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単焦点の眼で見る

2018年03月25日 | 雑記帳


 カメラを購入した。初めてのミラーレス一眼である。候補はいくつかあったが、購入履歴を考えると、今さらニコンやキャノンではあるまいと、多く持つソニーと決めた。フルサイズのα7も考えたが、後々のレンズ購入が怖くなり、結局α6500に落ち着かせる。そして思い切って最初に選んだレンズが、なんと単焦点だ。


 いったいいつ以来なのか。フィルム式のミノルタ一眼を買った時もズームだったし、デジタル一眼のソニーもダブルズームだった。昨年リコーGRを買おうとした時もあったが、結局ソニーRXにしたし…と、我がブログを検索してみたら、なんと初めて買ったデジカメ、カシオXV-3は単焦点だった。もう20年近い。


 結局、使いこなせないままに次へ次へ、ズームも高倍率を求めていったのが、わがデジカメ歴といっていい。そして、ここで再びの単焦点の訳は、やはりボケ味を求めて…が正直なところだ。先週、届いたのでセットし早速撮ってみた。ところが、いやあ結構難しいなあ。あまりにも体がズームに慣れてしまっている。


 花粉が怖く、外で活動しにくい。それでもいくらか構えているうちに、本当にごく当たり前のことが身に沁みてくる。つまり、単焦点レンズでは、近づかなければアップにできない、離れなければ全景がとれない。身体を使って自分から寄っていく、または撮りたい景色が収まるよう一歩ずつ引き確かめねばならない。


 ふと、仕事や生活にも当てはまると思えてきた。ズームの便利さに頼るのはいいが、それでは対象の輪郭しかつかめないかも…。自らきちんと迫ったり、見渡せる位置まで遠ざかったりすることで、対象の存在を明確に感じ取れるのではなか。複眼の有効性に頼る前に、単焦点の眼で見る大切さを教えられた気がする。