すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

またここでも圧倒される

2019年07月13日 | 雑記帳
 研修と会議が終了してから、後日予定した事業のお願いで隣接の施設へ出向いた。横手市雄物川図書館である。そういえばここには「むのたけじ」の展示スペースがあったことを思い出した。用事を済ませ、しばし2階にあるコーナーを見学することにした。まず、直筆の色紙が20枚ほど並んでいるのが目に入る。




 達筆とは言えないだろうが、迫力ある書きぶりである。中には赤マジックで書かれた文章もある。いろいろな時期の筆跡があり見応えを感じる。ふっと目についたのは、この言葉だ。

 バガタレ、アキタ
 こめづくり 日本一の地名を
 ドゴサ 捨てた
 バガタレよ



 稲作農業についての見解は様々だろう。しかし、現段階でその議論は空しい。ただ、もっと早く強みを生かす発想を持ち、それを貫くことで新たな展開へと結びつく可能性はあったに違いない。さて、選挙も近い。候補者にはこの機会に(無理か)ぜひ足を運んで心に感じてほしい一言もあった。目を向けてほしい。

 「数は力」は暴言
 「質こそ力」が本物
 デモクラシー。



 初見本や雑誌も並んでいた。その中の少し分厚い冊子が目についた。『孫づきあいの知恵』という書名、扇谷正造責任編集とある。今の自分にぴったりだ。発行は1982年。執筆者の一人として、むのは「百年を単位として~孫づきあいの社会学」という50ページほどの文章を寄せている。冒頭を読みだして圧倒される。

「孫との間にどんな関係が成り立つかは、孫との関係を問題とするより先に、祖父母の立場にある者が自分自身の人生について、とりわけ、老いるとは人間にとって何を意味するかについて、どんな自分の考えを持っているか、いないかで左右される。これが前提である。」

 前提にたどり着くまで時間が必要なようである。来月訪問時に読み直してみたい。