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トップに送るトップの言葉

2014年05月14日 | 雑記帳
 「原因はコメだ」

 と大胆に言い切ったことに驚いた。

 テレビニュースで見たし、翌日の新聞にも一面で取り上げられた。

 秋田県の佐竹知事が、本県の人口減について、記事のような発言をした。

 さきがけWeb


 社会環境、産業構造の流れからその指摘は的外れではないことはわかる。
 しかし知事がそう言うからには、広範囲なデータをもとに分析し、口を開いたのだろうと予想した。

 その場合に必要なデータにはどんなことがあるのか…就業率から農業に占める稲作の割合、所得状況と人口動態など…いったいいくらあるのか、などと思っていた。

 そしたら今朝の朝刊のコラムには「佐竹知事は議論を巻き起こしたくて刺激的な言い方をしたようだ。」とあるし、さっそくその発言を取り上げた特集がされていて、県の人口対策チームがその発言を受けて分析を開始した、とある。

 そうか、これは一つの宣戦布告(ちょっと大げさだけれど)のようなものか。

 何代か前の日本国首相も、よく使っていた手だ。

 このトップの発言は、確かに論議を巻き起こすに違いない。

 が、それは単に農業従事者だけの問題でないことを、きちんと道筋として示すことが大事なのだと思う。

 コメで暮らしてきた人がいて、それを取り巻く仕事を持つ人がいて、そういう仕組みや世間の中で、成り立ってきた現実にアプローチするには、大胆で緻密な采配が求められることは言うまでもない。


 もちろん、トップは重々承知のうえだろうが、激励の意味を込めて(笑)同日のスポーツ欄に載った、ザッケローニ監督のインタビューの言葉を贈りたい。

 「W杯は監督にとっても夢か」と尋ねられた監督は、こんな格好のいい言葉で返した。

 「夢は寝て見るものだ。注意して選手を見るのが私の仕事。ベンチで目を閉じることはない」

 トップは目を閉じてはならない。

 素晴らしい決意表明だと感じた。