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宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

【第49回衆院選】榛葉賀津也氏、連合との政策協定は国民民主党単独と明言、立憲民主党は「消費税減税」「原発ゼロ」より強く主張へ、玉木代表は岸本選対委員長ともに路線対立と距離か

2021年07月07日 16時36分10秒 | 新・立憲民主党2020年9月15日結党
[写真]榛葉賀津也氏、ことし4月、宮崎信行撮影。

 国民民主党幹事長をつとめる、参議院議員(静岡2025年改選定数2)の榛葉賀津也氏はきょう7日、衆議院内で記者会見(隔週1回)を開き、「我が党は連合と積極的に政策実現のための政策協定を結ぶ方向に決定しました。これは連合と我が党の政策協定です。いわゆるバイの形で」と語りました。榛葉氏個人の考えではなく、両院議員総会の決定だと主張しました。

 連合本部は立憲民主党本部と国民民主党本部の3者の政策協定をめざしていましたが、国民民主党幹事長はこれを拒否したかたち。

 神津里季生会長が財政制度等審議会委員を連合は「持続可能な財政」などの文言を入れたい意向。十数年来の永田町・霞が関文学では「持続可能」は消費税率を上げる方向のもの。

 このため、枝野幸男代表ら立憲民主党は「消費税時限的5%引き下げ」「原発ゼロ社会の早期到来」を連合に飲み込まされる可能性が出てきました。

 小選挙区ごとの、政策協定では、国民民主党を支持する労働組合の単組が立憲民主党公認候補を支援することがあるでしょう。

 一方、かつての民社党でも3議席ほどをとっていた都議選で、候補者4人が惨敗したことを受けて岸本周平選対委員長は「野党でありながら具体的 な 政策を与党に提案し、 問題を解決してきた 国民民主党の実績 が 、 都民の間に 浸透しているとは言い難い現状が明らかとなった。 地元において日頃より有権者と接していく 地道な 活動の重要性を改めて痛感したところである」とするコメントを発表。玉木代表の信頼があつい岸本選対委員長としては、参議院議員会館・神田駿河台での路線対立から、距離をとるかまえを明確化しました。玉木代表も同じ思いでしょう。枝野代表も、榛葉氏を気にしないで調整できるので、きょうの榛葉発言は三方よしといったところです。


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枝野幸男代表異例の「分館の閉会中審査」登板も、自民党内も混乱「ワクチンの供給時期の予見性を、地方自治体は高めてほしい」の内閣府副大臣のパワーワードでかき消される

2021年07月07日 16時05分49秒 | コロナなど閉会中審査→オリパラ→衆院選
[写真]衆議院分館内、4年前の2017年5月、事務総長の許可を得て宮崎信行が撮影・所持・掲載。

 3週間ぶりの国会審議、閉会中審査が開かれました。

 その前に宣伝ですが、Youtube宮崎信行チャンネルで「1・1万回再生」の動画が出ました。当ニュースサイトの過去28日間のユーザー数は2・2万人と高い数字を続けています。一方、同じニュースを掲載している「宮崎信行公式ホームページ」の「ブログ」は、その500分の1のアクセスにとどまっています。かけたお金とアクセス数の非対称ぶりが顕著ですが、3つともブックマークしていただくとありがたいです。今後も私の動きはこのニュースサイトで分かるようにしていきます。裁判も1年4か月前に終わりましたので、地上波出演依頼お待ちしております。

【衆議院厚生労働委員会 きょう令和3年2021年7月7日(水)】

 初めての閉会中審査。

 枝野幸男代表が登板。枝野さんは、党首討論はきらいですが、議院運営委員会など異例の場面で登板してきました。今回は、「分館で開かれる閉会中審査」という極めて異例な場面。5年前に「岡田克也代表-枝野幸男幹事長ー安住淳国対委員長」トリオが、国政政党のハシゴに乗りながら都知事選に負けたという理由で落ちてしまい「蓮舫代表ー野田佳彦幹事長ー山井和則国対委員長」体制になってしまい、あまりにも暇なので、法務委員(定員35)として捲土重来を期していました。テンションが高い若手理事に従う重鎮ステータスで法案の質問にも立ちました。

 そのとき以来の分館登場になります。なお写真は、「第13委員室」で、厚生労働委は定員45の大所帯なので2倍の大きさの第16委員室ですが、「教室型配置」は同じです。

 枝野さんは「河野太郎ワクチン担当相は、モデルナ製が6月末までに6000万回分供給ではなく1370万回分と6割減少したと発表した」とし、大型連休前に知っていたのに、公開しなかったと指摘しました。ここで割り算が合わないのは、4-6月期が4000万回で延べ6000万回の予定が3370万回しか入荷していないということのようです。

 公明党の山本博司さんは、厚労副大臣兼内閣府ワクチン副大臣ですが、委員長からは内閣府副大臣と呼ばれました。「モデルナ社との機密保持契約があるので答弁できない」としました。ただし、大型連休には知っていたのに、情報を公開せず、田村憲久厚生労働大臣とも共有できていなかったことが分かりました。

 厚労相は「モデルナは職域接種、ファイザーは自治体接種に使っている」とし、ファイザーが4-6月期に1億回、7-9月期に7000万回入荷し、モデルナが5000万回入荷する」としました。そして「6月末で4000万回分がまだ市中にある」とし「7ー9月期にはファイザーが7000万回分供給する」との見通しを示し、モデルナ製の6割減はあるが十分で「計画より早いペースで進んだことで、自治体にミスマッチがある」としました。

 枝野さんは「早い者勝ちにしたことで、大企業など有利なところと、商工会などの小規模なところ、市町村の供給量が削られている」と格差を主張しました。

 これに先立つ、自民党の繁本護さん(1期、二階派、京都2区比例)と、藤井比早之内閣府副大臣(衆議院兵庫4区、3期、無派閥)の間で、政権交代後もっとも党内の混乱が表面化しました。1期の繁本さんは答弁が長いという方向性に批判をずらしましたが、不満は明らか。繁本さんは「個人クリニック院長にも、おい繁本2回目のワクチンはいつ入るんだ、市民から予約がとれたのにキャンセルやで」と言われたと吐露。そして「人口比例でなく、感染拡大しているところを優先しろ、と藤井副大臣は河野太郎大臣に言ってほしい」と強調しました。これに対して藤井副大臣は「9月までに2・4億回分を予定していたが、接種の現場からワクチン供給の見通しがつかないとの声がある」としたうえで「各自治体におきましては、今後のワクチンの供給の見通しを立てて、計画を立てていただきたい」とし、政府として「ワクチンの供給量の予見可能性を高めていきたい」とのパワーワードを答弁。繁本さんは切れかかったように思えましたが、10分の質問時間が切れました。

 私は老母83歳はすでに自治体接種で2回目終了。副反応として2回目の夜だけ左肩の筋肉がかなり痛かったようです。私はクーポン券をもらったのですが、自衛隊も自治体も予約サイトが受け付けない状態になっていますので、まだ予約がありません。

 供給の話で思い出したのですが、私が幼稚園児のころ両親と従事者合計3名で機械販売業を営んでいて、父が黒電話で「ちょっと待ってよ」「運賃まけるから」「飛び石連休の後だね」とひたすら納期の話しかしていない時期(第2次オイルショック直前)がありました。当時の青色所得税申告書を今見たら3人で年商2・2億円ほど売り上げていたようです。機械販売はあまり費用がかかりませんから、利益はより多いイメージになります。長屋住まいですが、近隣に土地はとっくのとうに買っていて、それでいて長屋で営業していました。「納期が遅い」とクレームがつく商品を売る人は、稼ぎがいいということになります。公務員の給料にはまったく反映されませんが、こういう構造を頭に入れていただきたいものです。

●あすの予定

 参議院厚生労働委員会で2時間半コースで閉会中審査。

 衆参の議運委で、「まん延防止等重点措置の東京オリンピック閉会式後まで」の延長が決まる見通し。

 衆議院災害対策特別委員会理事懇談会を理事会室ではなく委員室で開催して「熱海・盛り土・土石流」の質疑。横浜市では、田中康夫元長野県知事が横浜市長選挙に立候補を表明し、林、小此木、山花、太田各氏と乱立。

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