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流行語は映えたのか

2017年12月03日 | 雑記帳

 (秋田うご辛美だいこん、食しました)

 流行語大賞は予想されたように「インスタ映え」と「忖度」と決まった。「忖度」については、ある意味ではいい日本語が「汚された」印象で残る年となった。もう一つは先日見た刑事ドラマで、哀れなキャリアウーマン(古っ)の末路に絡んで描かれていて、いかにも世相を感じさせる。ところで「映え」が気にかかる。

 
 「○○映え」という語はそんなに思い浮かばない。「見映え」「出来映え」…「かわり映え(しない)」ぐらいか。手元の逆引き辞書で「〇〇バエ」を調べてみると全部で90ある。見ていくと多いのは「〇〇蠅」が圧倒的、その次は「生え」から出来ている「芽生え」などが多いようだ。「映え・栄え」は限られているようだ。


 覚えておきたい語としては「事映(ことばえ)」「着映(きばえ)」「作映(つくりばえ)」あたりだろうか。あとは「月映」「白映」「映映」は古典的な使い方だ。ところで「ばえ(栄・映)」の本来の意味はこうある…「動詞の連用形につけて、そうすることによって引き立つこと」。としても当然ながら「インスタ映え」とは……


 「Instagram」はアプリの名称であるし、「インスタ」がその略語なので単にくっ付けただけの話である。そもそもの名称も造語だろうし「Inst」という辞はinstantあたりと関係があるのか。ちなみにInstabilityという一番近い語は「不安定・移り気」を意味する。ネット上で「インスタ蠅」と揶揄される訳とは言わないが……