11月18日(日)午前、ワオコーポレーション(学習塾大手?)主催の藤原和博氏講演会がロイトン札幌(中央区北1西11)で開催され受講した。藤原氏は「今、求められる教育とは何なのか」と題してお話された。
藤原氏はまず20世紀社会と21世紀社会を次のように分析した。
《20世紀 成長社会》
・みんな一緒
・「情報処理力」が問われ、「正解」を求められる。 ⇒ 正解主義
・「ジグソーパズル」型
《21世紀社会 成熟社会》
・それぞれ一人
・「情報編集力」が問われ、「納得解」が求められる。 ⇒ 修正主義(つなげる力)
・「レゴ」型
以上のように20世紀社会と21世紀社会を対比させて提示し、それぞれについて解説したり、ワークショップ形式で聴衆に具体的に体感させたりしながら、求められる能力の違いを説明した。
時代を対比させる方法はよく識者が用いる方法であるが、あまりにも一元的に時代を分析してしまう方法には疑問も感じるが、一方で分析力・表現力の素晴らしさに感嘆している自分もいる。
講演中、藤原氏は何度もワークショップ形式で21世紀に求められる柔軟な発想からの「情報編集力」を試す問いを発せられたが、私の場合はまるで求められるような発想が湧いてこないのだ。すっかり頭の固くなった私などは21世紀の世界ではまるで生きていけない存在のようだ。
例えば次のような問いがあった。「未来のタイヤにはどのようなタイヤが考えられるか」という問いに対して、「速く走れるタイヤ」とか「ブレーキ力のあるタイヤ」などというのはつまらぬ回答だというのだ。例えば「四角いタイヤ」とか「匂いの出るタイヤ」など奇想天外とも思えるアイデアが求められるという。そうした奇想天外なアイデアを編集(つなげる)する力こそが21世紀には求められると云う。
そして最後に藤原氏は次のようにまとめられた。
《これから確実に起こる未来》
①「情報処理」業務はなくなる。
②「情報編集力(つなげる力)」の勝負になる。
③日本人の人生観が変わる!!
藤原氏の考えを確実に伝えられたかどうか自信はないが、その雰囲気だけは伝わったのではと思う。
藤原氏は言葉を繋ぐときに必ずといって良いほど「~てなわけで」という言葉を発し、そのひょうひょう感がなんとも云えない魅力を醸し出していた。面白い、魅力のある方である。