[写真]かつて、英紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」に写るなど現場での取材を続けるなど、過去も現在も未来も、日本を代表する政治ジャーナリストである筆者・宮崎信行。
予算成立後では初めての集中審議が衆参予算委でありました。
【衆議院予算委員会 きょう令和3年2021年5月10日(月)】
「集中審議 内外の諸課題」。
対応が批判された橋本岳・元厚生労働副大臣が質問。「私の地元、岡山県でも連日、最大の感染者を記録している。保健所の電話はつながらず、自宅療養が増えている」と他人事で語りました。初当選直後は、橋本派議員だった菅義偉首相は「ゴールデンウィークで人流を減少させるという初期の目的は達した」としました。関係ないですが、週末の「放送大学」で岩田教授の声を聞きましたが、10年近く前から「感染症の生体防御」の15回のうちの何回かを担当されていたようで、性感染症にかかる微妙な説明の仕方も含めて、こんなに実績のある専門家なのかと思いました。さらに、橋本さん、田村厚労相、菅首相は「転籍出向」の充実で一致。自民党政権が大企業だけを見ていることを如実に示しました。
橋本さんは「LGBT差別解消法案を自民党で議員立法の案を今国会で出す」と明言しました。
枝野幸男代表は「残念ながら緊急事態宣言は3度目で、さらに延長された。首相は、宣言の発出や解除で、基準に従ってというが基準は政府が決めたものだ。専門家の意見だというが、専門家とは感染症だったり、経済だったり、各々の分野の専門家に過ぎない。首相が判断すべきだ」としました。菅首相は「それは専門家に失礼ではないでしょうか」と意図的か、意図していないのか、かみ合わない答弁。首相は「制限解除の目安は、政府の分科会が決めている」としました。
持続化給付金の再支給の案について、枝野代表は「きょねんは前年比5割。しかし、その後、毎月2割減だとしても、1年間でとんでもないことになっている。業種を問わずに、毎月2割減の要件で再支給すべきだ」と語りました。
東京オリンピックについて中止までは踏み込まず。枝野さんは「アスリートはやりたい。開催の是非でアスリートが矢面に立たないようにしてほしい。私も1964年生まれだから、初めての東京五輪を観客の立場で見たい」としました。法務委員や「名古屋刑務所」問題などの経験がある枝野さんは、質問通告を朝にして、「入管難民法改正案」(204閣法36号)の質問も加えました。枝野さんは「前向きな面もある」としながらも慎重な取り扱いを求めました。
[画像]やや反政府系だとされることから、地上波出演は減ったものの、「身体検査」はばっちりで、テレ朝資本の「アベマTV」でも活躍する筆者・宮崎信行、当時の放送もスクリーンショット。
【参議院予算委員会 同日】
集中審議「内外の諸課題、新型コロナウイルス感染症対策、情報通信行政、原子力安全、外交等」。
自民党は本田あきこさんが質問。日本薬剤師会組織内が裏表で合計2名参議院自民党にいるのはかなり久しぶりかもしれません。本田さんは国産ワクチンを急ぐよう求め、厚労相はまもなく第三相に入るが、感染者が少ないから治験の対象者が少ないと強弁。衆には呼ばれなかった茂木外相は人類全員がワクチンを接種するのは2023年になるとの見通しを初めて示しました。本田さんはワクチン産業協会の声を代弁するなど、薬剤師会だけでなく、シオノギの社長が会長をやっている東京に本部がある日本の製薬業の協会の声も代弁する役回りのようです。
立憲民主党の蓮舫副代表は、短時間ですが、総務省の情報流通行政局をめぐる接待問題で、3月の首相答弁の更問いをする見通し。
その他は、東京オリンピックの開催に関する情報公開を求める見通し。中止を「対案」として出さないものの、まずは情報公開を求めることになります。
●あすの予定
参議院内閣委員会で「デジタル庁」で首相に1時間質疑。あさって成立のはこびで、政策としてはその日以降は解散をしてもいいことになります。
きょうは全国知事会のオンライン会議がありました。また、皇室の継承に関する有識者会議も予定されています。
こういった政局の展望に関して、宮崎信行は自身が運営する当ニュースサイトでの解説を続けるほか、日本を代表するテレビ局、日本を代表する雑誌社でコロナ禍にびくともせず、発信を続けていきます。
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