すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

企ても企みも幸せのため

2020年01月08日 | 読書
 【幸せの仕事術】小山薫堂

 年末に少しだけ書棚整理をした。手元に置いておきたい書籍が何冊かあるのだがこれもその一冊。下記のように二度メモを残してあるので、再再読ということか。読み込むほどに考えが深まるというほどではないが、新しく心に残るフレーズにあることに感心する。核は「ポジィティブ」に尽きるが、例が豊富だ。

 自分流に置き換えて、踏み出す

 幸せを呼ぶ行為とは

 テレビ局に入ったある若者が希望しない部署に移り、仕事が面白くなくなったとき、「その部署にいる、普段まったく笑わないおばちゃんを笑わせる、ということをひとつの目標として自分に課した」というエピソードがいい。こうした思いつきこそ、自分を、周りを明るくさせる。著者はそれも「企画」と名付けている、


 企画の「」は、「くわだてる」「たくらむ」と読む。こう読むと悪と結びつくイメージを持つのは私だけではないだろう。戦時中の「企画院」という例があるからか。しかし「企」は会意文字で「人+足」で「人が足先でつま立ちする」意である。つま先立ちして遠くを見るのであれば、それは幸せを求めていることだ。


 今回一番強く印象に残ったのは、著者が小さい頃から父親に言われていたことだ。「人は知らず知らずのうちに最良の人生を選択しながら生きている」…これは野口芳宏先生の「結果幸福論」と同一と捉えていいと考えられる。選択の連続が人生ならば、その結果は常に良い方向を目指していることは間違いないのだから。