すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

二月の雪、三月の風…

2018年03月01日 | 雑記帳

(昨日の写真の続き…空に見えるのは)

 内館孜子の『二月の雪、三月の風、四月の雨が輝く五月をつくる』というエッセイ集がある。これは仙台が舞台だが、今年はまさにここに住む私たちがそうありたいと願う書名ではないか。特に一月下旬からの積雪と低温は、かなりハードだった。お陰でずいぶん除雪に関しての段取り力や技術?が高まった気がする。


 今日からまた荒れた天気の予報が出ている。先日、町内にある三つの峠を廻ってみたら、予想どおりに雪の壁が高く、雪庇が迫っている箇所もあり、雨や気温の弛みに耐えられるか少し心配している。雪は恵みをもたらすが同時に脅威である。先週は「雪汁(せつじゅう)洪水」という言葉があることを初めて知った。


 その言葉はかつて(明治年代だった)この周辺一帯に水害が重ねて起こり、移転を余儀なくされ、北海道に移住した事実の中で語られた。想像できないほどの苦難に立ち向かった人々の姿を思えば、積雪量の多さなどいかほどのものかと言ってはみるが、あまりにもやわな私たちの目の前にある白い塊は、依然大きい。


 さて、三月初日は仕事をしている頃、いくらかの緊張感を持って迎えた。「いよいよ」という思いが湧き、たとえ様々な課題が残っていようと「よおし」と腹を括るしかない、ギリギリラインのスタートであった。今はそんな気持ちにならないが、それでも誕生月であり他の月とは少し趣きが違う。やはり春を待つ心か。


 「三月の風」とは気候上だけでなく、様々な物事の比喩にも感じられる。物理的に否応なく「風」にさらされる人も多い。例えば卒業、進学、転任、引越など、本人だけでなく関わる者にも強い風となる場合がある。その風に振り落とされることなく、三月を乗りきることが大事だ。…個人的に心配なのは、花粉だけど…。