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ヒツジとライオンを見ている…モノ

2015年06月06日 | 読書
 【2015読了】52冊目 ★★
 『ヒツジで終わる習慣、ライオンに変わる決断』(千田琢哉 実務教育出版)

 ビジネスマン向けの本などあまり手にしなくなったが、古本屋でなんとなく題名が面白いと思い買ってしまった。
 ある程度予想通りの「ヒツジ」と「ライオン」の定義が表紙裏にあった。

 ヒツジとは、何かあるたびに群がって
 結局何も成し遂げられない人
 ライオンとは、いたずらに群れず
 弧高に物事を成し遂げようとする人


 そして、こう問いかける。

 どちらの道を選ぶか、すべてはあなた次第。

 読者の多くの言語的選択?は明らかだ。
 問題は行動としての選択というわけだ。
 ということは、行動に結び付くような提言があるかどうか。いや行動せざるを得ないようなインパクトのある内容かどうか、だ。

 「すべてはあなた次第」の「あなた」とは著者自身なのですよ…そんなふうに穿った見方をしては駄目か。
 主たる読者層とは言えない私の世代には許されるかな(笑)。


 「行動」「価値観」「スタンス」と三つに分類されているが、どれも似ている気がする。
 ちなみに、最初の項目はこうだ。
 
 ヒツジはいつも「根拠は?」と口にする。
 ライオンはいつも「とりあえず」やってみる。


 なかなかいいところを突いていると思う。
 コンサルティング的な仕事を続けてきたら、こんなふうに端的に目をつけて語れるのだろう。

 観察力がある。それを文章表現にうまくのせている。
 秀逸と思ったのは、これ。

 ヒツジは、「えー!?」という顔が暗い。
 ライオンは「えー!?」という顔が明るい。


 次もうまく表現されているし、思考によく働きかけられている。

 ヒツジは正解だとホッとする。
 ライオンは絶句されるとホッとする。


 ううむ。なんとなくインパクトがじわじわ寄せてきたぞ。
 しかし、安定安心を求めている初老の男は、そんなにすぐには身体が動かない。
 でも少しはやってみるかという気持ちになる。
 勝手な解釈をもとに、次の項目を頼りにしよう。

 ヒツジは努力がすぐに
 報われると考えている。
 ライオンは努力が
 繋がっていると考えている。


 さしたる努力もしないから、ナマケモノか。