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審美眼と体力維持

2018年10月20日 | 読書
 なかなか減らないモノだけれど、新しく増やすことには慎重になっている。
 
 生活が狭まってきただけさ、と断言されそうだが、楽しく生きていくために必要なモノとはそんなにないものだ。



Volume123
 「限られたモノで豊かな生活を送るには、モノを選ぶ時、自分にとって必要なのかどうかをしっかり見極めねばいけません。ましてやいまはネット通販が当たり前ですから、コンピュータの画面からモノの良し悪しを判断するレベルの高い審美眼が必要です。」


 建築家安藤忠雄が、『通販生活』の冒頭で語ったこと。

 なるほど、「審美眼」ね。

 「審美」とは「美と醜とを識別すること」である。

 安藤は続けて「どうしたら審美眼を養えるのか。好奇心を持ち続けることです」と記してある。

 もっともなことだが、今肝心なのは「好奇心」を持つ場の設定だと思う。


 つまりは、ネット以外の場をどう拡げていくかということにならないか。
 一日中、PCの前に坐っていても、スマホを日がな見つめていても、好奇心を持つことは出来るだろう。

 しかし、それはともすれば、誘導された、きわめて消費的な、そして地滑り的な(笑)傾向になっていくだろう。審美から逆に離れていく気がする。

 お手軽なメディア以外の場で、身体と脳・心を使い、好奇心を刺激する場が必要なのだ。
 そうなると、結局、身体を鍛えて、いやせめて体力維持していくことが大事なのだと、丸めた背中を思わず正す。