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玉治郎の居ない場所だが

2019年07月22日 | 雑記帳
 横綱同士の力のこもった千秋楽で幕を閉じた名古屋場所。休場で大関陥落の貴景勝、先場所優勝の朝乃山は今一つと残念ではあったが、それ以外の新風が巻き起こった場所とも言える。ただ大好きな行司(笑)木村玉治郎が病休で、一抹の寂しさを覚えた土俵だった。


 大関4力士の休場の場所ということは珍しいはずだが、これだけ頻繁に上位陣が休場を重ねているので、なんだか慣れっこになり重大事に感じられない。この傾向は明らかにマズイので、何故こんな状態が続くのか、もう少し抜本的な取り組みを求めたい。


 それはきっと時間のかかる、大相撲そのものあり方に迫る問題かもしれない。ここ数年いわゆる小兵力士の活躍が目立つことを重ねれば、体重を支える骨格や筋肉量等データを駆使したトレーニング重視が普及すべきだ。自ずと身体づくり、怪我防止につながる。


 石浦や宇良が登場したとき以上に、刺激を与え続けている炎鵬。個人的に新十両時のインタビューで、解説の舞の海が「土俵は丸い」と語ったことに「ほお」と上げた声が印象深い。縦横無尽に動き回り巨漢力士を倒す姿に日本人が喝采をしないわけがない。


 そんなふうに思うと、相撲とはやはり興行という要素が強くて、たとえば歌舞伎のような型こそ大事だ。だから仕切りや四股などに個性が出ていいし、照強の大量の塩まきなども観客の目には嬉しい。贔屓の遠藤も地味ではあったが、見応え十分で満足した。