【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

新・麻生派「志公会」立ち上げ、自民党第2派閥、「安倍政権を生み出したのは私たち」、自民党不安定要素に

2017年07月03日 18時11分35秒 | 不祥事

 与党・自民党の派閥、「志公会」(しこうかい)が立ち上がりました。発足とともに、自民党第2派閥となりました。

 麻生太郎会長(副総理兼財務大臣)が、平成29年2017年7月3日(月)午後、東京都内のホテルオークラ(港区)で立ち上げました。

 自民党は門外漢なのでさっぱりわかりませんが、宮崎さんいたよ、と永田町で変な情報が流れたら困りますので、このエントリーにします。ただ、まったく知識がありませんから、記事というよりも、感想です。まず、報道されている「3派合流」ではなく、間違いなく「新・麻生派立ち上げ」という認識で、間違いないだろうと考えます。

 新・麻生派には、麻生さん、高村正彦・党副総裁、甘利明前経済再生大臣、佐藤勉・衆議院議院運営委員長、元参議院副議長の山東昭子さん、元官房副長官の鴻池祥肇さん、松本純国務大臣、河野太郎さん、今井絵理子参議院議員らが集結。

 衆議院自民党が44名、参議院自民党が16名。また、元職1名と、10月22日(日)の衆・愛媛3区補選に出馬を模索する新人も特別会員として発表されました。

 麻生会長は前日の都議選開票直前の会合は、麻生さん、甘利さん、総理と官房長官の合計4名だと強調し、「安倍総理から派閥の立ち上げについて励ましてもらった」と語りました。麻生さんは「5年前の自民党総裁選で、安倍3着と新聞が予想する中、1着にしたのは、このメンバーだ」とし、清和会会員ながら、故町村信孝会長に反旗を翻して、総裁選に出た、安倍晋三さんが当選したメンバーがそろっているとしました。そのため「5年前もど真ん中、今もど真ん中、これからもど真ん中だ」と語りました。一方、岸田派宏池会との合併には否定的な考えを示唆したため、岸田派が傍流に追い込まれる気配も出てきました。二階派もありますが、凋落する平成研究会は、やり方によっては、浮上するかも。

 シミュレーションとして、現在現職閣僚が2名なので、もっと増やせと言ったら、第2派閥だから、党幹事長をよこせ。あるいは、麻生さんが閣外に出ると、石破さんより派閥メンバーが3倍ということになり、福田内閣当時に一兵卒として、全国200か所を講演して、後継総裁になったシーンもよみがえります。

 とにかく、自民党のことはさっぱりわかりません。また、きょうも、慣れない警護官、慣れない秘書がピリピリしていて、自民党らしい閉鎖性が見て取れました。

 対する、二大政党民進党は、都議選の堅調ぶりにほっと胸をなでおろしました。安倍首相が、清和会、志公会のまたざきと、3分の2改憲発議、来春の総裁選に、思い悩んで、解散が遠のくかもしれません。

 ただ、イギリス労働党で、野党時代の1996年に、ブレア候補がブラウン候補が密約をかわして党首選に勝利。1997年に政権交代。首相と財務相としてやりながら、ブラウン派の圧力で、リアル首相を禅譲するまで10年かかっています。麻生さんは、まだ5年ということですから、もう少し、長い目で、政権戦略を練ってほしいところです。

 なお、自民党は第1次野党期から、派閥を「政策集団」と言い換えており、きょうの進行も「政策集団」となっていましたが、麻生会長自ら、ゆうべの首相との会談で、「派閥立ち上げの挨拶だ」と語っており、完全に派閥に後戻りといったところです。

麻生太郎新派閥「志公会」60議員で立ちあげ、自民党 20170703 宮崎信行撮影


[写真]新派閥「志公会」立ち上げを発表する、麻生太郎会長(中央)ら、2017年7月3日、東京都内、宮崎信行撮影。



[写真]新派閥に参加した、高村正彦・自民党副総裁(左)2017年7月3日、東京都内、宮崎信行撮影。


[写真]新派閥に参加した、甘利明さん(前列)、河野太郎さん(中列左)、田中英徳さん(中列右)ら、2017年7月3日、東京都内、宮崎信行撮影。

[写真]今井絵理子参議院議員(左)や、佐藤勉・衆議院議院運営委員長ら、2017年7月3日、東京都内、宮崎信行撮影。


[写真]原田義昭さん(中列左)や岩屋毅さん(中列中央)ら、2017年7月3日、東京都内、宮崎信行撮影。

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