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春場所横睨み

2018年03月26日 | 雑記帳
 横綱鶴竜の優勝。これを「」というのは生意気だろうか。素人目にも横綱の強さが出た取組は三分の一もない。はずみやほんの少しの隙が勝敗を分けた形が多い。しかし、運を引き寄せたのは、不安のあるなか出場を決意した心にあると思う。その意味ではいい幕切れだった。実力的にはまさに下克上の様相だろう。


 先場所優勝した栃ノ心は10勝だったが、かなり強いと感じた。また遠藤の活躍も印象に残る。結局、相撲とは「自分の(強い)型にいかに持ち込むか」が大きなポイントであり、そのために「立ち合い」の重要性が問われるのだ。得手不得手は誰にもどの分野にもある。得意に持ち込むための一手、常に意識したい。



 さて、全取組を観てはいないが、随分と幅を広げて注視した。一つには、地元力士豪風が番付を下げたこともあり、十両にも目がいくようになった。このところいつも団子状態の優勝レース、実力拮抗だ。その中で豪風の復帰が叶ったことは嬉しい。さらに生きのいい個性的な若手力士も複数いて、面白くなっている。


 その一人、身長が169㎝の炎鵬という小兵力士。新十両紹介インタビューで、大きな相手を倒す爽快感について語っていた。ちょうど当日解説は舞の海。炎鵬からアドバイスを請われ語ったことが「一番に相手の手の動きを見る」「土俵は丸いので動く範囲が大きい」…具体的な動きにつながるコーチングは見事だった。


 もう一つ渋い感想を。幕内格中堅に木村某という行司がいる。他と少し違っていたので楽しみに見ていた。具体的には呼び上げ、仕切り中の所作、取組中の動きなどだ。それが今場所少し雰囲気を変えた。よく言うと落ち着き、重厚感が出たが、一面躍動感に欠ける気がして正直つまらない。「指導」があったのかなあ。