すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

あしたは あそぼう あいうえお

2019年05月21日 | 教育ノート
 『漁師の愛人』という単行本のPRコーナーに森絵都作の絵本が載っていた。絵は荒井良二。これは興味があるなあと思って、文庫本もあるので注文してみた。『あいうえおちゃん』(文春文庫)と題されたその本は、ひらがな同一文字を句頭にした、言葉遊びが内容だ。現役時代だったら、必ずネタにしたはずと思う。

 冒頭の「あ」はこうだ。

あきすに
あったら
あきらめな

次ページの「い」は三作品。

いんどに
いったら
インドカレー

いつもは
いんきな
いじめっこ

いちがつ
いつかの
いちじはん


 四・四・五のリズムが楽しい。内容もあっけらかんとしていて笑える。どの世代でも通用するかと言えば、少し心配な面もあるが、語呂がよく結構ウケるのではないか。最後の「わいわい わらって わすれよう」まで、にこにこしながら読み通せる。マイフェイバリットは「やたらと やさしい やくざもの」かな。


 ここでむくむくライバル意識が湧いてくるのは、言葉遊びとして、「三・三・七作文」や「階段話(一、二、三、四、五)」などの自慢(笑)ネタを懐かしんでいるからだろう。国語の授業として取り上げるとしたら、絶対に作らせる形で組み立てるだろう。最初は語を指定して練習し、あとは自由選択かな。では自作品を。


ありさん
あんまり
あわてるな

いつかの
いじわる
いまかえす

うさぎが
うつむき
うしろむく


 作ってみると、これは辞書学習に適しているかもしれないと思えてきた。