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平成21年社会保険労務士試験向け参考書
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1 はじめに
2 過去問データベース
3 白書対策
4 就労条件総合調査
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1 はじめに
平成21年度の社労士試験、詳細は来年の4月中旬に明らかになりますが、
やはり、改正が多いですね。
特に、医療保険関係は。
先日、出産育児一時金の支給額の改正に関連する政令が公布されましたが、
ちょっとややこしくなりましたね。
元々、一律35万円だったのが、特定病院等において出産した場合、
一定の要件に該当するとき、3万円を上限として保険者が定める額を加算
した額となります。
なので、今後、どこで出産したかによって、支給額が違ってきてしまうって
ことが起き得てしまうんです。
試験対策として考えた場合、この改正、出題される可能性、かなり高いと
思います。
ってことで、この改正、しっかりと押さえておく必要がありますね。
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2 過去問データベース
今回は、平成20年労災保険法6-B「企業内災害補償と保険給付との調整」
です。
☆☆========================================================☆☆
企業内の災害補償制度が、労働協約、就業規則等からみて労災保険の保険給付
と重なる損害てん補の性質を有するものであることが明らかに認められる場合で
あっても、政府は、当該保険給付について支給調整を行うことができない。
☆☆======================================================☆☆
「企業内災害補償と保険給付との調整」に関する出題です。
まずは、次の問題をみてください。
☆☆======================================================☆☆
【14-5-D】
企業内の労災補償は、労災保険の保険給付の上積みとして行われるのが通例で
あるので、労働協約、就業規則その他の諸規程からみて労災保険の保険給付に
相当するものであることが明らかでない限り、保険給付の支給調整は行われない。
【18-7-E】
適用事業の事業主が保険給付の上積みとして独自に行う災害補償については、
保険給付と重複するものでない限り、これによって保険給付の調整が行われる
ことはない。
☆☆======================================================☆☆
被災労働者が事業主に対して損害賠償請求権を有し、同時に労災保険に
対して保険給付の請求権を有する場合、一定の調整が行われます。
そこで、就業規則などで企業内の労災補償について定めがあった場合ですが、
これと労災保険の保険給付との間で調整が行われるかどうかというのが、
いずれの問題にも共通する論点です。
【14-5-D】と【18-7-E】では、「保険給付の上積み」としています。
つまり、労災保険の保険給付とは重複しないということになります。
であれば、調整をする必要はないので、保険給付は行われます。
もし、保険給付と重複してしまうようであれば、二重の補償となるため、
保険給付の調整が行われます。
そこで、【20-6-B】ですが、
企業内の災害補償制度が、労災保険の保険給付と重なる損害てん補の性質を
有しているとしています。
さらに、
そうであっても、保険給付について支給調整を行うことができない
としています。
保険給付と重複しているのですから、これは調整を行うことができます。
ということで、【20-6-B】は誤りです。
【14-5-D】と【18-7-E】は正しい内容です。
企業内の災害補償制度という名称だけでは、調整されるか否か、
これは判断できませんので。
保険給付と重複するか否か、ここが判断のポイントンになります。
ですので、単に「企業内の災害補償制度」って言葉をみたら、
これは調整されないなんて判断をしないようにしましょう。
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3 白書対策
今回の白書対策は、「厳しい雇用失業情勢への対応」に関する記載です(平成
20年度版厚生労働白書P43~P44)。
☆☆======================================================☆☆
バブル経済崩壊以降、1991年初めから、経済が長期的に低迷する中で、失業
率は上昇を続け、1995年に初めて失業率が3%を突破した。雇用・労働政策に
おいては、1980年代の安定成長期、1980年代後半から1990年代初頭のバブル
経済期に引き続いて、基本的には、景気変動に伴う雇用需要の変動には、雇用
調整助成金による雇用維持を雇用・労働政策の中心に据えて展開した。
また産業構造の変化に伴う構造不況業種の雇用問題に対しては、企業の事業
転換や労働者の職種転換、出向・再就職斡旋による「失業なき労働移動」を
図ってきた。
しかしながら、1997年の金融危機を契機に、中高年層及び若年層の失業問題が
深刻化し、2003年4月には完全失業率が既往最高の5.5%になるなど、統計
開始以来最も厳しい情勢になった。こうした中で、従来の「雇用の安定」、
「失業なき労働移動」に加え、外部労働市場を通じた労働力需給のミスマッチ
解消が重要性を増し、「雇用創出」のための各種支援措置の実施とともに、
労働力需給調整機能の強化や、労働移動・再就職支援を促進するための各種
助成措置の整備、民間を活用した職業能力開発支援などの政策が講じられた。
具体的には、不良債権処理加速に伴う離職者の増加に対応するため、1998
(平成10)年4月の緊急雇用開発プログラム以降、累次の雇用対策が策定され、
雇用のミスマッチを解消するための施策が講じられるとともに、官民一体と
なった労働力需給調整機能の強化が図られた。1997年には労働者の自発的な
職業能力開発促進等を内容とする職業能力開発促進法改正が行われ、1998年
に雇用保険法の改正により、労働者が自ら負担した教育訓練の費用を給付
する教育訓練給付が新設された。また、1999年には、厳しい雇用失業情勢
や働き方の多様化を背景として、労働力需給のミスマッチの解消を図り、
多様なニーズに応えていくため、新たな国際基準の観点等も踏まえて、有料
職業紹介事業の取扱職業や労働者派遣事業の対象業務の原則自由化、労働者
保護措置の拡充等を内容とする職業安定法及び労働者派遣法の改正が行われた。
2001年には、雇用対策法や職業能力開発法等が改正され、再就職援助措置を
講ずる事業主に対する助成や、労働者の職業生活設計に即した自発的な職業
能力の開発・向上に関する事業主の措置等が盛り込まれた。
2000年、2003年には、失業者の急増に伴う雇用保険財政の悪化を踏まえ、
雇用保険制度について倒産・解雇離職者に支援を重点化する改正が行われた。
また2003年に、厳しい雇用失業情勢や働き方の多様化を背景として、労働力
需給のミスマッチを解消し、多様なニーズに応えていくため、労働者派遣制度
について、専門的等の26業務等以外の業務の派遣受入期間の制限を1年から
最大3年に延長、派遣受入期間の制限を超えて派遣労働者を雇用しようとする
派遣先の派遣労働者への雇用契約の申込み義務の創設等を内容とする改正が
行われた。
☆☆======================================================☆☆
厳しい雇用失業情勢の中で行われた諸施策に関する記載です。
直近の改正であれば、たとえば、
【17-1-B】
平成16年に改正された高齢法における、事業主の高年齢者雇用確保措置を講
ずる義務に関する規定は、同年12月1日から施行されている。
というように、いつから施行されたなんてことを論点にした問題を出すって
ことはありますが、しばらく前のものになってしまうと、そこを論点にして
くる可能性は低いでしょう。
ですので、何年にどのような改正があったかまでは、覚える必要はありませんが、
「有料職業紹介事業の取扱職業や労働者派遣事業の対象業務の原則自由化」
というような言い回しや
「専門的等の26業務等以外の業務の派遣受入期間の制限を1年から最大3年
に延長」の「専門的等の26業務等以外の業務」なんていう表現とかは、
知っておいたほうがよいでしょう。
労働に関する一般常識からの法令に関する出題、条文の言い回しではなく、
一般的な表現をしてくるってことありますので。
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4 就労条件総合調査結果
今回は、平成20年就労条件総合調査結果による「退職給付(一時金・年金)
制度の有無及び形態」です。
退職給付(一時金・年金)制度がある企業数割合は、83.9%で、
企業規模別にみると、
1,000人以上:95.2%
300~999人:92.2%
100~299人:88.0%
30~99人:81.7%
と規模が大きいほど退職給付(一時金・年金)制度がある企業数割合が高く
なっています。
退職給付(一時金・年金)制度がある企業について、制度の形態別にみると、
「退職一時金制度のみ」:55.3%
「両制度併用」 :31.9%
「退職年金制度のみ」 :12.8%
となっています。
退職一時金制度がある企業について支払準備形態(複数回答)をみると、
「社内準備」が64.2%と最も高く、次いで「中小企業退職金共済制度」が
39.0%、「特定退職金共済制度」が8.8%、「その他」が4.9%となって
います。
退職年金制度がある企業について支払準備形態(複数回答)をみると、
適格退職年金が49.5%、厚生年金基金が35.9%、確定拠出年金(企業型)が
15.9%となっています。
退職給付制度に関しては、もう随分前ですが、
【2-4-E】
常用労働者30人以上の企業において何らかの形で退職金制度を有している
企業の割合は、昭和60年の調査によれば、約9割となっているが、規模が
大きいほど退職年金制度と退職一時金制度を併用する企業の割合が高くなっ
ている。
という出題がありました。
この問題、出題当時は正しい内容でした。
現在は、退職給付制度がある企業数割合は83.9%ですので、約9割という
と適切とはいえませんね。
これに対して、
「規模が大きいほど退職年金制度と退職一時金制度を併用する企業の割合が
高くなっている」
という部分については、平成20年では
1,000人以上:56.7%
300~999人:45.6%
100~299人:41.2%
30~99人:27.1%
となっているので、正しくなります。
この辺が出題されたとしても、かなり細かい箇所なので、
正誤の判断ができなくても致し方ないところでしょう。
まぁ、とりあえず、退職給付制度がある企業数割合は8割程度、
規模が大きいほど割合が高い、
ってことを知っておけば、十分でしょうね。
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1 はじめに
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3 白書対策
4 就労条件総合調査
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1 はじめに
平成21年度の社労士試験、詳細は来年の4月中旬に明らかになりますが、
やはり、改正が多いですね。
特に、医療保険関係は。
先日、出産育児一時金の支給額の改正に関連する政令が公布されましたが、
ちょっとややこしくなりましたね。
元々、一律35万円だったのが、特定病院等において出産した場合、
一定の要件に該当するとき、3万円を上限として保険者が定める額を加算
した額となります。
なので、今後、どこで出産したかによって、支給額が違ってきてしまうって
ことが起き得てしまうんです。
試験対策として考えた場合、この改正、出題される可能性、かなり高いと
思います。
ってことで、この改正、しっかりと押さえておく必要がありますね。
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2 過去問データベース
今回は、平成20年労災保険法6-B「企業内災害補償と保険給付との調整」
です。
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企業内の災害補償制度が、労働協約、就業規則等からみて労災保険の保険給付
と重なる損害てん補の性質を有するものであることが明らかに認められる場合で
あっても、政府は、当該保険給付について支給調整を行うことができない。
☆☆======================================================☆☆
「企業内災害補償と保険給付との調整」に関する出題です。
まずは、次の問題をみてください。
☆☆======================================================☆☆
【14-5-D】
企業内の労災補償は、労災保険の保険給付の上積みとして行われるのが通例で
あるので、労働協約、就業規則その他の諸規程からみて労災保険の保険給付に
相当するものであることが明らかでない限り、保険給付の支給調整は行われない。
【18-7-E】
適用事業の事業主が保険給付の上積みとして独自に行う災害補償については、
保険給付と重複するものでない限り、これによって保険給付の調整が行われる
ことはない。
☆☆======================================================☆☆
被災労働者が事業主に対して損害賠償請求権を有し、同時に労災保険に
対して保険給付の請求権を有する場合、一定の調整が行われます。
そこで、就業規則などで企業内の労災補償について定めがあった場合ですが、
これと労災保険の保険給付との間で調整が行われるかどうかというのが、
いずれの問題にも共通する論点です。
【14-5-D】と【18-7-E】では、「保険給付の上積み」としています。
つまり、労災保険の保険給付とは重複しないということになります。
であれば、調整をする必要はないので、保険給付は行われます。
もし、保険給付と重複してしまうようであれば、二重の補償となるため、
保険給付の調整が行われます。
そこで、【20-6-B】ですが、
企業内の災害補償制度が、労災保険の保険給付と重なる損害てん補の性質を
有しているとしています。
さらに、
そうであっても、保険給付について支給調整を行うことができない
としています。
保険給付と重複しているのですから、これは調整を行うことができます。
ということで、【20-6-B】は誤りです。
【14-5-D】と【18-7-E】は正しい内容です。
企業内の災害補償制度という名称だけでは、調整されるか否か、
これは判断できませんので。
保険給付と重複するか否か、ここが判断のポイントンになります。
ですので、単に「企業内の災害補償制度」って言葉をみたら、
これは調整されないなんて判断をしないようにしましょう。
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3 白書対策
今回の白書対策は、「厳しい雇用失業情勢への対応」に関する記載です(平成
20年度版厚生労働白書P43~P44)。
☆☆======================================================☆☆
バブル経済崩壊以降、1991年初めから、経済が長期的に低迷する中で、失業
率は上昇を続け、1995年に初めて失業率が3%を突破した。雇用・労働政策に
おいては、1980年代の安定成長期、1980年代後半から1990年代初頭のバブル
経済期に引き続いて、基本的には、景気変動に伴う雇用需要の変動には、雇用
調整助成金による雇用維持を雇用・労働政策の中心に据えて展開した。
また産業構造の変化に伴う構造不況業種の雇用問題に対しては、企業の事業
転換や労働者の職種転換、出向・再就職斡旋による「失業なき労働移動」を
図ってきた。
しかしながら、1997年の金融危機を契機に、中高年層及び若年層の失業問題が
深刻化し、2003年4月には完全失業率が既往最高の5.5%になるなど、統計
開始以来最も厳しい情勢になった。こうした中で、従来の「雇用の安定」、
「失業なき労働移動」に加え、外部労働市場を通じた労働力需給のミスマッチ
解消が重要性を増し、「雇用創出」のための各種支援措置の実施とともに、
労働力需給調整機能の強化や、労働移動・再就職支援を促進するための各種
助成措置の整備、民間を活用した職業能力開発支援などの政策が講じられた。
具体的には、不良債権処理加速に伴う離職者の増加に対応するため、1998
(平成10)年4月の緊急雇用開発プログラム以降、累次の雇用対策が策定され、
雇用のミスマッチを解消するための施策が講じられるとともに、官民一体と
なった労働力需給調整機能の強化が図られた。1997年には労働者の自発的な
職業能力開発促進等を内容とする職業能力開発促進法改正が行われ、1998年
に雇用保険法の改正により、労働者が自ら負担した教育訓練の費用を給付
する教育訓練給付が新設された。また、1999年には、厳しい雇用失業情勢
や働き方の多様化を背景として、労働力需給のミスマッチの解消を図り、
多様なニーズに応えていくため、新たな国際基準の観点等も踏まえて、有料
職業紹介事業の取扱職業や労働者派遣事業の対象業務の原則自由化、労働者
保護措置の拡充等を内容とする職業安定法及び労働者派遣法の改正が行われた。
2001年には、雇用対策法や職業能力開発法等が改正され、再就職援助措置を
講ずる事業主に対する助成や、労働者の職業生活設計に即した自発的な職業
能力の開発・向上に関する事業主の措置等が盛り込まれた。
2000年、2003年には、失業者の急増に伴う雇用保険財政の悪化を踏まえ、
雇用保険制度について倒産・解雇離職者に支援を重点化する改正が行われた。
また2003年に、厳しい雇用失業情勢や働き方の多様化を背景として、労働力
需給のミスマッチを解消し、多様なニーズに応えていくため、労働者派遣制度
について、専門的等の26業務等以外の業務の派遣受入期間の制限を1年から
最大3年に延長、派遣受入期間の制限を超えて派遣労働者を雇用しようとする
派遣先の派遣労働者への雇用契約の申込み義務の創設等を内容とする改正が
行われた。
☆☆======================================================☆☆
厳しい雇用失業情勢の中で行われた諸施策に関する記載です。
直近の改正であれば、たとえば、
【17-1-B】
平成16年に改正された高齢法における、事業主の高年齢者雇用確保措置を講
ずる義務に関する規定は、同年12月1日から施行されている。
というように、いつから施行されたなんてことを論点にした問題を出すって
ことはありますが、しばらく前のものになってしまうと、そこを論点にして
くる可能性は低いでしょう。
ですので、何年にどのような改正があったかまでは、覚える必要はありませんが、
「有料職業紹介事業の取扱職業や労働者派遣事業の対象業務の原則自由化」
というような言い回しや
「専門的等の26業務等以外の業務の派遣受入期間の制限を1年から最大3年
に延長」の「専門的等の26業務等以外の業務」なんていう表現とかは、
知っておいたほうがよいでしょう。
労働に関する一般常識からの法令に関する出題、条文の言い回しではなく、
一般的な表現をしてくるってことありますので。
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4 就労条件総合調査結果
今回は、平成20年就労条件総合調査結果による「退職給付(一時金・年金)
制度の有無及び形態」です。
退職給付(一時金・年金)制度がある企業数割合は、83.9%で、
企業規模別にみると、
1,000人以上:95.2%
300~999人:92.2%
100~299人:88.0%
30~99人:81.7%
と規模が大きいほど退職給付(一時金・年金)制度がある企業数割合が高く
なっています。
退職給付(一時金・年金)制度がある企業について、制度の形態別にみると、
「退職一時金制度のみ」:55.3%
「両制度併用」 :31.9%
「退職年金制度のみ」 :12.8%
となっています。
退職一時金制度がある企業について支払準備形態(複数回答)をみると、
「社内準備」が64.2%と最も高く、次いで「中小企業退職金共済制度」が
39.0%、「特定退職金共済制度」が8.8%、「その他」が4.9%となって
います。
退職年金制度がある企業について支払準備形態(複数回答)をみると、
適格退職年金が49.5%、厚生年金基金が35.9%、確定拠出年金(企業型)が
15.9%となっています。
退職給付制度に関しては、もう随分前ですが、
【2-4-E】
常用労働者30人以上の企業において何らかの形で退職金制度を有している
企業の割合は、昭和60年の調査によれば、約9割となっているが、規模が
大きいほど退職年金制度と退職一時金制度を併用する企業の割合が高くなっ
ている。
という出題がありました。
この問題、出題当時は正しい内容でした。
現在は、退職給付制度がある企業数割合は83.9%ですので、約9割という
と適切とはいえませんね。
これに対して、
「規模が大きいほど退職年金制度と退職一時金制度を併用する企業の割合が
高くなっている」
という部分については、平成20年では
1,000人以上:56.7%
300~999人:45.6%
100~299人:41.2%
30~99人:27.1%
となっているので、正しくなります。
この辺が出題されたとしても、かなり細かい箇所なので、
正誤の判断ができなくても致し方ないところでしょう。
まぁ、とりあえず、退職給付制度がある企業数割合は8割程度、
規模が大きいほど割合が高い、
ってことを知っておけば、十分でしょうね。
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また、損害賠償の義務はないものとします。ご理解のうえお読みください。
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発行:K-Net 社労士受験ゼミ
加藤 光大
まぐまぐID:0000148709
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