すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

同期会でのキニナルキ

2015年06月25日 | 雑記帳
 会に出席しないSの話をしていた。少し噂は聞いていたが高校の頃か、ひきこもりというか対人恐怖症的になったらしい。それでも都会に出て、ある職についたがリストラにあって今は…。こうした会には参加しないらしい。「中学校の頃、あのKくんたちの奇妙な笑いがね…」などとドッキリすることを一人が言う。


 自分もその「たち」の一員だったか。確かにSをからかったことは覚えている。反面、彼が修学旅行に行く前に「自分は寝ぼけるから」と心配なことを打ち明けてもらったし、だから隣に手首をつないで寝たのもオレだ…と言いたかったが、止めた。人は、美しく、自分に都合のいいことだけを覚えているのも普通だ。


 Tがなるほどと思うことを言った。「昔だったら、還暦で集まる時には、親の介護なんて話題にならなかったんだ」。それを理由にして欠席した同期生はかなりの数に上った。長寿社会はこんなところに影を落としている。10年後はどうか…。親が寿命を全うしたとしても、今度は自分が介護される側になることもある。


 見た目も若く服装のセンスもよく、夫は○○で、自分も□□してますといった「絵に描いたような幸せ」を手に入れたかのような者もいる。しかしそんな話が出てくるときまって揶揄したくなるのが、自分の性分。今回も「じゃあ、なんで同級会に来るんだ。これ以上幸せになりたいのか、それとも不幸を求めたか(笑)」


 思いだしても笑えるのが、三次会で隣に座ったSの一言。花巻温泉からの帰りにミニ観光として立ち寄った宮沢賢治記念館。私は所要で先に戻ったので同行していない。どうだったと問うと、周囲は「難しかった」と口にしたが、Sは衝撃の一言…曰く「字がきたなかった」。そうかあ、自分にはその観点はなかった。