【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也さん、永年在職表彰を辞退へ 「伊勢神宮」選出の尾崎行雄名誉議員の年金廃止への配慮か

2015年01月24日 00時03分01秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[写真]岡田克也さん、2015年1月22日、民主党本部内、筆者(宮崎信行)撮影。

 岡田克也さんは2015年1月22日の定例記者会見で質問に答え、第189通常国会(来週召集)中に予想される、永年在職議員表彰(25年)を辞退することを明らかにしました。1990年初当選の山口俊一大臣、中谷元大臣、細田博之さん、赤松広隆さん、高木義明さん、大畠章宏さんら大量13名が有資格者となっていました。

 岡田さんは、「地元の後援会の幹部に一応ご相談したら、「あんたならやめると思っとったわ」と、そういう反応でした。ホッとしました」と語りました。

 私はてっきり受けるものと思い、昨年来、岡田事務所に当日は取材したいとして、親族から一眼レフカメラも借りようと考えて楽しみにしておりました。また、昨年8月の民主党幹事長記者会見で、大畠さんに対して「(きょう時点で)山口俊一さん1人だけ大臣になっていない。来年の表彰前の内閣改造はこれが最後だと思う」と問い、大畠さんに「山口さんもそういう候補に上がっておられるのかなと思いますが、人情的には今ご指摘のような形になればいいのではないかと思います」と答えてもらいました。永年在職表彰を受ける13名全員が閣僚経験者になりたい、ということで現実に昨年9月に山口さんは大臣になったわけです。こうやって準備してきたので、驚きました。

 岡田さんの心持ちは、分かりません。

 ただ、歳費法の平成14年改正で、「二十五年以上在職し、表彰の議決があった者が月額三十万円を受ける永年在職表彰議員特別交通費の制度を廃止」していました。「五十年以上在職し、表彰の議決があった者に年額五百万円の功労年金を支給することを規定した憲政功労年金法を廃止」しました。

 ちなみに、在職50年の特別表彰を最初に受けたのは尾崎行雄さん(当選25回、在職63年)です。尾崎さんの選挙区は三重県でした。岡田さんは4年前の、与党幹事長時代の正月の総理伊勢参拝のあと、尾崎行雄さんの記念館を高橋千秋参議院議員(当時)とともに訪れ、2時間見て回りました(岡田さんブログ)。岡田さんはそのときまで、あまり尾崎さんが三重選出だったという意識はなかったようです。この伊勢神宮を含む選挙区は小選挙区になってから、民主党が与党期も含めてただの一度も自民党が奪えていない選挙区。伊勢神宮の選挙区をおさえられないのですから、政権交代して、与党になってもうまくいかないはずです。この「年500万円の功労年金」というのは遺族年金はさすがになかったろうと思いますが、これが廃止されたのも歳費法の平成14年改正だったようです。

 岡田さんは「昔のように何か特典が付いているわけではないのです。年金が付いているとか交通費が付いているとか、そういうことはもうありません」と辞退の理由を説明しました。

 この歳費法平成14年改正が、2年後の議員年金法廃止につながっているようです。岡田さんはこのとき既に在職10年以上で有資格者でしたが、将来議員年金を受け取る権利を放棄して、保険料積立金を返してもらっています。あまり、永田町に足跡を残したくないのでしょう。

 例えば、小沢一郎さんは、永年在職表彰時の特典だった肖像画の作成を拒んでいます。その後、数年前に小沢塾生徒による肖像画を掲示しています。

 
[画像]永年在職表彰者の権利だった肖像画の掲示(小沢一郎さん)、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショットしてトリミング。

 個人的には、1990年(平成2年)2月27日の初登院と同じ場所に立ってもらって、一眼レフで写真を撮りたいと思いました。

 
[画像]フジテレビさんニュースから。

ただ、この場所で写真を撮るとなると、どの記章がいいのか、永年在職表彰当日ならば違う対応が可能なのか問い合わせてみようと思っていて、でも代表就任でその時間もないかと思っていたのですが、杞憂に終わりまして、違うことに気を向けようと思います。

 岡田さんの心持に関する情報が追加で分かりましたら、こちらのエントリーに追記するかもしれないし、しないかもしれません。

[民主党代表記者会見録から引用はじめ]

○永年在職議員表彰の辞退について

【読売新聞・加藤記者】
  代表は1990年に当選されて、ことしで在職25年の「永年在職議員」になるが、その表彰を辞退されるということだが、その理由について伺いたい。

【代表】
  そう理由はないのです。昔のように何か特典が付いているわけではないのです。年金が付いているとか交通費が付いているとか、そういうことはもうありません。ですから「受けても別にいいじゃないか」と言う人もいらっしゃいます。
  ただ、私としては議員の在職期間が長ければそれがいいことだとは思っておりません。私自身の考えとしては、毎回毎回当選した時に、それから4年間自分の任期が始まると、そういう思いで仕事をしておりますので、(表彰を)受けなかったと。受ける方は当然、それが普通なのだと思いますが、私自身はご辞退を申し上げたということで、特にそれ以上の意味はありません。かつては小泉さんとか、公明党の坂口さんとか神崎さんとか、それから菅(直人)さんが辞退されたと聞いておりますが、特にそれ以上の意味はありません。
  ただ、地元の後援会の幹部に一応ご相談したら、「あんたならやめると思っとったわ」と、そういう反応でした。ホッとしました。

【フリーランス・宮崎記者】
  永年在職表彰を辞退されると聞いて驚いたが、代表選では「一緒に政治改革を目指して自民党を離党した方で政治生命を絶たれた仲間もいる」とおっしゃっていた。1990年に初当選してから25年間、ご自身はなぜ9回連続当選することができたとお考えか。

【代表】
  なぜ9回連続当選できたか、これはわかりませんが、「運」と「よき支援者に恵まれた」ということだと思います。いずれにしても、志を持ちながら途中で政治生命を絶たれた仲間はたくさんおります。私は幸せだったなと思っています。

[引用おわり]

[民主党大畠章宏幹事長記者会見録から引用はじめ]

○内閣改造について

【フリーランス・宮崎記者】
 9月上旬と総理が政府・与党連絡会議でおっしゃった。臨時国会で所信(表明演説)をどの時期で聞きたいか、スケジュール感を伺いたい。
また、来年2月に幹事長は永年在職議員表彰をされる。民主党は4人で、全員大臣をした。自民党は9人だが、山口俊一さん1人だけ大臣になっていない。来年の表彰前の内閣改造はこれが最後だと思うが、同期として山口さん、安倍総理への言葉はあるか。

【幹事長】
 今ご指摘いただいたが、そういう実態にあるのだろうと思います。山口さんもそういう候補に上がっておられるのかなと思いますが、人情的には今ご指摘のような形になればいいのではないかと思いますが、これはあくまでも自民党・安倍政権の内部の話でありますから、どうお答えしたらいいか逡巡するところであります。人情的にはご指摘のとおりかなと思います。

[引用おわり]

[衆議院会議録から引用はじめ]

○鳩山邦夫君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
  まず、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する等の法律案でありますが、我が国の現下の経済情勢、財政状況は非常に厳しく、また、本格的な構造改革のスタートにより、経済、社会、国民生活への多大な影響が見込まれております。こうした我が国の置かれている状況にかんがみ、各党、熱心な協議を行ってまいりましたが、各党の合意を得て本案を提出した次第であります。
  その主な内容は、
  まず第一に、議長、副議長及び議員の歳費月額を、本年四月一日から明年三月三十一日までの間、一割削減することであります。
  これに伴い、副大臣等が給与の一部に相当する額を国庫に返納することができるよう措置することといたしました。
  第二に、二十五年以上在職し、表彰の議決があった者が月額三十万円を受ける永年在職表彰議員特別交通費の制度を廃止することであります。
  これらの施行期日は、本年四月一日からといたしました。
  第三に、五十年以上在職し、表彰の議決があった者に年額五百万円の功労年金を支給することを規定した憲政功労年金法を廃止し、関係する法律を整備しようとするもので、その施行期日は、平成十五年一月一日からといたしました。
  次に、国立国会図書館法の一部を改正する法律案でありますが、本案は、国立国会図書館の中央の図書館に関西館を設置するとともに、電子ジャーナル等インターネットを通じて閲覧の提供を受けた情報に関する規定及び複写事務の委託に関する規定等を整備しようとするものであります。
  両法律案は、本日議院運営委員会において起草し、提出したものであります。
  何とぞ御賛同くださるようお願い申し上げます。(拍手)

[おわり]


◎民主党新代表の岡田克也さんは総理大臣になれ 江田五月選挙管理委員長名裁きで「雪辱」

2015年01月20日 15時16分39秒 | 岡田克也、旅の途中

[画像]総理大臣をめざす、岡田克也さん。ファイブ・ミニッツ・民主からスクリーンショット。

 民主党の江田五月中央代表選挙管理委員長は、平成27年2015年1月18日(日)、第18回民主党代表選をホテル・ニューオータニで行い、第11代民主党代表に岡田克也さん(61歳)が選ばれたことを宣言しました。

 岡田代表の任期は2017年9月30日(土)までですが、代表に満足せず、総理大臣をめざすことになります。

  なお、党大会では前代表、全候補が壇上で握手しました。岡田さんが前回立候補した第12回民主党代表選では、前代表で小沢一郎が会場にいるにもかかわらず登壇しないという天邪鬼をしました。



 次の文章をお読みください。

 「党首選びに思いきった新機軸を打ち出しました」

 「党首公開選挙で、あなたが選ぶ、明日の総理大臣!というわけです。」

 「全く新しいタイプの「国民参加型」の党をめざしています。特定の集団に牛耳られるようでは、新しく党を作った意味はありません。そこで、国民を党員と非党員に画然と分けるのでなく、富士山のように裾野が広く、誰にでも何かの形で党に関わっていただけるようにしようということ。私のめざした「市民政治」の具体化です」

 「政権を競う政党の党首が国民投票で選ばれれば、本番の総選挙もぐっと身近かでおもしろくなリます」

 「私はこの選挙の準備委員長、選挙管理委員長になりました」

 「さあ皆さん、さっそく投票を! どうぞよろしくお願いします」

 この文章は、江田五月新たな出発に収められている、1995年11月ごろに発行されたと思われる江田五月さんのニュースレターです。

 
[写真]第2回新進党党首選挙の選挙管理委員の左から、石破茂委員、青山丘委員、扇千景委員(のちに参議院議長)、江田五月委員長(同)、長谷川清委員(電力総連)、鮫島宗明委員。江田五月新たな出発から。

 1995年というと、1月に阪神・淡路大震災での村山自民党・さきがけ・社会党内閣の無策、3月のオウム真理教サリン事件があり、7月の参院選では、我々新進党は、比例第1党に躍進しました。海部俊樹党首の首相経験者としての安定感はありましたが、小沢一郎幹事長の無策もあり議席数では自民党に負けました。その後、12月に、「1000円払えば、党員でなくても投票できる」。ところが、摩訶不思議なことに、参院選比例第1党の海部党首が立候補を断念し、小沢一郎幹事長と羽田孜副党首の争いになりました。

 江田五月委員長のもと行われた第2回新進党党首選は、小沢候補16万票、羽田候補5万票という、我が目を疑う結果となり、小沢氏が政治キャリアで初めて党首になりました。私は悪魔の化身である小沢陣営の一員として、大量に不正票を集めるという過ちを犯しました。閻魔大王は私を地獄に落とすかもしれません。良心の呵責を感じながらも、テレビで見た主婦の方から電話があり、投票用紙1枚をお届けすると、「こんな私でも総理大臣を選べるんだ!」との喜び。これは不正ではなく、その時点で投函してもシメキリを過ぎていたのですが、それが言いだせず、黙っていた自分。小沢一郎によってすべてを台無しにされた、政権交代ある二大政党政治への道。小沢一郎は死をもって償うべきだ。

 第2回新進党党首選選挙管理委員長から、第18回民主党代表選選挙管理委員長へ。江田五月さんが雪辱を果たしました。党員・サポーター票は、総数の1位者と、ポイント数の1位者が違っていますが、これも公正なルールにもとづくものです。


[画像]公正な代表選を実現した、第18回民主党代表選の江田五月中央選挙管理委員長、ファイブ・ミニッツ・民主からスクリーンショット。

 岡田克也さんは、「自分の考え方は宏池会に近い」「日本政治はど真ん中が空いている」と発言しました。

 これは、(1)日米安全保障条約にもとづく在日米軍(2)平和憲法(3)日本自衛隊の軽武装(4)経済第一主義ーーの吉田ドクトリンは、第2次吉田内閣の解散総選挙によって確立しました。このときに初当選した吉田学校(吉田チルドレン)のうち、池田勇人さんがつくったのが宏池会、佐藤栄作さんがつくった派閥と田中角栄さんがつくった派閥が合流したのが経世会(平成研究会)です。つまり、宏池会の思想とは、吉田ドクトリンの4つということになります。これは要するに、戦後日本、そして現在の日本そのものです。それでいて、日本政治のど真ん中は空いている。つまり、岡田さんが言っているのは、民主党が日本政治であり、日本政治は民主党だと言っているのです。傍流だった清和会安倍自民党は「戦後レジームからの脱却」として、右傾化している。そのど真ん中を民主党がもらう。岡田さんは少しも堅物でも真面目でも融通が利かなくもなく、きわめて、マキャベリストだと言えるでしょう。ただし、きわめて大局観があるということです。

 江田五月管理委員長の報告によると、民主党員・サポータは22・6万人。

 一方、総務省試算によると、平成6年政党助成法(細川・羽田法)にもとづく、平成27年の民主党への政党交付金は78億円。党員・サポーター1人当たりの政党交付金は年3451円となります。

  英国労働党との違いは、(1)推薦人の数が国会議員団(衆議院議員団)の8分の1以上で上限無し、(2)党首代行をつとめる副党首はあらかじめ議員による互選(3)ネクスト・キャビネットを構成する国会議員の顔ぶれは、国会議員団の互選ーーの3点でしょう。

 もちろん、改革創生会議報告書に(1)任期途中での代表選での党員・サポーター投票に加えて(2)47都道府県連それぞれでの予備投票ーーという、摩訶不思議で奇妙奇天烈な(2)について、「腑分けして実現する」とした海江田万里前代表の「時間差攻撃」も、私はたいへん評価しています。いつか機会があれば、その功績も書き記しましょう。

 私は40歳ですが、我が人生は岡田克也であり、岡田克也は我が人生です。

  代表なんかどうでもよくて、総理大臣にしたいと考えています。

 第98代首相、第99代首相、第100代首相。

 ちなみに、「100代」は、「百代」で、松尾芭蕉の「おくのほそ道」で「百代」は「はくたい」と読み、永遠ということです。「イオン」は永遠という意味です。

 岡田克也が永遠ではなく、私も永遠ではなく、そう遠くない将来死にます。岡田さんも1993年に一緒に離党しながら政治生命を絶たれた仲間の存在に言及しました。例えば、金子徳之助さんなどが念頭にあったでしょう。政権交代ある二大政党政治を日本にシステムとして根付かせる。私も死んでも死にきれない。吉田茂は「3000年、いや4000年生きたい。しかし、人はいつか死ぬ。しかし、国は生き続ける」と語りました。政権交代ある二大政党政治を、3000年、いや4000年先の日本国民にしっかりと受け継いでいきましょう。


第189通常国会は2015年1月26日(月)から6月24日(水)まで首相「改革断行国会」【追記有】

2015年01月17日 19時21分01秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(初投稿日時は2015年01月06日 09時00分59秒

[写真]伊勢で年頭会見をする、安倍晋三首相(自民党総裁、第3次安倍内閣)、2015年1月5日(月)、首相官邸ウェブサイトから。

 仕事始めとなった、平成27年2015年1月5日(月)、安倍晋三首相(自民党総裁)は三重県伊勢市の神宮参拝後に記者会見し、「今年はあらゆる改革を大きく前進させる1年にしたいと考えています。今月始まる通常国会は「改革断行国会」としていきたいと考えています」とし、第189回通常国会を「改革断行国会」と設定しました。

 これとは別に、衆議院首脳は国会内で、第189回通常国会は、1月26日(月)に召集されるのではないか、との見通しを示しました。

 第189常会(第189回通常国会)は、

 平成27年1月26日(月)から、6月24日(水)までの150日間

 となることが確実な状況となりました。

[追記 2015年1月17日午後7時]

 天皇陛下は2015年1月16日(金)詔書を発せられ、第189常会を26日(月)に召集されました。

 

[追記おわり]

  今年度(26)の第1次補正予算案が召集日に提出される見通し。安倍晋三首相はまず(施政方針ではなく)所信表明演説をし、麻生太郎財務相が財政演説をする運びとなる見通し。質問通告日を1日置いて、1月28日(水)から2日間衆議院本会議で各党代表質問が行われ、第47期衆議院の論戦がスタートします。補正予算審議では、衆議院本会議→参議院本会議→衆議院予算委員会の順で質疑がされることになっており、29日(木)30日(金)には参議院本会議でも第3次安倍内閣に対する初の代表質問が行われます。

 その後、補正予算成立後に、平成27年度当初予算案が提出されます。2月中旬に、政府4演説が行われ、再び、衆参両院で代表質問が行われます。このため、衆参ともテレビ入り本会議登壇の機会は確保できる見通し。予算の年度内成立は微妙な情勢で、暫定予算が組まれる可能性もあります。

 一方、首相による、国会の命名は、もともとなく、安倍首相が始めた習慣と言えます。

 安倍首相はおととし2013年6月9日放送のNHK日曜討論で「秋の臨時国会は成長戦略実行国会にする」として第185回臨時国会(10月15日召集)では、初日に「産業競争力強化法案」が提出されました。しかし、後々、特定秘密保護法国会と呼ばれることになるでしょう。

 きょねん、2014年1月6日(月)には同じく伊勢で、「次の通常国会は好循環実現国会にする」として、第186通常国会(1月24日召集)を迎え、アベノミクス第3の矢に関する法律案を大量に提出し、成立させました。

 2014年7月20日のJC(日本青年会議所)の講演で、「次の臨時国会は地方創生国会にする」と語り、第187回臨時国会(9月29日召集)では地方創生関連2法案を召集日に提出し、成立させました。

 このように、3回連続(参院選後の院の構成の臨時会と衆院選後の特別会除く)で、首相自ら事前に命名する方法をとっていますが、これは多分に、各府省庁に対して、「法案提出のチャンスだ」とはっぱをかけているのでしょう。ただ、少しずつ抽象的になってきているように思います。召集前の現時点で、私は「集団的自衛権国会」と後々呼ばれることになるのではないかという気がしています。

 安全保障法制、労働法制について、民主党内では国会に提出される前に、おさえようとする動きが昨年来顕在化してきており、政権経験による官僚とのネットワーク強化により、提出前の攻防が激しさを増しています。法案審査前の、代表質問や一般質疑、さらには各議員のソーシャル・ネットワーク・システムを活用した「センスの良い勘ぐり」の情報発信が大事な国会のように思えます。「先送り」というものが完全に否定されるべきではない、2015年通常国会のように思えます。まあただ、国会前の展望というのは、必ず外れるもので、それが議会政治の良いところ、世論が反映されている証拠です。

 さて、どうなりますか。

 当ブログの有料版である「今後の政治日程by下町の太陽・宮崎信行」は2009年の創刊以来、おかげさまで、あしかけ7年目となりました。

 昨年は、「11月19日ではなく21日に解散になる」との情報を、11月13日午前8時台のエントリーで示しました。これは翌週17日午後6時台の首相会見のさいちゅうまで「19日解散」と思っていた人が多かったようですが、「21日解散」を的中することができました。レジまぐでも「的中」として紹介してもらいました。購読者数も増えました。ぜひ、ご購読ください。

[首相官邸ウェブサイトから全文引用はじめ]

平成27年1月5日

安倍内閣総理大臣年頭記者会見

【冒頭発言】

 皆様、明けましておめでとうございます。
 先ほど伊勢神宮を参拝いたしました。いつもながら境内の凛とした空気に触れますと本当に身の引き締まる思いがいたします。
 先月の総選挙における国民の皆様からの負託にしっかりと応えていかなければならない。その思いを新たにいたしました。
 昨年、赤崎先生、天野先生、中村先生の日本人3人がノーベル賞を受賞されました。大変うれしいニュースでありました。劇的な省エネを実現したLED照明によってアフリカの子供たちが夜も勉強できる。日本で生まれ、日本で育った技術が世界を変えようとしています。やればできる。お三方のノーベル賞受賞は私たち日本人を大いに勇気づけてくれました。
 15年も続いたデフレによって日本人は大きく自信を失いました。しかし、悲観して立ち止まっていても何も変わりません。私たちはもう一度顔を上げ、前を向いて、新しい時代を切り開いていかなければなりません。日本経済を必ずや再生する。そのためにはこれまでにはない大胆な改革を進めていかなければなりません。
 東日本大震災からの復興、教育の再生、社会保障の改革、外交・安全保障の立て直し、さらには地方創生や女性が輝く社会の実現にも真正面から取り組んでまいります。いずれも戦後以来の大改革です。しかし、いかに困難な道であろうとも、子供たちの未来を見据えながら、国民の皆様とともに改革をなし遂げていく、その決意であります。
 今年はあらゆる改革を大きく前進させる1年にしたいと考えています。今月始まる通常国会は「改革断行国会」としていきたいと考えています。
 本年は戦後70年の節目の年に当たります。先の大戦ではたくさんの先人たちが祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながらお亡くなりになられました。私たちのその尊い犠牲の上に私たちの現在の平和があります。平和国家としての歩みはこれからも決して変わることはありません。国際情勢が大きく激変する中でその歩みをさらに力強いものとする。国民の命と幸せな暮らしは断固として守り抜いていく。そのための新たな安全保障法制を整備してまいります。
 この70年間、日本は先の大戦の深い反省とともにひたすらに自由で民主的な国家を創り上げてきました。そしてアジアや世界の友人たちの平和と発展のためにできる限りの貢献を行ってまいりました。その誇りを胸に、次なる80年、90年、そして100年に向けて日本は積極的平和主義の旗のもと、世界の平和と安定のため、一層貢献していかなければなりません。その明確な意志をこの節目の年に当たり、世界に向けて発信したいと思います。
 今この瞬間もインドネシア沖の海では海上自衛隊の諸君が墜落したエアアジア機の捜索に正月返上で当たってくれています。南スーダンの自立を助けるPKO活動に従事し、海の大動脈アデン湾で海賊から世界の平和、世界の船を守る自衛隊の諸君もいます。強い使命感と責任感を持って任務を果たす諸君に、心から敬意を表する次第であります。
 さて、今年の干支のひつじには未来の「未」という漢字をあてます。この字にはもともと木に枝葉が茂り、果実にようやく味がついてきたという意味があるそうです。私たちがまいたアベノミクスという種はこの2年間で大きな木へと成長し、今、実りの季節を迎えようとしています。しかし、いまだ成長途上であります。
 昨年の総選挙では全国を駆け回り、地方の皆さんや中小・小規模企業の皆さんなど、本当に様々な方々の声を直接お伺いすることができました。年末に取りまとめた経済対策を早期に実行に移し、こうした多様な声にきめ細かく対応することで、アベノミクスをさらに実りあふれる大木へと成長させていかなければならないと考えています。
 今年も経済最優先で取り組み「未」の字をあてるひつじ年らしく、全国津々浦々1人でも多くの皆さんにアベノミクスの果実の味を味わっていただきたいと考えています。
 最後となりましたが、本年が国民の皆様にとりましてすばらしい年となりますことを祈念しております。
 私からは以上であります。


【質疑応答】
(内閣広報官)
 それでは、皆様から質問をいただきます。
 質問者は所属とお名前は明らかにされた上で質問をお願いいたします。
 最初に内閣記者会の代表の方、お願いいたします。どうぞ。

(記者)
 TBSテレビの柏木です。よろしくお願いします。
 今年はアベノミクスによって国民が景気回復の実感を得られるかが問われる年になる一方で、通常国会から国民の意見が分かれる難しい問題が山積しています。
 国民の中に慎重論がある原発の再稼働や、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備、憲法改正の具体化について、総理はどのように理解を求めていくお考えでしょうか。

(安倍総理)
 ただいま御質問の中にあった課題においては、いずれも私たちは自由民主党として公約の中に掲げ、そして私たちの考えとして明確にお示しをしています。
 さらに、報道機関の各社のインタビューに対して、あるいは党首討論の場において、今おっしゃっていただいた課題について、私たちの考え方を御説明をしております。
 政党として選挙戦を通じてお約束をしたこと公約に掲げたことについては、実行していくという責任を負っているわけであります。どの党がどういう政権公約を掲げて、何をその任期の間に実行しようとしていくのか、あるいは実行していくのか。それを問うのが選挙であります。
 我々は、その結果として再び政権を担うことになりました。まさに今、課題として挙げていただいた諸課題について、我々が政権公約の中においてお約束していたことはしっかりと実行していかなければならないと考えています。
 同時に、国民の皆様に御理解をいただくための努力はさらに進めていかなければなりません。国会論戦も通じながら、しっかりと丁寧に御説明していきたいと考えております。

(内閣広報官)
 それでは、次は三重県政記者クラブ代表の方からの御質問とさせていただきます。所属とお名前を明らかにした上でお願いいたします。
 どうぞ。

(記者)
 朝日新聞の金澤と申します。
 アベノミクスについて伺います。
 先ほどの御発言の中にもありましたように、景気回復を全国津々浦々に届けると発言がありますが、三重県では特に一次産業が盛んだったり、過疎が進む南部地域というものを抱えています。そのような地域への対策をお聞かせください。

(安倍総理)
 昨年末、50年後に1億人程度の人口を維持する長期ビジョンと、国の今後5カ年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策メニューを盛り込んだ総合戦略を取りまとめました。これらをこれから具体化し、実行していく段階に入っていきます。まず力を入れていきたいのは、地方資源の掘り起こしであります。日本のどの地方に行っても様々な魅力的な資源が必ずあります。そうした各地域特有の産品や観光資源を全国の人に、さらには世界の人たちに対して知ってもらい、そして、市場を拡大するための後押しを徹底して行っていきたいと思います。
 地方資源の掘り起こしは、中山間地域にも仕事を生み出していきます。主に地方資源の中には第一次産業、農業や水産業、あるいはその農林水産品の加工品というものもたくさん含まれていると思いますが、先ほど申し上げましたように、残念ながら、地域にはすばらしいものがあるのですが、それを全国に発信していく力がなかなかない、あるいは世界に発信していくツールがないのは事実であります。それをもう一度しっかりと、それを全国あるいは世界に発信していくためのお手伝いをしていきたいと思っています。そうしたふるさと名物の開発、販路開拓を推進するため、次期通常国会に法案を提出いたします。
 また、昨年末に取りまとめた経済対策においては、プレミアムつき商品券やふるさと名物商品券などの地域の消費喚起のための交付金の創設や、地方の中小企業で都市部の専門人材が活躍していただくための仕組みの整備を盛り込んでいます。地域において新たな産品を開発する、あるいは開拓をしていくお手伝い、また発信をしていたくためのお手伝い、そうした人材を発掘するためのお手伝いをしていきたいと思います。
 さらに、どの地域に住んでいても豊かで安心して生活できる環境を整えていくことも重要であります。人口減少に直面している中山間地域では、小さいながらも充実した拠点を整備していく考えであります。それは、医療や介護や福祉、買い物、物流といった生活サービスを一定のエリアに集めていくということ、また、地域の絆の中で文化、スポーツ、生涯学習活動など、地域の実情に応じたコミュニティーの拠点としての機能も強化していく考えであります。
 重要なことは、政府がいわば霞が関でいろいろなことを決めていくということではなくて、あくまでも地方が自ら考え、行動して、そして変革を起こしていくことであります。地方の発意に基づく取組をして、国も予算や人材等あらゆる方策を使って応援をしていきます。その中において各地方が知恵を競い合い、そして、地方創生を加速していただきたいと考えています。

(内閣広報官)
 それでは、再び内閣記者会の方から御質問いただきます。お名前と所属を明らかにしてください。

(記者)
 毎日新聞の小田中です。よろしくお願いします。
 アジア外交についてお伺いします。
 戦後70年の今年、総理は未来志向の談話を出す意向を示してこられましたが、植民地支配と侵略に関する村山談話をどう継承するか、中国、韓国、両国からも注目されています。新たな談話で村山談話の表現を踏襲するなど、継続性を示すのか。また、有識者の意見を聞くなど、今後のスケジュール感について、どのようにお考えでしょうか。よろしくお願いします。

(安倍総理)
 従来から申し上げておりますように、安倍内閣としては、村山談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいます。そしてまた、引き継いでまいります。
 戦後70年の間に、日本は自由で、そして民主的で、人権を守り、法の支配を尊重する国を創り、平和国家としての歩みを進め、そしてアジア太平洋地域や世界の平和・発展・民主化などに大きな貢献をしてまいりました。
 戦後70年の節目を迎えるに当たりまして、安倍政権として、先の大戦への反省、そして戦後の平和国家としての歩み、そして今後、日本としてアジア太平洋地域や世界のために、さらにどのような貢献を果たしていくのか。世界に発信できるようなものを、英知を結集して考え、新たな談話に書き込んでいく考えであります。

(内閣広報官)
 それでは、再び三重県政記者クラブの代表の方、どうぞ。お願いします。

(記者)
 先ほどの地方創生の話にもう少し絡めてなのですが、春までに地方創生特区を設置するというふうに発表されています。その選定基準と、選定された地域への支援策をお願いします。

(安倍総理)
 地方においては、特に農林水産業、そして観光業を中心に、地方ならではの産業支援を生かして、あるいは未来志向の新技術の実証など、全国画一的でないアイデアとやる気のある地方が規制の束縛から自由に地方創生を実現するために、国家戦略特区に地方創生特区を指定します。思い切った規制改革と具体的な事業の提案を行った地域を、全国のモデルとなる改革拠点として、今春を、今年の春を目途に数カ所指定したいと考えています。今日は鈴木知事も伊勢市長も陪席をしていただいておりますので、ぜひアイデアを出していただきたいと思います。
 他方、地域の実態は大都市と異なりまして、やる気とアイデアがあっても、事務負担など、国家戦略特区実現のハードルが高いのが実情であります。このため、例えば事業計画作成のための申請書類や必要な会議の徹底した簡素化に取り組んでまいります。今まで、そろえる書類が多すぎる、あるいは会議の数が多いという御指摘もたくさんありました。そうしたことを踏まえまして、思い切って簡素化をしてまいります。
 また、自治体の首長の思いと、事業者と規制改革とをつなぎ合わせて、事業化に向けた国との調整事務を担う専門人材を派遣してまいります。こうした支援を行っていくことで、国として全面的に支えていきたいと思います。

(内閣広報官)
 予定をしておりました時間が経過いたしましたので、以上をもちまして安倍総理の年頭記者会見を終了させていただきます。
 皆様、御協力どうもありがとうございました。

(安倍総理)
 ありがとうございました。

[全文引用おわり] 


民主党「日本銀行による財政ファイナンス」と公式文書で初批判、平成27年度予算(案)の「談話」

2015年01月14日 15時50分52秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 平成27年度当初予算(案)を政府が決定したのを受けて、民主党は2015年1月24日(水)枝野幸男幹事長名の「談話」を発表し、この中で「国債依存度低下や税収増など歳入面の改善も、消費税8%引上げの平年度化等を踏まえれば当然の話にすぎない。日本銀行による事実上の財政ファイナンスに支えられている面も大きく、日本経済の不確実性は増している」と指摘しました。

 民主党の正式文書で「財政ファイナンス」と指摘したのはこれが初めて。

 国会論戦ではたびたび、「財政ファイナンス」という言葉が飛び交っていますが、秋の臨時国会では、日本銀行の黒田東彦総裁は、民主党の大久保勉参院議員に対して「財政ファイナンスといったことは全く意図しておりません」(2014年10月28日の参議院財政金融委員会)と答弁するなど、財政ファイナンスを一貫して否定しています。

 財政ファイナンスとは、財政赤字のマネーファイナンスとも呼ばれ、財政赤字である国債を政府が発行し、中央銀行が紙幣で国債を買い込むことで、財政赤字を見かけ上消してしまうことです。

 2013年4月4日から始まった、黒田東彦日銀総裁による、異次元の金融緩和は、物価安定目標2%の達成というよりも、実は、財務省の1000兆円の国債を見かけ上消してしまう財政ファイナンスではないかとの指摘が出ていました。

 財政ファイナンスをすると、見かけ上(名目)で財政赤字が小さくなりますが、見返りに紙幣発行量が増えるため、経済成長の無いインフレーションが起きるという悪質な経済循環が起きえます。政府や日銀が財政ファイナンスを認めない背景には、政府が新規発行した国債を直接購入していないという面もありますが、日銀が絶対に買ってくれると分かって民間金融機関が財務省理財局に入札に参加していれば、事実上、日銀が政府から直接買っているに近いのではないかという指摘もあります。

 枝野幸男幹事長の「談話」は以下のとおり。

2015年1月14日

平成27年度予算案について(談話)

民主党幹事長 枝野幸男

本日、平成27年度予算案が閣議決定された。
まず、指摘しなければならないのは、26年度の実質経済成長率の見通しが、当初の1.4%からマイナス0.5%へと大幅に下方修正されたことである。実質成長率が年度でマイナスとなるのはリーマンショック以来5年ぶりの事態であり、安倍内閣の経済失政は明らかである。

一般会計総額は96兆3420億円と過去最大規模となった。経済対策であるはずの26年度補正予算に防衛費を2110億円も計上する等、禁じ手とも言うべき手法を使って見かけを小さくしてもなお、財政の肥大は明らかである。国債依存度低下や税収増など歳入面の改善も、消費税8%引上げの平年度化等を踏まえれば当然の話にすぎない。日本銀行による事実上の財政ファイナンスに支えられている面も大きく、日本経済の不確実性は増している。

予算配分の中身にも問題が多い。安倍政権下で膨れ上がった公共事業費には手が付けられず、議員定数削減など約束した身を切る改革も未だ実現していない。その一方で、国民生活に直結する歳出は削減を断行しようという予算になっている。

政府は社会保障の充実・安定化のために消費税増税を決めたはずだが、今回、介護報酬は引下げられ、障害福祉の事業者向け報酬も実質的に引下げられている。これでは介護関連人材の不足に拍車がかかり、サービスの低下を招きかねない。また、消費税8%への引上げが国民生活に与える影響を緩和するために創設した子育て給付金についても、1人当たり1万円から3千円に減額するというが、国民の納得は到底得られない。

実質賃金が17か月連続マイナスとなるなど、国民生活の苦しさが増す中、このような施策が断行されれば、消費はますます低迷し、経済は混迷の度を深めかねない。

民主党は、まもなく開会する通常国会での論戦を通じ、国民生活を重視した予算の実現を図っていく所存である。

以上 


公明党議員のあるべき姿見せた平木大作さん、「議事録を配って交流したいので大臣の答弁を」

2015年01月14日 12時22分17秒 | 第188特別国会(2014年12月)

[画像]平木大作・公明党参議院議員、参議院農林水産委員会、2015年1月14日(水)、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 2015年1月14日(水)の参議院農林水産委員会の閉会中審査で、公明党の平木大作さんが公明党らしさをみせる場面がありました。

 この日は畜産価格に関する閉会中審査で、2015年の参議院初審議となりました。

 TPP交渉に関する質問の中で、平木さんは

 「次に現場に行くときに、議事録を配りながら酪農家のみなさんと交流したいので、大臣のメッセージをいただきたい」と語りました。

 これに対して、西川公也農相は

 「TPPについて、みなさんともっと情報を共有して議論をしたいところですが、TPP交渉参加国には秘密保持契約があり、決まってから4年間公表できないことになっています」としたうえで、「事前にお知らせできることがあれば、農家にお示ししたい」と語りました。

 実は、筆者は、公明新聞2015年1月11日日曜版の1面の特別対談で、山口那津男代表が、「国会議員と話すのは初めてです」という新成人の男女のうち、女性に対して次のように答えた場面が印象に残っていました。

小谷 そうなんですか!?では、政治家にとって大切にするべきことは、どんなことでしょうか。

 山口 議員になった直後に先輩議員から「議員は議会での質問が命だ」と教えられました。公明党には「大衆とともに」の立党精神があります。国民が何を悩み、希望しているか、何が課題かを現場でつかみ、質問する。その裏付けがある主張こそが大臣や官僚を動かすからです」

 ◇

 私自身、下野後2年間の民主党が、代表・幹事長がそろって全国行脚にまわり、国会をないがしろにしていることに憤慨しておりました。例えば、昨年2月には、福島県の党大会から返った翌朝からさっそく代表自ら衆議院予算委員会に登場して、補正予算のうち、3・6兆円の執行停止を首相から答弁として勝ち取りました。ところがこれは変な話で、本予算の初日に執行停止を勝ち取るならば、なぜ、補正予算の審査で、組み替え動議すら出さずに、採決に応じたのでしょうか。あるいは、「一定の目に見える成果」という公約を達成するために、前の代表は苦労したのですが、労働者派遣法改正法案を付託すらさせずに廃案に追い込んだことを、なぜ「成果」にしなかったのでしょうか。これはひとえに、国会を軽視しているからです。だから、落選したのです。

 ◇

 例えば、私は義務教育における教科書の無償配布に反対です。OECDで無償配布しているのは日本とイタリアだけです。アメリカのように教室貸し出しにして、百科事典のような豪華な教科書にして、必ず教室という、時間と空間の限定の中で頭に入れるようにすべきです。しかし、この教科書無償配布は、公明党1期生の柏原ヤス参議院議員の本会議質問に対する答弁である、ということを知っているから、正面切って、廃止論を主張していません。

 平木大作さんは、全国比例ですが、東京重点だったようで、ポスターはよく見ました。名前もいいですね。

 参議院公明党は魚住裕一郎会長、荒木清寛政審会長のように温和な人もいる一方、平和の党の看板を降ろしかねない暴挙にでるような幹事長(埼玉選出)も約1名いて、たいへん混乱しています。

 しかし、平木大作さんの公明党議員らしい発言に新鮮さを感じました。公明党51年目のスタートです。


あす発効の日豪EPAで、オージービーフが安くなり過ぎたらセーフガード発動を農相示唆 参・農水委

2015年01月14日 11時41分45秒 | 第188特別国会(2014年12月)

[画像]答弁する西川公也農相、2015年1月14日(水)、参議院農林水産委員会、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【平成27年2015年1月14日(水)参議院農林水産委員会閉会中審査】

 参議院のことし初審議として、参農水委の(第188特別会の)閉会中審査が開かれ、「畜産価格について」国政調査。

 西川公也農相は、あす発行の日豪EPA(平成26年12月19日条約19号)について、オージービーフ(豪州産牛肉)が日本で安くなるとみられることについて、「セーフガードはすぐに発効できる」と答弁し、牛肉価格が下落して、和牛に影響した場合は、すぐに輸入制限措置セーフガードをとることを示唆しました。

 民主党の徳永エリさんへの答弁。

 農相は、「(オーストラリアから日本に輸入する)牛肉の関税は38・5%だったが、冷蔵物と冷凍物を分けて、冷蔵物はまず8%下げて、その後2%下げることになっている」と説明しました。

 農相は、「交渉にあたっては、私は(入閣前に自民)党のTPP委員長をしていたので、日豪EPA交渉についても報告を受けていた。豪州の農相は、冷蔵物と冷凍物を分けない、と主張していたが、分けてもらった」とし、「(発効時から見て時系列に)前の方で下げ、3年目から下げ幅が低くなる」としました。

 「あす発効した後(影響が)どう出るか。セーフガードはすぐに発動できる。豪州産と米国産とのシェアの問題になると思うが、和牛に影響するかもしれない。いちばん心配なのは冷蔵物だ。冷凍物はハンバーグなど加工品中心だ」と語りました。

 きょう付の公明新聞は2年で、「日豪EPAあす発効、消費者には恩恵、農家警戒」との見出しで報じています。記事は通信社電かもしれませんが、公明新聞による編集責任のもと、「イオンは昨年12月に関税引き下げ先取りセールとして、豪州産牛肉を最大1割引きで販売しており、今後は値引き競争に拍車が掛かりそうだ。円安による食料品価格の上昇で圧迫される家計には応援材料だ」と報じました。

tag (宮崎信行)

[お知らせ]

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政府、平成27年度当初予算(案)を決定、96兆3420億円、語呂合わせ「黒田さんよぉ2倍でゼロ金利」

2015年01月14日 10時35分58秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 政府は平成27年2015年1月14日(水)の閣議で、「平成27年度当初予算(案)」を決定しました。

 印刷に回り、2月中旬に国会に提出される見通し。

 一般会計総額は96兆3420億円となりました。

 前年当初より増えていますが、これは日本銀行による「アベノミクス第1の矢黒田異次元金融緩和によるマネーストック2倍増」のおかげで、商人があぶく銭をつかんでいることによる税収増と、消費税が年間通じて国庫に収まることによる税収増によるものです。

 このおかげで、歳出のうち、義務的に国庫が償還しなければならない国債は、23・4兆円(元本の償還・借り換え分が13・3兆円、利払い分が10・1兆円)と微増に抑え込むことに成功しました。

 予算書はあくまでも名目の数字です。政府調達だって、消費増税・物価高の影響を受けるわけですが、予算書では実質はまったく反映されません。それで良いのです。そもそも国債償還の利払いというのは、何一つ付加価値につながらない無駄金です。将来的なツケは莫大とはいえ、黒田さんのおかげで、プライマリーバランス(PB)は「マイナス13・4兆円」まで健全化しました。

 そこで、財務省非公認、平成27年度一般会計予算のごろ合わせは、

 「黒田さんよぉ、2倍マネーでゼロ金利、こりゃたまらん予算」 と、おっさんぽくまとめてみました。

 ただ、マネーストック2倍の割には、世の中に回ってないですよね。

 冗談はさておき、当初、一般会計に限定すれば、公共事業費は5・9兆円、防衛費は4・9兆円と、国内外の世論が許すギリギリの水準を保つことができました。評価します。

 黒田緩和の影響と、消費税地方譲与分増加による地方税収増にともない、地方交付税交付金は前年当初の16・1兆円から15・5兆円に減りました。当然と言えますが、自治体間格差が出来てくるかもしれません。総務省がまとめる平成27年度地方財政計画(案)も注目です。

 恩給費は前年当初比(以下同)4443億円から3932億円に減りました。

 難病医療法(中根法、平成26年法律50号)と小児特定疾患の改正児童福祉法(同47号)が1月1日から施行されたため、文科省から厚労省に予算が移ったため、科学技術振興費はマイナスになりましたが、それを除けば、プラスだそうです。

 社会保障費は30・5兆円から31・5兆円に増えましたが、人生前半の社会保障(子育て支援)はわずか0・2兆円増にとどまっています。

 予備費は、相変わらず、当初予算では3500億円となっています。これについては、財政民主主義、透明性からは歓迎すべきかもしれませんが、あまりにも少ないのではないか。何か、特別会計の予備費があるのではないかと思ってしまいます。国会提出後に特会予算明細書も財務省はウェブサイトで公開しますから、ことしはていねいに精査したいと考えています。

 歳入については、税収が前年当初の50兆0010億円から54兆5250億円へと大幅増。埋蔵金(税外収入)は、4・6兆円から4・9兆円へ増加。特例公債(赤字国債)は35・2兆円から30・8兆円へと大幅に減りました。まあ、黒田緩和やって良かったのではないでしょうかね。短期的には。

[財政投融資]

 政府関係機関予算書のもととなる、財政投融資計画も閣議決定しました。

 このうち、日本政策金融公庫は、前年当初の5・1兆円から4・7兆円に減りました。もっと、民間の銀行も、床屋さんに融資しないといけません。床屋さんは人口比で店舗がないところを探し、毎朝掃除をし、帳簿をつければ必ずやっていけます。東大の卒業証書を担保にお金を貸してくれる銀行はどこにもありませんが、理容師・美容師免許を担保に、事業計画書を書き方から指導し、帳簿の付け方を指導して、床屋さんを開業から運営までしっかりとフォローする。それが民間金融機関の生きる道と心得るべし。

 それはさておき、日本学生支援機構は0・86兆円から0・78兆円へと減額されています。これも気になりますね。けさの公明新聞に、高校生のころ留学できず、定年後に留学したという年配の方の投書が載っていました。気持ちは分かりますが、定年後に留学の夢を果たすよりは、「トビタテJAPAN高校生版」に追加寄付するのが日本のためです。

 平成27年度当初予算は、2月16日ころから、政府4演説とそれに対する衆参での各党代表質問、2月23日ころから衆議院予算委員会で審査が始まるのではないかという日程感が持たれています。3月26日(木)に第18回統一地方選の知事選がスタート、3月31日(火)までの予算成立を、政府・与党は目指しています。

tag (宮崎信行)

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インターネット版官報

[お知らせおわり]  


総理大臣をめざす岡田克也さん、驚異的な目の回復力で飛行機で移動が可能に 風に立つライオンになれ!

2015年01月14日 09時22分39秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]外相としてタンザニアを訪れた岡田克也さん、2010年5月。

 総理大臣をめざす、岡田克也さんは、平成27年2015年1月13日(火)、飛行機を使って、羽田―福岡間を往復しました。

 岡田さんは昨年の仕事納め、12月26日(金)の左目の網膜剥離手術のさい、ガスの注入を受けており、退院時にガスの2割が目に残っていたことから、飛行機に乗ることについてドクターストップを受けていました。

 しかし、驚異的なスピードで回復し、18日目のきのう、羽田―福岡間を飛行機で往復しました。きょうも羽田―札幌間を飛行機で往復する予定。

 岡田克也さんは民主党幹事長として、憲政史上最多の308議席(追加公認と、横路孝弘さんをあわせると312議席)を得ることになる第45回衆院選を迎えることになる、解散翌々日の2009年7月23日(木)、奥さんが大ファンだということで、さだまさしのコンサートを訪れています。岡田さんは「さだまさしさんの歌は、私も比較的好きなほうですが」「彼が歌った「風に立つライオン」、これはケニアに赴いた医者の心境を歌ったものなんですが、そのさだまさしさんの歌を聞きながら、私もケニアに行ったときのことを思い出していました」 と語っています(2009年7月24日付「岡田かつやTalk-About」)。

 それから10か月後、2010年5月、外相として訪れたタンザニアで、日本人がつくった田んぼを眺めるのが、上の写真です。

 さだまさしさんの「風に立つライオン」の歌詞は、

 「三年の間あちらこちらを廻り  その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました

 岡田外相は、0泊3日でドイツに行ったし、かつての栄華から政治の失敗で没落し300年の貧困の暗黒にあえぐハイチも訪れました。

 飛行機で訪れた福岡では、「地球温暖化防止のために自動販売機を撤去すべきではないか」との政策提案に対して、「私の地元の富士電機で自動販売機をつくっているので私はこの分野に詳しいんですが、夜は節電にするなどの技術革新をしている。例えば、コカ・コーラ社なんかはそういう機種を積極的に導入しているので、一概に否定すべきではないのではないか」と語りました。富士電機は、2009年初当選組で、ひっしに党内秩序維持に汗をかいた「いちもく会」会長の金森正・元衆議院議員(77歳)の出身母体です。

 目が良くなったということで、あちらこちらをまわり、その目で見た、その感動を支持者と分かち合ってほしいものです。 


岡田克也「会社の長時間拘束を止めるべき」知らぬ間に日本最大の産別の最大の単組は「イオン」運命の人

2015年01月13日 12時31分48秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]ぶら下がりインタビューの場所が「ここは岡田卓也記念アトリウムだ」と筆者(手前カメラ)から指摘されて、思わず笑みを押し殺そうとする、岡田克也副総理(当時)、2012年11月、東京・早稲田大学商学部、筆者(宮崎信行)撮影。

 岡田克也さんは平成27年2015年1月13日(火)朝、民主党本部で、大学生と懇談しました。

 この中で、「日本の会社の働き方を変えないとダメです。こんなに長時間拘束して、ホントウに生産性が高いかどうか疑問なんですが、今の働き方と子ども子育てを両立することは無理なんですね。仕事は仕事として、そしてそれ以外のことは分けて、自分の生活がなければならない。そのために制度を変えないといけないし、意識を変えないといけない。子ども子育てのために会社を辞めたり、そもそも結婚しないという意識を変えないといけない」と語りました。

 岡田さんはこれに先立ち、自身の子の1人が、メーカーで飲み会に行った後に職場に戻って翌日の資料をそろえて、午後10時、11時に帰宅していると明かしました。

 今から、80年前の職業女性の働き方もそれと似ていたようです。当時の主要産業は製糸業で、多くの女工が手厚い福利厚生のもと、若い年齢から働いていました。ただ、結婚すると少し違ったようです。

 細井和喜蔵著「女工哀史」1925年大正14年の一節。

 「10時間以上も働いて一人前にあまる仕事をしてきた妻に向かい、夫はくわえたばこで用を言いつける。三度三度据え膳に向かって洗い物一つする必要のなかった寄宿舎生活に比べて、あまりに家庭の仕事は多きに過ぎる」「そうしてその結果が離婚するのではなくてして当分のうち互いに別れ別れをなって働くという口実のもとに寄宿へ立ち返る」「かくしていったんつくったところの家庭を、日ならずして破壊してしまうのだ」「この家庭破壊はたいてい子なき前(第1子の誕生前)に行われる」。

 このころの貴族院議員の「多額納税議員」はほとんどが製糸業者の社長だったのですが、やはり羽振りがよく、給料が良い女工が、自分より収入が少ない夫が家事を分担しないため、離婚することが多かったようです。この給料で人を判断するのは、江戸時代の士族の石高の影響もあるようでしょう。また、細井は、会社に対しては従順なのに、離婚はすぐ判断するということを指摘しています。

 細井がこう記した、2年後、昭和2年8月27日朝、大事件が起きます。以下は、山本茂美著「ああ野麦峠」から。

 全国9工場、女工数千人をかかえる大企業、「山一林(やまいちばやし)組」の本社社長室に、山岡主任が呼び出され、林社長から「労働組合を脱退するか、切腹しろ」と迫られます。山岡主任は「私はこの会社に17年も真面目に働いてきて、何も悪いことをした覚えはありません」と答えました。林社長はおどしたつもりだったのですが、翌朝、5人の男性社員が女工による嘆願書を社長室にもってきます。その内容は次のようなものでした。

抜粋引用です。

 「ことし3月、わが岡谷に日本労働総同盟全日本製糸労働組合が生まれたことはすでにご承知のことと存じます。

 一、労働組合の加入の自由を認めてください。

 三、組合員なるがゆえをもって絶対解雇せざるよう願います。

 五、食料および衛生上に対しまして改善を願います。

 七、従来の賃金が一般工場より非常に低廉なるがゆえに私どもの生活は実に困難であります、可憐な私どものために左に記した賃金を与えてくださるよう願います」

 こういった女工たちの嘆願書について、林社長は「職工は入社前に、ここに十分話し合って契約してある。横合いから出た人間に干渉される必要はない」と突っぱねます。

 これを受けて、組合は同日正午を期して、「同志のために」と題したビラを自動車で地域社会に配布し、争議団本部の看板を掲げました。同日午後7時から、女工千数百名(他工場からの応援含む)が集まり、「私たちは身売りした奴隷ではない!」「私たちは日本産業を担う誇り高き労働者である」「募集時の契約通りの賃金を払ってください」「私たちは豚ではない。人間の食べ物を与えてください」と口々に訴えました。

 会社側は9月7日、「8月31日までに就業しなかった男女工諸君へのお知らせ」という書面とともに、全員に解雇を通知しました。この背景には、生糸相場がわずか1年で2010円から1200円と8割暴落しており、その直後の、昭和金融恐慌、世界恐慌を先取りしていたこともあり、ロックアウトしたまま、山一林組は廃業しました。社員をつぶし、会社もつぶしました。

 解雇通知を受け取った争議団代表が8日、会社側代表に面会を求めたところ、岡谷警察署長が出てきて、「重役はどうしても合わぬというから帰りたまえ、もしそこを去らなければ、面会強要罪で逮捕する」と訳の分からないことを発言しました。

 これを受けて、朝日新聞は社説で、「山一林組の社長が地元選出の小川平吉鉄道大臣の選挙参謀だから警察取り締まりの手に影響しているという風説のごときは、選挙を控えた政友会のためにも有利ではあるまい」という表現で、小川平吉代議士が干渉している可能性に言及し、牽制しています。

 さて、岡田さんが運命の人だと思うのは、言うまでもなく、労働運動発祥以来、現在にいたるまで、「総同盟日本製糸労働組合」は日本最大の構成員をかかえる産業別労働組合です。現在の名前はUAゼンセン(全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟)です。そして、数年前から私気づいていましたが、昨年末確認を取ったところ、UAゼンセンの最大の構成単位労働組合は、イオングループ労連であり、イオン労働組合です。

 イオンの創業者は、岡田克也さんの実父である岡田卓也さんである、イオンの代表取締役CEOは、岡田克也さんの実兄である岡田元也さんです。だから春闘の相手側は、岡田さんのお兄さんが議長を務める取締役会メンバーとなるわけです。

 民主党結党時には、勝木健司・参議院議員がダイエーユニオンから出ていましたが、イオングループ労連からは参議院議員が出たことはありません。UAゼンセンは全国に組合員がいます。「食品スーパーあるところに組合員あり」ですが、一定の地域に集中しておらず、今の選挙制度では議席が勝ち取りにくい傾向があります。おととしの参院選でも現職が落選してしまいました。参議院全国比例は柳澤光美さん一人ということになっています。その柳澤さんは、UAゼンセンの組合員に対して、「岡田克也さんが首相に最適だ」と連絡してくださっている、と報じられています。

 偶然にも、政府が弾圧したという噂が朝日新聞にも載った、小川平吉鉄道大臣の実孫(娘の息子)は、第78代宮澤喜一首相です。ちなみに、山一林組争議には、東京から、後の第46代首相片山哲も応援んに来ましたが、7日にロックアウトされているのに、15日に来たというのですから相変わらず社会党は遅いですね。この片山内閣を連立与党の副総理として支えた西尾末広さんや、第39代衆議院議長が松岡駒吉さんらは山一林組争議にかけつけています。この西尾さん、松岡さんは、友愛の精神で、現在の第66代衆議院副議長の川端達夫さんの先輩になります。

 2010年の労働党党首選挙でもイギリス最大の産別「Unite the Union」は、当初2番手だったEd Milliband候補に対して、当初1番手だったDavid Milliband候補の2倍以上の支持を、初回投票からしており、その5カ月後の決選投票での逆転でEd候補が当選する遠因になっていたいようです。最大の産別の支持を得ることが、当選につながるのは当たり前のことでしょう。

 そして、「職場から始めよう運動」で、正社員が同じ職場の非正規雇用の労働者の働き方をチェックするシステムを持つ、UAゼンセンのしくみをつかって、職場の声を吸い上げることができるでしょう。

 労働と生活が両立する日本社会の実現のために、職場から始めようではありませんか。その大きな力は、私たちの声を反映できる人物を内閣総理大臣にすることが最も手っ取り早いことなのです。

 まあ、UAゼンセンの組合員で、民主党員・サポーターになっている方がどのくらいいるか分かりませんが、ともにたたかいましょう。岡田克也首相のもと、1人1人の職場から、1つ1つの家庭から、始めようではありませんか。

tag (宮崎信行)

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[お知らせおわり]  


あす、衆議院農林水産委員会閉会中審査へ JA改革、佐賀県知事選自公敗北も争点に

2015年01月12日 19時49分18秒 | 第188特別国会(2014年12月)

 衆議院農林水産委員会(江藤拓委員長)は、あす、2015年1月12日(火)の午後1時から、閉会中審査を開きます。

 第188特別国会の会期末に認められた国政調査案件で、鳥インフルエンザ口蹄疫の問題のほか、10日投開票の佐賀県知事選で、自公推薦新人が、県JA系団体推薦の新人に敗れたことから、JA全中(中央会)の監査権限を廃止する農協法改正法案(執筆中)についても議論される見通しです。

 衆議院インターネット中継で、生中継を見ることができます。

 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php 


農協法改正案提出へ、JA全中を単位農協から切り離してお茶を濁す骨抜き自民党、金融を切り離せ!

2015年01月08日 06時32分38秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[画像]答弁する西川公也農相、2014年10月29日、審議中継からスクリーンショット。

 第47回衆院選で、現職閣僚で唯一小選挙区で敗れた(栃木2区民主党・福田昭夫さんが46・7%に対して46・5%で比例復活)にもかかわらず、第3次安倍内閣で再任をはたした、西川公也農相は、平成27年2015年1月6日(火)の年頭閣議後記者会見で、「地域農協の自由な経済活動をどうやって、こう、進めてもらうかと、こういうことが大きな課題になります」と語り、JA全中(全国農業協同組合中央会)を地域農業(単位農協)から切り離す、農協法改正案を第189通常国会に提出する考えを明示しました。

 当ブログでは秋の臨時国会冒頭の参議院代表質問を受けて、昨年10月2日付エントリーで「JA全中廃止へ「農協法改正法案」を第189通常国会に提出へ 第187秋の臨時国会で首相・農相答弁」と報じました。

 JA全中を一般社団法人に移行し、単位農協は独自に監査法人などを選べるという内容です。

 これは、自民党公約2014などに反したものとはいえませんが、アベノミクス第3の矢「成長戦略・規制改革」の、「農業改革」の目玉が、JA全中を、単位JAから切り離すことだったらお笑いです。ふだん選挙で世話になっている、農政連などは単位JAに権限があり、集票活動は単位JAが担っています。

 本来やるべきは、JAバンクのJA本来業務からの切り離しです。何よりも、融資部門と、集荷部門はまったく別物ですから、法人自体切り離し、まったく無関係にすべし。金融のなかでも、医療共済、火災共済は本来業務と違うので、他の金融機関が開発した金融商品の取次にとどめるべきです。融資部門では、複数の農業者を束ねて、一つの農機具を融資するがんじがらめローンをやめるべし。共済に関しては、政府が直接支払を再開すれば、コメに関してはJA共済に必ずしも入らなくてよくなります。そもそも、農業補助金の受取口座はJA口座でいいとしても、あっせん業務はなるべくやめ、シンプル化すべきです。

 ホームセンターは、JAでなく、「コメリ」でもいいのです。「コメリ」は、「スキップ一括払い」で購入から8カ月後に決済しても、手数料は無料です。ですから、3月に種と資材を買って、出荷して現金に換えた11月に決済しても、金利手数料無料です。このコメリの決済システムは、資金量ではるか凌駕するJAでもできるはずです。ちなみに農協法をよく読むと、JAは「イスラム金融」もできることになっています。なのに、なぜ「コメリ」の「8か月後決済無利息」ができないのか。ひょっとして、JAバンクは会員が疲弊しているのを知っていて、会員を信用できないのか?

 そもそも、中央会と単位農協を切り離したら、ますます組合長は元気になるじゃないでしょうか。

 だいたい、農業者のみなさんも、銀行口座、補助金受取、住宅ローンに加えて、あげくのはては、葬祭までJAでは、農奴ですよ。

 自民党お得意の「骨抜き改革」に強く抗議します。

 農協法改正法案は、第189通常国会で衆議院で予算通過後の3月ごろに提出される見通し。衆参の農林水産委員会では、特段の大型法案は予定されておらず、審議入りすることは確実だろうと、召集前の段階では想定できます。


[農林水産省ウェブサイトから引用はじめ] 

西川農林水産大臣記者会見概要

日時 平成27年1月6日(火曜日)11時32分~11時38分 於:本省会見室
主な質疑事項
農協改革について
大臣

それでは、会見始めさせていただきます。どうぞ、御質問等ありましたらお願いをいたします。
記者

1点だけです。農協改革ですが、年も明けまして、これから議論が本格化してくると思いますけれども、焦点の中央会制度について、全中の法的位置付けや新制度への移行期間についてですね、現時点での大臣のお考えを聞かせてください。
大臣

「農協改革、なぜやる」と、こういうことがありますが、私どもは農林水産業全般を見直して、農林水産に携わる人たちが、いかに所得を増大させていくかと、これが大きな目的であります。そして、農山漁村のにぎわいを取り戻そうと、こういうことで政策を進めさせていただきたいと考えております。そういう中で、農協中央会制度でありますけれど、昨年の6月に、私ども、党も議論をしましたし、政府側も議論して、自律的な新たな制度に移行すると、こういうことは合意をされているわけであります。そういう中で、地域農協の自由な経済活動をどうやって、こう、進めてもらうかと、こういうことが大きな課題になります。中央会制度で、特に議論に、これからなろうと思う問題はですね、全国農協中央会(「全国農業協同組合中央会」)の問題だと思うんです。これについてはですね、先ほど申し上げた、自律的な新たな制度と、こういうところで、強制権限を持たない新たな法人形態に移行する必要があると、私ども、考えております。そして、この中央会制度、抜本的な見直しを進めると、この基本的な考え方で、私ども、進めていきたいと思います。
記者

移行期間については。
大臣

はい。期間については、まだ、議論をしておりません。これから議論をしていきますし、できれば、全国農協中央会の皆さんとも改革について早く同じ方向になればいいなと、そういう中で、これから移行期間等は議論をしてですね、どういう形で進めていけばいいのかということは、これから協議をさせていただくと、こういうことでありまして、現在時点では、まだ、何もそれは決めておりませんということを申し上げておきたいと思います。
記者

これまでは、その集中改革期間として5年というのが、一つ、示されていたと思いますけれども、必ずしも、それにはこだわらないということなんでしょうか。
大臣

はい。こだわりません。
記者

強制権限を持たないというのは、監査権限は持たない組織と考えていいでしょうか。
大臣

そうですね、これから議論をしていきますけれど、監査制度そのものをですね、農協でしかできないという主張もあります。一方でですね、それは監査法人にお願いすればいいんじゃないかと、こういう意見もありますね。どちらが本当に農協経営に有効かと、こういうことを考えますとですね、相当幅広い方がいいんじゃないかという意見もありますので、農協で持ってる組織と広域的な監査法人と、これ、よく調整をしてやっていかなきゃならないと、こう思っておりますから、単純に強制権限を外すことイコール農協の監査制度を止めるということにはつながらないと思うんですね。強制権限は持たないようにしますけれど、どういう形が一番農協の監査にとっていい方法かと、これは、これから協議をさせていただいてですね、私どもなりの案も、これから示していって、農協側の意見も聞くと、こういうことで進めさせていただければと考えています。
記者

まだ、決まってないんでしょうけどね。あの、農協の現状のまま監査権限を持つこともあり得るってことですか。
大臣

いえ、強制監査権は持っていただかないと、持たないと。そして、農協の自由な発想で活動すると、こういうことでありまして、中央会そのものが監査以外のこともたくさんやってきておりますし、健全な農協が大体、日本全国みんな健全な農協になれたと、そういう中で、監査権限は相当有効だったと思いますけれど、果たして、新しい時代に今のままでいいのかというと、大きな議論がありますので、今のところは強制監査権は持たないと、こういうことで、これからの在り方を詰めていきたいと思います。
報道官

はい。他によろしいですか。それでは、ないようでしたら、これで会見を終わります。
以上

[引用おわり] 


第18回民主党代表選が告示

2015年01月07日 13時53分24秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

[写真]江田五月・第18回民主党代表選中央選挙管理委員長(中央)、左は難波奨二委員(参)、右は本村賢太郎委員、民主党ニュースから。

 総理大臣を選ぶ、第18回民主党代表選挙が平成27年2015年1月7日(水)、江田五月・民主党中央選挙管理委員長が告示しました。

 18日(日)に郵便投票開票、国会議員票投票で、新代表(ネクスト総理)を選出。おそらく28日(水)の衆議院本会議で、第3次安倍首相の所信表明演説に対する代表質問でデビュー。代表任期は2017年9月末まで、衆議院議員任期は2018年12月までとなりますが、第48回衆院選で総理大臣候補として、一気に官邸を奪うことになります。2020年の東京オリンピック・パラリンピックで、天皇陛下の開会宣言、舛添都知事の開催都市パフォーマンスを支えながら、各国首脳との会談、治安維持を担う、第98代総理大臣になるかもしれません。あるいはオリンピック後の後始末(事業仕分け)や経済安定をはかる第99代総理大臣になるかもしれません。

 江田五月さんは、参議院議長経験後も、現在ネクスト法相として現役。実は、細川・羽田内閣のあと、社民連の江田さんは新進党に、菅さんはさきがけに分かれていた時期があります。この間、第2回新進党党首選で、江田元科学技術庁長官は、選挙管理委員会の名寄せ委員長を務めました。党員外でも1000円を払うと郵便投票ができたのですが、結果、「小沢一郎君16万票、羽田孜君5万票」という極端な結果になりました。私はこのとき、人間関係で、小沢陣営だったのですが、総支部長から3万円を受け取り、銀行で、30枚の用紙にはんこをおしてもらった後の、男性行員から「しんしんとうさん~~」と呼ばれた時の待っている客の「ああ、あの件だな」という冷たい視線が忘れられません。公選法適用外の選挙ですから、私に刑事的な責任はないと考えます。その後、米沢隆幹事長の投票用紙焼却命令(細かいことはいいませんが、これは正しい判断)、羽田孜さんらの太陽党結党(先行離党)につながってしまいました。そして、第3回党首選で、小沢一郎さんが鹿野道彦さんに勝ったものの僅差だったことに切れてしまい、数日後に解党するという暴挙に出ました。

 江田さんにとっては雪辱戦です。

 また、2009年5月の代表選で中央代表選挙管理委員長を務めた古川元久さんも、「開かれた代表選」を求めるアピールを、江田現委員長に提出しました。2009年5月の代表選で、小沢グループによる集団的不正行為があったことを念頭に踏まえたものと考えられます。

 今回は、昨年5月末に定時登録した党員・サポーターですが、ノルマにこたえるための二重登録者が多いので、名寄せが必要になります。なんらかの間違いで2枚受け取った有権者は毅然と破棄しましょう。また今回から、党員・サポーターでも、日本国籍を持たない人は投票できません。

 第1回民主党党首選では、菅直人初代代表(暫定的代表)に対して、新生党元青年委員長の松沢成文代議士が挑戦。その後も、結果として一度も出馬したことにはなっていませんが、河村たかしさんが2度立候補表明の記者会見。うち1度は、「18人推薦人が集まった」ことになっていますが、うち2人は佐藤道夫さん、山本孝史さんで、この名前は故人となった今でも、インターネット検索で、その足跡を知ろうとする人が連日います。一方、川崎・生田の豪農で、米国留学歴もある慶応ボーイの松沢さんや、愛知県最大の進学校歩いて0分の河村商事2代目社長で、今は息子さんに譲っている河村たかしさんは、今、民主党にいません。1993年の初当選から22年経って、日本を代表する政治家になった松沢さんや河村さんは、この4月の統一地方選でも、日本列島のどこにいっても、「あっ、民主党の人だ!」と指をさされるでしょうに。慚愧に堪えません。いったい、民主党の訴える、「格差の是正」とはどちらをどちらに是正することなのでしょうか。

 第18回民主党代表選には、長妻昭候補、細野豪志候補、岡田克也候補の3名が立候補しました。

 熱戦の火ぶたが切られました。 


岡田克也さん、2015年の仕事始めで、奥さんの内助の功を認める

2015年01月06日 05時23分01秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田克也さんは、仕事始めの、平成27年2015年1月5日(月)、国会内で元気な姿を見せました。

 岡田さんは、仕事納めの、第188特別国会閉会日の2014年12月26日(金)、前日頃から感じていた左目の違和感の検査のための訪れた東京都内の病院で、「網膜剥離だ」と診断され、速やかに手術を受けていました。

 岡田さんは「目の中にガスを入れて手術をしたのですが、その2割ぐらいが残っています」と国会内で記者団に語り、 当面、気圧が変化する飛行機に乗らないよう医師から言われていることを披露。「いずれ、ガスは全部抜ける」と明かしました。

 「どうしても仕事で無理をしてしまう」と語りながらも、入院後「最初の3日間は下を向いて寝ていないといけないので大変だった」と語りました。

 「その後、許可が出たので、一日一回だけ病院の中を歩くことができた」と述べました。

 このときには、奥さんで多津子夫人について、「家内は付き添ってくれた」と語り、「アドバイスもしてくれた」と語りました。 

 多津子さんは神経内科医。調べてみたら、神経内科というのはどういう科というと、例えば、頭痛、視力障害、手足の感覚の異常を感じた患者さんが行くと、お医者さんが、視診、聴診、打診、触診のほか、運動感覚の検査、平衡機能の検査、視覚機能の検査などをして、その結果で、総合的に、他の科も含めて適切な診察方法をつくる科で、どの科に行けば分からない人の総合窓口のようです。

 岡田克也さんは2010年9月に総理・代表に、外相から党幹事長に異動させられた「これも天命なのかな」事件では、そのちょうど1年前に逆に、党幹事長から外相になったときの経緯を踏まえて、多津子夫人から「あなた、ずいぶん憤慨していたじゃない」と言われたそうで、「そういうこともあったかな」と述べています。外相から党幹事長への返り咲きの決断は、自らのものだとしながらも、このときも「私は仕事をやると全力でやりますので、いったん始めると次に入るというのは抵抗があります」 と語りました。(岡田克也さん、幹事長就任会見で“内助の功”を認める)。 

 
[写真]岡田克也さん、左は2014年12月25日(木)、右は2015年1月5日(木)、左は民主党本部、右は国会内、ともに筆者(宮崎信行)撮影。 


◎2015年民主党代表選で我々23万人の党員サポーターは「さわかやドクトリン」でのぞもう当ブログ制定

2015年01月03日 10時57分05秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

 第48回衆議院議員総選挙で国民に「総理大臣候補」の選択肢として示す、民主党代表を選ぶ、第18回民主党代表選挙が、来週、2015年1月7日(水)告示されます。郵便投票の開票や、国会議員らの投票と、全体の開票、新代表選出は、2015年平成27年1月18日(日)午後2時からの臨時党大会になります。

 2015年の第18回民主党代表選(任期2017年9月末まで)の情報はこちら(民主党ウェブサイト)

 私たちがめざす政権交代可能な政治の一翼をめざす、我々民主党としては、歴史を前に進める選挙です。

 我々、22万7910人の民主党員・サポーター(議員党員含む)がこの第18回代表選にのぞむうえでの心構え、原則を私(宮崎信行)も1党員の立場から、「さわやかドクトリン」としてまとめ、ここに発表します。ご参考まで。

 ぜひ、ご一読のうえ、さわやかにたたかいましょう!第48回衆議院議院総選挙で、官邸を取り戻しましょう!

 2015年民主党代表選「さわやかドクトリン」 2015年1月4日発表 宮崎信行制定

(1)さわかにたたかいましょう!

 私たち22万7910人の党員・サポーターの背中を、ほかの、1億人の有権者が見ています。公職選挙法の適用対象外ですが、公選法の規定などをできるかぎり準用して、だれが代表になっても民主党の信頼と信用が高まるよう、さわやかたにたたかいましょう!


(2)主体的にかかわりましょう!

 党員・サポーター参加選挙は、2002年、2010年に続き、今回が3度目。複数の仲間の総支部長を支えたい、「ノルマがきつい」との声にこたえて、複数の総支部に登録している人も多いでしょう。今回は「我が党結党以来、初めての臨時代表選での党員・サポーター投票」ですので短時間での名寄せとなりました。江田五月中央代表選挙管理委員長は、我が党機関紙「プレス民主2015年1月2日号」で、「もし1人に複数枚の投票用紙が届いてしまった際は、党員・サポーターの皆さんに破棄していただくなど、ご理解とご協力をお願いします」と呼びかけています。今回選んだ代表は次の衆院選で総理になる可能性が高く極めて貴重な投票用紙なので、仮に2枚以上届いた人は心が惑うのが人間としては当然。しかし、一事が万事、党全体の信頼性に疑念が生じると、第48回衆院選での党の伸長にかかわります。全党員・サポーターが当事者として、「良い準決勝」を仕上げる心構えで、主体的にかかわりましょう!

(3)素直になりましょう!

 民主党は、日本で唯一、政権担当能力を持つ野党(The opposition party)という日本国民共有の公共財産です。「今回は組織を固める代表を選んで、総選挙直前にフレッシュな顔にかえて選挙で勝とう」などという策を弄しても、解散権は、自民党総裁(首相)にあるので負けます。何事も中途半端はいけません。代表の任期は2017年9月末まで、次の衆院選は2018年12月まで。いつ選挙があっても、一発で総理大臣として官邸に入ってすぐに行政府を取り仕切れる人物を選ばねばなりません。我々の組織のトップというよりも、「ネクスト総理大臣」を選ぶために、素直になりましょう!

(4)世代交代は与党になることだと心得ましょう!

 代表選で世代交代をめざす声があります。私は長く英国の二大政党を研究していますが、代表・党首(ネクスト首相)の世代交代の時計の針は、下野直後の党首選で進んでいますが、ネクストキャビネットは議員互選のため平均年齢はあまり変わりません。一方、政権交代後の与党の内閣は、例えば、昨年7月の内閣改造で62歳(男性)、41歳(男性)、41歳(女性)、38歳(女性)が入閣し、74歳(男性以下同)、72歳、62歳、58歳、57歳が閣外に去っています。つまり政権交代ある二大政党政治では、与党期の大臣ポストを使って世代交代をしているのです。しっかりと、与党になれる代表、総理大臣を選んで、与党に返り咲き、大臣ポストを得て、組閣し、改造する。世代交代は与党になることだと心得ましょう!

(5)総理大臣を選びましょう! 

 民主党代表は、総理大臣または総理大臣候補のいずれかしかありえず、「民主党の社長さん」の資質と「日本国総理大臣(候補)」の資質はなるべく同一にしていくことが、今後も我が党が国政選挙で過半数に前後する議席を得続けることにつながります。代表選をめぐって、目先の利益である、自分の地位、生活環境への思惑で、「民主党の社長さん」を選んでも、その人物が総理にふさわしくなければ、4年前後将来に、最悪の事態がやってきます。そもそも、民間企業では、社長さんが落選して後継者を選ぶことはなく、一般のサラリーマンにとっては、今回の我々の代表選は垂涎の的です。しかし、権利を持つということは義務を持つということと表裏一体です。私たち党員サポーターは、登録料を払って権利を得ているのですから、「社長」ではなく「総理候補」を選び、総理候補を、4年以内に総理大臣にするために地方選、参院選、衆院選で民主党ドアステップを登りましょう。総理大臣を選びましょう! 

以上 


2015年、平成27年明けましておめでとうございます。 岡田克也さんが「新年の決意」を発表

2015年01月01日 11時10分36秒 | 岡田克也、旅の途中

 2015年、平成27年、明けましておめでとうございます。

 一年の計は元旦にあり。

 岡田克也さんは、2015年平成27年1月1日、ブログやメールマガジンなどで「新年の決意」を発信しました。

 岡田さんは「暮れの安倍政権の税制改正や経済対策の話を聞いていても、やはりこれは民主党がしっかりしなくてはいけない」として、与党平成27年度税制改正大綱での自民党支持業界への政策減税(租税特別措置)の乱造と、第1次補正予算の前提になる経済対策での自治体交付金などバラマキを念頭に、批判しました。

 そのうえで、2015年1月7日(水)告示、18日(日)開票の第18回民主党代表選について、「1月7日から民主党代表選挙が始まります。顔ぶれもほぼ固まり、三者でしっかりとした、いい代表選挙をやりたい」と語り、報道の通り、岡田克也さん、細野豪志さん、長妻昭さんの3人が立候補することで構図が固まったとの認識を示しました。

 そして「次の代表は2年8カ月の任期があります。その間に、統一地方選挙、参議院選挙、場合によっては、衆議院選挙も含めて戦い抜いて、自民党に対してもう1つの軸を立てて、政権を競い合っていく。そして、私の20年来の主張である「政権交代ある政治」を必ず実現する──。そういう思いで、この代表選挙に挑みたい」と一年の計を述べました。

[岡田克也さんのメールマガジンから全文引用はじめ]

新年の決意─代表選を精一杯戦い、政権交代ある政治を必ず実現する
皆さん、明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、大変ありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

とりわけ、昨年12月の総選挙は、私も精一杯戦いましたが、民主党全体としては厳しい結果になりました。特に900万票台という比例票が、総選挙で2回続いたのは大変残念なことで、早急にこの党をしっかり立て直していかなければなりません。

暮れの安倍政権の税制改正や経済対策の話を聞いていても、やはりこれは民主党がしっかりしなくてはいけないということを改めて感じています。

そういう中で、1月7日から民主党代表選挙が始まります。顔ぶれもほぼ固まり、三者でしっかりとした、いい代表選挙をやりたいと思います。

国民の皆さんから見て、民主党が信頼できる、これから頼りにできる、そう思っていただけるだけの中身のある、いい代表選挙をやっていかなければいけないと改めて感じています。

次の代表は2年8カ月の任期があります。その間に、統一地方選挙、参議院選挙、場合によっては、衆議院選挙も含めて戦い抜いて、自民党に対してもう1つの軸を立てて、政権を競い合っていく。そして、私の20年来の主張である「政権交代ある政治」を必ず実現する──。そういう思いで、この代表選挙に挑みたいと考えています。

最後に、私の眼の網膜剥離では、いろいろとご心配をおかけしました。お陰様で手術は成功して、現在はまだ病院にいますが、正月明けには退院できる予定です。身体に十分気を付けながら、代表選挙を精一杯戦っていきたいと思います。

今年も大変お世話になります。よろしくお願いいたします。

[全文引用終わり]