【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

立憲民主党がオンライン「おしゃべり大学」を初開催、早稲田大学鵬志会の「新歓」と共同開催

2021年05月09日 19時54分59秒 | その他
[写真]主催者提供写真その1



[写真]主催者提供写真その2

 きょねん9月に結党した「立憲民主党」の本部及び青年局が主催する「おしゃべり大学」の第1回が開かれました。「おしゃべり大学・ワンデイ・キャンパス・ウイズ・早稲田大学鵬志会」と銘打ち、早稲田大学鵬志会新入生勧誘イベントと合体して、さきほど令和3年2021年5月9日(日)オンライン・アプリ会議システム「ズーム」上で開かれました。

 100人以上が参加したイベントでは、塩村文夏(塩村あやか)参議院議員(東京選挙区、1期)が「コロナ禍で、学生から居場所がないといわれることもある。野党第一党として、中立的な立場で政治に限らず、ゆるくおしゃべりしながら居場所をつくってほしい」として進行。

 分科会では「環境問題では宗教的な考え方の違いが大事。インドでは死体をガンジス川に流すが、環境に悪いからと言っても、その人たちに対してガンジス川に流すなとは言えない」とか「入管の問題はブラックボックス化しており、地方との連携もない」という意見が出されたと、まとめの全体会合で報告されました。

 分科会は「オーナー」と呼ばれる30代を中心とした有識者がリード。立憲民主党の福山哲郎幹事長は「ジェンダーとセクシュアリティ」分科会などに参加。女性高校生からの「恋人はいなければならないものなのか。周りには痴漢に遭ったことを自分が性的に魅力があるからだと自慢する人もいて、よく分からない」の問いかけに男性大学生が「自分の周りには、何股もかけていると自慢する男性もいるし、女性にはアッシー、メッシー、ミツグなど何人も侍らせていると自慢する人もある。でも、その後、お酒を飲みながら話すと、本当に愛がほしい、などと言う。マウントをとるためにやっている」との意見が出ました。その他、「東京の家賃は高い」「地方紙に就職したいが、オンライン面接だと会社の雰囲気が分からない」などの意見が出ました。分科会の感想を求められた福山さんは「さきほど地方紙に就職したいとのことだが、インターネットなどで先々が全く見えないところにコミットしようとしている。別の形の尺度を持っている」とし、ライフワークバランスや転職、起業など「私の世代とは違う」との認識を示しました。

 各分科会の話の内容は最後の全体会合で集約されました。各オーナーたちは「自分が学生のころはこれほど社会や政治のことを考えなかった」「就職活動について世代が違うとこんなに考え方が違うということを実感した。同時に世代間で情報が断絶されていることを実感した」「終わりだけど、話し切れず、ものすごい長いチャットが流れてきた。こういった場をもっとつくってほしい」「オリンピックというテーマで国際政治を考えてきたが、新しい、全く違う視点を知れたので消化して発信していきたい」と語りました。

 これに先立つ、会合の冒頭のあいさつ。近藤和也・立憲民主党青年局長(衆議院議員)は「私たちも含めて出会いの場に飢えている。私も20代に戻ったり、皆さんのお父さんのようになったりして参加したい」と述べました。

 黒住朋夏・鵬志会副幹事長は「現在早稲田大学3年生だが、政治について気軽に語る機会はあまりない。政治家とお話しでき、また、同年代の人と交流したい」と話しました。

 ゲストのせやろがいおじさんは「ユーチューブやSNSで思ったことをふんどし姿で沖縄の海を背景にして発信している。最近は、コミュニケーションが崩壊していると、国会での入管難民法の審議などで感じる」と語りました。

 共同司会の島田光喜・早稲田大学鵬志会幹事長は「チャットに各自の意見を書き込んでほしい」と進行を説明し「自分の周りではコロナ禍で就職が難しいので大学院に進みたいという人が増えてきた気がする」「前向きな気持ちを持っている人がこんなにいるんだということをオンラインでも感じられ、参加してよかった」としました。

 司会の塩村さんは「1987年の発足以来、偏見や思い込みではなく、自分の経験で政治を語れるように議員インターンなどをししている鵬志会の新歓とコラボした」と経緯を説明しました。

 閉会にあたって、熊谷勘汰・早稲田大学鵬志会財務幹事は「このような機会を設けてくれた、福山幹事長、党本部の方、若新雄純先生らありがとうございました。きょう参加したみなさんは、傍観者でなく自分事でかかわってほしい」とあいさつしました。

 福山幹事長は「またやりましょう」、道下大樹・青年局次長(衆議院議員)は「このような機会があると広めてほしい」と述べました。

 私の感想としては、前向きな発言があふれていましたが、コロナ禍での大学生・高校生に垂れ込める暗雲も感じました。コロナ収束待ったなしという思いを再認識しました。

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