力要請のパンフレットからメモしました。

私の家の近所の方がコロナ禍で困っている学生への食材援助の取り組みをしているので、その方からもらったパンフから要点を転載します。

 コロナ禍で困っている学生への食材の無料配布

食材の無料配布の「もっていけ市」の第7回が開催されます。

 とき:3月14日(日)11:00~
 ところ:愛媛大学正門付近

用意される食材は200食を用意したいという。提供をしてほしいものは

 1.お米 10合を一袋にしたもの
 2.袋麺5個入り袋
 3.缶詰
 その他、レトルト食品、野菜、カンパ 等を受け付けている。

主催: 民青同盟愛媛県委員会 連絡先TEL : 089-943-5971

私は関係者ではないので、食材を提供したい人とかは電話で聞いてほしい。
また、このブログへの掲載も主催者の了解を得てもいないので、その旨をご承知おきください。一人でもこのブログを見て助けられる学生がいればと思い、ブログの記事とした。

また、この「もってけ市」での食材の提供が、困っている学生に役立つことを祈っている。 






島 

2021-02-11 12:18:34 | 本と雑誌
島のことを英語でisland(アイランド)という。ドイツ語ならInsel(インゼル)だが、フランス語ではどうだったか思い出せない。

それで和仏辞書を引いたら、l'ile(リール)であることがわかった。l'はlaの省略したものであるから、フランス語では 島 ile (イール)は女性名詞である。

ドイツ語でもInselは女性名詞である。

先日書いた黙字がこのislandのsである。ところがドイツ語ではInselの s は発音するし、フランス語にはsの字は入っていない。イタリア語ではどうだったかと思って、引いてみたが、小さな伊和辞典にはちょっと見つからなかった。半島を先に引いたら、penisolaとあるから、これからisolaがイタリア語の島であるらしいことがわかった。

ここでたぶんisolaのsは発音されるであろう。

半島とは陸地が海に突き出したところをいうが、英語ではpeninsulaという。フランス語ではp’eninsulといい、ドイツ語ではHalbinselという。

半島という日本語がいつからあるのか知らないが、ドイツ語からの訳語であるような気がする。

用語解説として

2021-02-10 13:05:30 | 数学
このブログに書いた、球座標と反数、それにもう一つ(この用語がなんだっか今思い出せない)を気にかけていた。

昨日は球座標の解説を書いた。もう一つは一昨日だったかに書いた。一番短いのは昨日書いた球座標であるが、これには図をつけなければいけないのでまだ完成ではない。

今思い出したが、失念していた法則は「組成法則」(私は「絶対値の法則」と呼んでいる)といわれるものだった。

これは普段はわからない語があると、『数学入門辞典』(岩波書店)とか『算数・数学辞典』(東京堂出版)とか、その他を参照しているのだが、それらに載っていない用語にときどき出会うから。

そういう語の一つに、二軸球面関数という語がある。名前は私の物理の先生の一人である故S先生からセミナーで教わったものである。

これは古い話で申し訳ないが、ハイトラーの”Quantum Theory of Radiation"を 輪講してもらったときに教えられたものである。

これについてもいつか書いてみたい。

昨日は一日眠かった

2021-02-10 12:45:46 | 本と雑誌
昨日は一日眠かった。

昨日は朝6時過ぎに起きたのはよかったが、一日中眠かった。夕食の後片付けの皿洗いをして入浴後にテレビの前のこたつに入ったら、ぐうぐう寝てしまった。

『なっとくするベクトル解析』(講談社)をテレビの番組の合間に読んでいるのだが、だからページが進まなかった。もっとも説明があまりピンと来なくて私には難しすぎるような気がしている。この本が難しいのだとすると私の数学力の程度がいかにもお粗末だということの証かもしれない。

それで12時過ぎに就寝したのだが、今朝起きるのが遅かった。およそ朝食の準備は私の役目なのだが、妻がやってくれていた。

もっとも、朝食はワンタンのスープを温めて、パンと一緒に食べるという簡単なものである。



黙字(もくじ)

2021-02-09 10:37:35 | 本と雑誌
黙字(もくじ)というのをご存じだろうか。これはたとえば、knockのkとかislandのsとかのような字のことである。knowのkも同じ黙字であろうか。

knockはノックと発音し、kは読まない。islandもカタカナで発音を記すとアイランドであり、アイスランドではない。

これはNHKのEテレの「即レススキル英会話」でいつだったかそういう話が出ていた。

しかし、黙字という語は日本語でもその話を聞くまでは聞いたことがなかった。英語の学び始めのころに読まない字はsilentというと教わった。これは学校で学んだ知識ではなく、いわゆる塾で学んだ知識である。

中学校のころは英語とか数学とかを塾で学んでいた。この先生は私の母が女学校に入るころに学んだという老人の先生であったが、私はこの武田先生からいい英語の教育を受けた。

この先生は旧制の中学校しかでていなかったが、その当時はまだ愛媛県には中学校がなく、岡山の中学校に行かれた方であり、そのころはイギリス人の英語の先生から英語を学んだという方であった。

もっともそのころの中学校はいまでの感じならば、大学にでも行く感じとほぼ同じではなかろうか。

いま辞書を引いてみても黙字という語は広辞苑にもでてこない。また英和辞典でsilentを引いても発音しない文字の黙字という訳は出ていない。

辞書だってその掲載のスペースには限りがあるので、しかたがないが、なかなか言葉だってすべての言葉が辞書にはでているわけではない。

いま斎藤秀三郎の『英和中辞典』(岩波書店)を引いてみたら、silentのところに黙音字という訳があった。この辞書は武田先生が尊敬していた英語学者の斎藤秀三郎さんの遺著である。現代的な改訂がこの辞書もされているのだが、私の持っているのはそれより前の版である。




マイクロ波によるマンモグラフィ

2021-02-08 10:52:58 | 本と雑誌
昨夜のNHKのサイエンス・ゼロで木村建次郎さんたちのマイクロ波によるマンモグラフィの試みのことをはじめて知った。

いまはX線による乳がん検診のマンモグラフィが一般的だが、これは高脂肪度乳房では、なかなか乳がんの検出が難しいのだという。それがマイクロ波を用いることによってその検出の度合いが上がるという。

マイクロ波はX線と比べて波長が長いから、身体に与える影響がとても小さいので、X線による放射線障害を避けることができる。

多元多重散乱波理論とかいう数学の方程式を立ててそれを解析的に解くことによってこのマイクロ波マンモグラフィをつくったらしい。これはクライン-ゴルドン方程式をもっと難しくたような方程式であった。

すばらしい。

まだ読み始めたばかりだが、

2021-02-06 12:23:00 | 本と雑誌
まだ読み始めたばかりだが、『なっとくするフ―リエ変換』(講談社)を昨日E大学の図書館から借りてきて読み始めた。著者は小暮陽三さんである。

これは私の編纂した『電気電子工学科ミニマム』(愛媛大学)のフ―リエ解析の章を修正しているので借りて来た。

この本が今までこの本を借りた人の手垢で薄汚れているので、あまり印象がよくなかった。しかし、よごれているということはこの本を読んだ人が多いということを示しているのだろう。

ところが、まだ第1章の途中なのだが、なかなかよく書けている。どこに感心したかと言うと、フ―リエ変換がどこに使われているかをプロローグでくわしく書かれている。

実はこういう風な構想で『ベクトル解析』の本が書けないかと思っていたのだ。ところが、フ―リエ解析に関してはその構想がまったく思いつかなかった。

しばらくは楽しめそうである。

ペッテンコーファー

2021-02-05 16:34:16 | 本と雑誌
ペッテンコーファーはドイツの公衆衛生学の父とか祖であるとこれは大学の公衆衛生学の講義で聞いた。

下水道施設を完備したり、湿度の高いところを換気したりして、病気の予防の尽力した人であることはまちがいがない。

ただ、病気の原因が今わかっているような細菌とかウイルスだとは思っていなかったという。

それでペッテンコーファーはロベルト・コッホの長年のライバルであったと聞くとその功罪は相半ばするのだということがわかる。

(2021.2.10付記)ペッテンコーファーは多分森鴎外(林太郎)の公衆衛生学の先生だったと聞いた覚えがあるが、その記憶はあやふやである。だからまちがっているかもしれない。

『道具としてのベクトル解析』

2021-02-05 12:26:43 | 本と雑誌
道具としてのベクトル解析』(日本実業出版社)をここ数数間読んできた。

そろそろこの本を図書館に返却に行く時期が来た。やさしく書かれていて、わかりやすい。1か所か2か所このままではわからないところがあった。一つは内分点と外分点の箇所だった。

ここは、もうちょっと親切に説明をした方がいいと思ったが、そのほかは説明不足と思われるところはなかった。

特に、普通の微分積分学とベクトル解析との接続を念頭において書かれていることはよくわかった。姉妹書として『道具としてのフ―リエ解析』というのもあるらしいので、これも読んでみたい。