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言語技術を使う意識を

2015年06月19日 | 雑記帳
 校内授業研究会で体育が取り上げられた。今年の研究テーマの副題「言語活動をより一層充実させるための工夫」にそって授業が展開された。核となるのはグループにおける子どもたち同士の教え合いである。言語活動をその時間のねらいに近づくための重要な要素と考えることになる、結構高いハードルに思える。


 言葉とスポーツの関係は最近とみに密接になってきた。マスコミ等の取り上げ方もあるだろう。一流プレーヤーによるたくさんの書籍も出ている。その中に真正面からこの点について書かれた印象深い新書がある。『「言語技術」が日本のサッカーを変える』、2007年発刊であるから、あれから8年…変わっていないか。


 結局、やらせられるスポーツではなく、自ら考えて身体の力を発揮し、競技に向かうイメージだろう。特にチームスポーツにおけるコミュニケーションの大切さ、自己決定していくことの積み重ねは大きい。それらを高めながら運動に取り組むことは、教育課題でもある。そう考えると体育の授業づくりも意義が深い。


 おそらくは「身体を動かして心地よい、楽しい」という感覚が、初めに必要だ。次に克服や勝負が伴う場面が出てくる。ここが大きなポイントだ。運動に対する適性や能力面を考慮しながらとなるが、設定と励ましによって負荷や情意を調整していく。その過程の中で自らの振り返り、周囲からの刺激を織り交ぜていく。


 どう言語活動を盛り込むかと同時に、使う言語技術を国語科のなかでどう教えていくかを考える必要が出てくる。件の授業では、あるグループがビデオを見ていた。国語科の内容として、ビデオを見て気づきや考えの述べ合い方を学ぶ活動が普及してもいい。ピンポイント設定であっても、単元であっても方法はある。