South Is. Alps
South Is. Alps
Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
Lake Griffin


池下・みな川

知る人ぞ知るの「みな川」、東山線・池下駅の南のちょっと分かりにくいところにある。この店は、シーズンに何度か「くえ」を入手して、そのときは、お得意さんに「入りましたよ」と連絡をいれるらしい。
私は、これまでに数回来たことがあるが、もちろんお得意さんではない。でも、店の主人と道ですれ違って立ち話をするくらいの知り合いではある。今回は、8名での小宴、お世話になった定年退職の方をお送りした。
たこの酢の物(生わかめを使っている)、マグロ、タイ、スルメイカの刺身、アサリのシンジョ+たけのこ、若竹と白身魚(生わかめ)、焼き物(ワカサギとサクラマス)、揚げ物(カレイ)、桜タイ飯+アサリの味噌汁+漬物。

池下・みな川

2006-03-31 22:51:21 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


『スノーボール・アース』:添付画像の補足

画像を入れると、構成が乱れるので、別にした。

2006-03-31 10:45:43 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


『スノーボール・アース:生命大進化をもたらした全地球凍結』

ガブリエル・ウォーカー、2004、『スノーボール・アース:生命大進化をもたらした全地球凍結』、早川書房

1985年8月、今は亡き藤岡喜愛先生と私たちは、カカドゥ国立公園にあるヌーランジー・ロックに向かって歩いていた。その途中、傾斜して地層がよく見える大きな露岩があった。藤岡先生は「地向斜だな」とおっしゃって、その岩について説明をしてくださった。先生は、理学部の動物の出身だったけれど、自然科学全般にわたり、造詣が深かった。
ここに掲げる写真は、2005年8月22日にとったものだが、実は、先生が「地向斜」とおっしゃった場所は、その後、国立公園が整備されてしまって、どこなのかよくわからない。近くの湿原から、ヌーランジー付近の岩山を撮影したものを示しているが、岩山はよく見ると層状になっていて縦状に浸食されたクラックが入っている。オーストラリアは安定地塊で、この辺りの露岩がどの程度ふるいか知らないが、おそらく、数億年なのだろう。
初めて、ヌーランジー・ロックをおとずれた、1980年代は、地学の教科書では、地向斜造山理論からプレートテクトニクス理論へと地球観が大きく変わろうとしていた。ウェゲナーが1912年に「大陸移動説」を唱えていらい、異端であったあったその仮説は、やがて1960年代になると、様々な実証データがリアリティを与えることになった。しかしそれでも、通説になるまでには、時間を要した。ようやく1980年代になって、従来の地向斜造山運動理論は教科書の中でかつての理論としてコラムの中で取り上げられる程度になったのだという。
本書は、生物や地学を包括する全地球凍結という地球上の最大イベントを唱える地質学者たちの理論と人間を活写していて、とてもエキサイティングであった。探検中に死亡したアルフレッド・ウェゲナー、フィールドサイエンティストのブライアン・ハーランド、全地球凍結仮説の口火を切ったジョー・カーシュビンク、そして、精力的に仮説を説いて回ったポール・ホフマン、共同研究者のダン・シュラグ。仮説に抵抗し反証を試みるニック・クリスティ=ブリックやマーティン・ケネディ、ジョージ・ウィリアムズ。彼らの行動や言動、そして、彼らのフィールドワークにも同伴し、仮説を体験しようとした著者。これら、人間臭いドキュメントとしても大変面白かった。
自然科学のパラダイム転換を説いたトーマス・クーンを引くまでもないが、自然科学(と言わず、あらゆる科学/研究)は仮説によって現象を解明するのであり、その仮説を人間が立てる以上、人間が生きている時代のさまざまな言説がそのバックボーンになっている。全地球凍結仮説にしても、現在は通説化しようとしているようであるが、それでも将来永遠に渡る真理であり続ける可能性は定かではない。科学はそういったものである。そうであるが故に自然科学について書かれている書籍も、関わる人間の姿がよく分かるよう書かれていればいるほど興味が引かれる。
全地球凍結の理論からすると、現在の地球が一挙にカタストロフに至ることはないようである。加えて、地球史的規模の歴史では、人類誕生500万年などというのは、ほんの一瞬のことであるし、昨今話題の地球温暖化については、おそらく誤差範囲にすぎないということだろうと思う。まあ、研究費獲得も含めた政治経済の利権争いの渦がこの問題の本質なのだろうということが、この本を読んでみてもますます強く感じることであった。
全地球凍結に向けての寒冷化のダイナミックなプロセスやその逆への方向付けとなる火山が噴出する二酸化炭素による温暖化のプロセスは、いずれも、数百万年の規模で進行したと考えられている。今現在、真剣に考えるべきことは、もっと別にあるのではないか。

地向斜造山運動:地質学史に見られるパラダイム転換:http://www005.upp.so-net.ne.jp/fung/miscellany/paradigm_r.html
スノーボール仮説:http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/dem/weh/snowball_earth/index.html
Science Magazine > 28 August 1998 > Hoffman et al., pp. 1342 - 1346:http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/281/5381/1342
上記論文のアブストラクト
全地球史ナビゲーター:http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/dem/weh/index.html

スノーボール・アース

早川書房

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このブログを書く前(2003年12月)に読了した以下の本も、記憶に新しい。
全地球凍結

集英社

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2006-03-31 10:40:57 | 読書 | コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )