『新型インフルエンザ―世界がふるえる日 (岩波新書)(電子書籍)』
山本太郎、、『新型インフルエンザ―世界がふるえる日 (岩波新書)(電子書籍)』、岩波書店
国際保健学の著者が、医療生態学をかかげて、ウィルスとの共生(相利共生)を訴えつつも、同時に、パンデミックステージのインフルエンザへの初期対応の重要性をうったえる。読んでみるとわかるのだが、これは、ある種、矛盾した行為ではある。人類と長く共生しているウィルスは種の保存の論理から、寄主への致死率を下げたものが生き残っていくのだが、一方、そのためには、人類との長い間の感染の歴史を必要とする。かといって、パンデミック状況のウィルスに対しては、抗ウィルス剤の投与やワクチンの製造が必要。しかし、かえって、そのことは、人類とウィルスの共生関係の確率への引き戻し、つまりは、パンデミック以前のステージに引き戻してしまうかに見える。
人類と新型インフルエンザを始めとするウィルスとの共生のためには感染しても発症しないという関係まで、緩和的な状況にいたる長い共存関係を必要とするように思える。したがって、抗ウィルス材の開発やワクチンの開発は、かえって、ウィルスの対薬剤性を高めてしまうので、相利共生への道から遠ざかってしまうように思えるのだがいかがか。人間の本来持っている免疫力を強化してウィルスに抵抗するほうが良いと思える。
国際保健学の著者が、医療生態学をかかげて、ウィルスとの共生(相利共生)を訴えつつも、同時に、パンデミックステージのインフルエンザへの初期対応の重要性をうったえる。読んでみるとわかるのだが、これは、ある種、矛盾した行為ではある。人類と長く共生しているウィルスは種の保存の論理から、寄主への致死率を下げたものが生き残っていくのだが、一方、そのためには、人類との長い間の感染の歴史を必要とする。かといって、パンデミック状況のウィルスに対しては、抗ウィルス剤の投与やワクチンの製造が必要。しかし、かえって、そのことは、人類とウィルスの共生関係の確率への引き戻し、つまりは、パンデミック以前のステージに引き戻してしまうかに見える。
人類と新型インフルエンザを始めとするウィルスとの共生のためには感染しても発症しないという関係まで、緩和的な状況にいたる長い共存関係を必要とするように思える。したがって、抗ウィルス材の開発やワクチンの開発は、かえって、ウィルスの対薬剤性を高めてしまうので、相利共生への道から遠ざかってしまうように思えるのだがいかがか。人間の本来持っている免疫力を強化してウィルスに抵抗するほうが良いと思える。
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