東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古いSONY製トランジスタラジオ TR-724の修理(4/6)

2011年10月08日 | 古ラジオ修理工房

 このSONY製トランジスタラジオ TR-724の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。

  修理(1/6) 修理(2/6)  修理(3/6) 修理(4/6) 修理(5/6)
    修理(6/6)



 二台のSONY製トランジスタラジオ TR-724のうち、修理対象ラジオ部品取り用ラジオも共にボリュームが故障してることが分かりました。ボリュームを修理できなければ、TR-724を修理することができません。このため、先に部品取り用TR-724のボリュームを分解して修理にトライしてみることにしました。

         修理をトライしてみたラジオのボリューム(右下の橙色ツマミ)


 私が高校生だった40年前、真空管ラジオ用のボリュームは形が比較的大きく分解することができました。ボリュームの炭素皮膜をスライドする接点を磨いたような記憶があります。このTR-724のボリュームも、形が小さいだけで原理は同じはずです。

        橙色ツマミをとめるネジ            橙色ツマミを外す
 

 まずは、ラジオ基板を取り出してボリュームを回転させる橙色ツマミを外しました。電源スイッチ側は埃がだいぶ溜まっていました。その裏側を見ると、炭素皮膜を保護する丸い金属板が見えました。この金属板を取り外そうとピンセットでこじると、跳ねるように外れました。あやうくその金属板を見失うところでした。

     埃がたまった電源スイッチ側          丸い金属板をこじって外す
 

 ボリューム中央はかしめられて固定されているため、これ以上はボリュームを分解できませんでした。最初、炭素皮膜をスライドする接点の不良だと思っていました。しかし、電源を入れてラジオを受信しながら、この分解したボリュームを動作させつつ調査すると本当の原因が分かりました。

        接触不良だった、炭素皮膜接点を構成する金属とボリューム中点金属


 それは、炭素皮膜上の接点不良ではなく、炭素皮膜接点を構成する金属とボリューム中点金属の接触不良でした。この接触部分を、尖ったドライバーで磨いたり、押さえる力を強めにすると接触不良が直りました。ボリュームを元に戻してツマミを付けました。そして、接触部分をなじませるために何度もツマミを往復させました。すると、全くガリが出ずにスムーズに音量調節できるようになりました。
 受信感度が悪い原因の一つは、落下損傷時にバーアンテナ上のアンテナコイルのずれでした。このずれたアンテナコイルを微妙にずらしながらトラッキング調整をしました。すると、全く問題なくラジオ受信できるようになりました。

        トラッキング調整中         外観は破損していても正常にラジオ受信
 

コメント
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