このトランジスタラジオNT-880Mの修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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NECは通信機器メーカーで、ラジオの重要部品の一つであるであるトランジスタを作っているのは知っていました。実際、私が中学生の時にNEC製トランジスタ2SB111を通信販売で購入したことがありました(代金は切手でしたが)。しかし、昔ラジオ自体を作っているとは知りませんでした。
そのNEC製トランジスタラジオを入手したのですが全く音が出ません、朝から雨が降って外に出ることができないので、暇つぶしに分解して調査の上で修理してみることにしました。
NEC製トランジスタラジオNT-880、全く音が出ず
修理する前に裏蓋を外して内部を調査しました。部品の古さからして昭和30年代後半から40年前半だと思われます。作りも普通ではないかと思います。ただチューニングメーターが付いているので高級ラジオの部類に入るのではないでしょうか。
裏蓋を外して内部の基板を観察、電池4本6V動作
使用されているトランジスタは8石です。面白いことに混合段のトランジスタは松下製の2SA103が使われていました。当時NECでは高周波用のトランジスタを製造できなかったのかも知れません。このトランジスタは私がストックしていたトランジスタの中に一つあり、シグナルインジェクター・トレーサーを作ったときに使いました。
松下製のトランジスタ2SA103 中間周波段はNEC製2SA155を2個
中間周波段はNEC製の2SA155が使われていました。検波にはダイオードSD46が使われており、低周波増幅段にはNEC製2SB111が使われていました。私が中学生の時に通信販売で購入した初めてのトランジスタが2SB111でしたので、このトランジスタとは約40年ぶりの再会でした。基板に使われているおよその部品は分かったので、次は電源関係部品を調査しようと思います。
2SB111を2個使用 P・P段には2SB163を2個使用