宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「第212回秋の臨時国会」がことし令和5年2023年秋に必ず開催へ 「金商法改正案」の「令和6年4月1日に施行します条項」は参議院で継続調査

2023年06月20日 05時31分42秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]金融庁の入る合同庁舎、8年前、宮崎信行撮影。

 第212回臨時国会が、令和5年2023年秋に開かれることが確実となりました。

 与党は、あす会期末の第211回通常国会で、「金融商品取引法改正案」(211閣法56号)と「社債株式振替法改正案」(211閣法57号)の成立を断念し、参議院財政金融委員会にとめおく方針を固めました。衆議院では一括審議されましたが閣法56号は自公のみ賛成で57号は全会一致という珍しいケースの突貫工事で参議院に送られましたが、間に合いませんでした。次の国会では参議院先議となり、再び両院での審議・採決が必要となります。

 211閣法56号の多くの改正条項は「令和6年4月1日に施行する」と明記されていることから、参議院での審議は今年秋から始めないと、成立が間に合わなくなります。

 政府は予備費を年5兆円つけています。8年前に震度7の地震が起きた際の第1次補正予算が0・7兆円でしたから、今年度は天変地異が起きても補正予算案は必要ないと考えられます。

 秋に臨時国会を開催することは、岸田文雄さんの念頭にあると判断して、今国会の延長なし、金商法改正案の先送りが決まったと思われます。

 野党は秋の臨時国会で、内閣改造後の、新閣僚での予算委員会や所信的あいさつを求めると思われます。成立済みの防衛力強化基金3兆円の運用やこども予算3兆円の6兆円や、与党のみが扱う6月の骨太の方針、8月の概算要求、11月の税制改正で厳しい攻めが予想されます。

 金商法改正案があるため、岸田さんの臨時国会冒頭解散は難しいことになりそうですが、特別国会もあるし、自民党証券議員連盟会長を長くつとめて業界を「グリップ」できるかもしれないので、金商法改正案が今後の政局の底流として頭の片隅に入れた方がよさそうです。

 以上です。



 
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