すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

数字の奥を覗きこみたくなる

2014年05月18日 | 読書
 書店で雑誌あさりをしていて,今月はあまりいい特集がないなあと思っていたら,ムック本のような一冊が目に留まった。

 『日本「意外」MAP』(オークラ出版)


 「47都道府県マル秘ランキング」という宣伝文句も載っている。日本地図のレイアウトに,様々な項目のランキングをくっ付けた体裁だ。
 手を伸ばしたい月刊誌もなかったので,1000円と少し値ははるが,何かのネタにはなるかもしれないと買い求めた。

 内容は,健康,経済,食,暮らし・・・・全部で90以上ある。

 眺めていて,やはり自分の県の順位が気になるし,仕事上の教育のことにも目がいくのは当然だ。
 別に一喜一憂しているわけではないが,これだけ次から次へと見ていると,これっていったい何のためにあるんだ,まあつまり自分はいったい何を求めて見ているんだ,といった思いが湧いてきた。

 結局,ランキングを見たい心理は,いいデータに安心感を得たい,悪いデータの場合は納得したい,ということなのかな。


 順位づけは単純に言えば,「総数」の場合と「平均値」の場合がある。
 それらをごちゃごちゃにしてはいけない。また平均値とは,どのような過程を経て出てくるものか,よく吟味しなくてはいけない。

 例えば,「一番教育にお金をかける県は? 教育費」の項目で,1位高知「449.6万円」,逆に47位愛知「252.9万円」。
 一人当たり児童生徒にかける金額にこれほどの違いがあったとしても,その「検証」はどんな形で行われるべきか。

 それは,一冊の本を書けるほど細かいだろうし,考え方の違いも大きいだろうなあ,としばし数字の奥をどこまでも覗きこみたくなる。