すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

ねえ知ってる、豆しばって…

2019年09月16日 | 雑記帳
 九月最初の三連休後の、しかも朝始業前の時間帯に、読み聞かせの当番があたっていて何がいいのかなと館内の書架を観ていたら、最近購入した小さな絵本が目についた。豆しば』(荒井良二+キム・ソクウォン 小学館)。荒井良二が描く、なんとも可愛くて個性的なキャラクターの表紙絵。今年の4月発刊である。


 職員に訊いたら、「豆しば」という名は知っていた。ずいぶん前からCMキャラクターとして登場しているというが、私自身は見かけたことがない。中身はいわゆる「豆知識オンパレード」の連発。しかし絵本として見ても結構面白いし、休み明け週始まりの子たちを引きつけるには、いい素材だと思った。これに決めた。


 『ねえ、知ってる?』というフレーズを使って、いわばトリビアを紹介する。大人も思わず「へえーーっ」と頷くだろう。例えば「にほんでは スイカに しおをかけるけど…メキシコでは スイカに トウガラシをかけるんだって!」例えば「ホタルを 2000びきあつめると ほんをよめる あかるさなんだって!」。


 こんな感じで28項目。ホントに?と思うこともあるが、信じることだ。例えば27番目「バイバイの ほんとうの いみは さようならじゃなくて…いつもそばでみまもっているよという いみなんだよ!」…byebyeを調べると小児語として「おねんね」があるので予想される。その心が入っていると知ると深くなる。


 「ねぇ しってる? このせかいには まだまだ きみのしらないことが たくさん あるんだよ!」という最終ページは、その言葉だけ聞くと平凡に思えるが、絵本の結びとして何より願いの詰まっている素敵なフレーズだ。私と同じように「豆しば」を知らなかった方もいるだろう。ぜひこちらのムービーもどうぞ。