【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【7/22】衆参文科委で萩生田光一文科大臣「大学1年生らに授業料の不満が募るのは当然で秋学期をオンライン授業にすると既に決めた大学に見直しを促す」と明言、野党「GoToトラベル内閣総辞職も」と踏み込む

2020年07月22日 15時39分56秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]夏の日の文部科学省前に立つ筆者・宮崎信行、おととし2018年撮影。

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 6月17日付記事で先行きを示していた、文科委の閉会中審査がありました。

【立憲民主党・国民民主党幹事長会談 令和2年2020年7月22日(水)】

 まず、国民が先週土曜日の両院議員・県連代表懇談会の内容をしたためて、立憲に提出。合流はほぼ決まり。4年前の民主党による維新の党の吸収合併では、赤松広隆さん、福山哲郎さん、江田憲司さん、柿沢未途さんの4名が小委員に。松野頼久代表はこだわらなかったのですが、「みんなの党」出身の江田さんが「民主党」になりたくなく、立憲民主党と民進党の2案から民主的に選ぶことになりました。インターネット一般投票や、小選挙区世論調査システムを転用した無作為電話調査の結果、「民進党」が優位に。赤松さん福山さんは「立憲民主党」を押し、岡田克也代表・枝野幸男幹事長もねばってほしいとしましたが、赤松さんが意外とあっさり折れて「民進党」が正式決定しました。この件は、きのうの岡田克也さんの記者対応で確認しました。この経緯から、福山さんは選挙で党名を選びたくないのは確実です。たんに、国民の人が「立憲民主党」にはなりたくないという問題でしょうから、なんでも選挙がいい、という考え方からは脱却してほしいところです。

【野党国対委員長連絡会議 同日】

 安住淳国対委員長は、あす始まる「GoToトラベル」について「新型コロナウイルス感染症が落ち着いた後におこなうべきもので、感染者が地方で増えたら内閣総辞職に値する」という表現に踏み込み、中止・延期や予算委を求めました。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 一般質疑の閉会中審査でした。

 公明党の浮島智子さんは「文化、芸術、スポーツの継続支援と収益力強化で560億円という多額の予算が第2次補正予算に盛り込まれた」とし「質問通告をしていないが、文化庁次長に執行に向けたご決意を聞きたい」としました。文化庁次長は「両党のお力添えで多額の予算をつけていただいた。執行に向けて申請を受け付け始めている」と述べました。これについて、中川正春元文科大臣を含めた野党議員からクレーム。委員長が「文化庁次長から発言を求められた」として再答弁を促し、「与党だけでなく、与野党超党派のご支援をいただきました。先ほどの答弁を訂正します」と述べました。ところで、閉会中だから、野党は本会議に「委員長解任決議案」を出せないし、内閣改造も近そうですから、仮に傲慢な運営をしても委員長は無事ですが、法案はないので、そんな人はいないでしょう。

 野党議員からはGoToトラベルの批判が出ましたが、こちらも閉会中で野党ヒアリング・国対以外の、政調会などはあまりないので、東京除外がいけないのか、時期がいけないのか、野党としての方向感は定まらないままでした。関心は極めて高いです。

【参議院文教科学委員会 同日】

 一般質疑。3時間。松沢成文さんは「東京オリンピックは7月24日開会予定だった。橋本聖子・五輪相は本来ならば世界からの客を迎えて、国会で私の質問に対して答弁していることもなかっただろう」と前置きして開催時期の展望をただしました。五輪相は「世論調査の結果一つ一つにコメントしないが、開催できるかどうかの不安の声があることは承知している」と踏み込みました。松沢さんは、国際オリンピック委員会が東京委員会に対して「コンパクト化の検証」を今月求め、次回の9月の会合では最悪のシナリオで都ではなく国が1兆円強追加負担を求められることがありうる、と指摘しました。

 吉良佳子さんは、大学のオンライン授業で、音声ファイルだけや、文字テキストだけを送ってくる教員がいる、と学生から批判が寄せられている、と紹介しました。萩生田光一・文部科学大臣も「入学以来授業を受けたり図書館で本を借りたりしたことがない学生の不満はこれからどんどん高まる」とし、「どうして秋がオンラインだと今決めるのだ。授業料が高いと思うのは当然だ」として、大学側に促している、と真摯な答弁をしました。

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