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150人との絆の維持

2014年08月04日 | 雑記帳
 もう半年も前に読んだ雑誌だが,たまたま目につき風呂読書をした。かの茂木健一郎が「金持ち脳vs貧乏脳の謎」というウケそうな題で語っている。端的には積極性,活動的と消極性,安定的という行動パターンの比較と言っていいだろう。誰しも「金持ち脳」に憧れ,そのための腰の上げ方を知りたいと思っている。



 「脱・貧乏脳のためのトレーニング」の三要素が面白い。「1 初めての体験を増やす」「2 150人とつながる」そして「3 語学の能力を磨く」特に2の「150人」という限定が興味深い。これは人類学者の研究データを基にしている。脳の新皮質の大きさとグループの構成数が比例するという主張である。



 「人間の脳の場合は最大150人程度と言う」という記述がある。「150人との絆の維持」…絆の質はさておき,仕事についていればある程度クリアできる数字だろう。高齢になっても積極的で活動している人は,対人関係の幅が維持できていると言っていいのかもしれない。結局,何を「資産」と見るか,である。



 「絆の質」とさらりと書いたが,具体的であるべきだ。強い結びつきを「ストロングタイ」,弱いほうを「ウィークタイ」と呼ぶそうである。それらを合わせ150人というならば,これはウィークタイを意識するのが有効だろう。例えば,親しみを込めて挨拶できるとか,ちょっとした世間話で時間を保てるとか。



 同級生や大昔の知り合いは除外して,果たして何人ぐらいそこに該当するのだろうか。仕事についているからといって150人に届くのだろうか…。少し不安が出てくる。同じ仕事をしていても,日常の行動様式でかなり差が出てくるのではないか。貧乏脳からの脱却は,いかに言葉を惜しまず出すかにかかっている。