和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

ひらがな。

2014-11-18 | 古典
桜井哲夫著「一遍と時衆の謎」(平凡社新書)。

その「結びに代えて」の最後を引用。

「さて、私は、社会史家としては主に
フランスを中心にした西欧近・現代の社会史、
思想史を研究し、また社会学者としては現代
日本の社会・文化を論じてきた。一方で、
平成14年(2002)以来、鎌倉時代から続く
時宗寺院44代目の住職であり、時宗の教学
研究顧問もつとめている。宗門に身をおく者
として、いつかはきちんと宗祖一遍上人と
時宗の歴史について語る責任があると考えて
きた。・・・四十数年にわたる私の長年の
思いを込めた一冊だと言っていいのである。」
(p237~238)


さてっと、本文から一箇所引用。

「私自身も、この京大所属の
『国女歌舞妓絵詞』を見たときは、衝撃的だった。
これは、まさに私も時宗僧侶としてずっと唱え
続けている時宗の『和讃』や『念仏』のリズム
そのものだからである。詞をみると、おそらく
時宗の僧なら、すぐに鉦をたたいてよみたくなる
だろう。理屈ではなく、身体で覚えてきた時宗の
『和讃』や『念仏』のリズムなのである。」(p63)

そのひらがなの歌詞と
漢字の表記とを順に引用。


「そもそもみやこほとりの花のめい所、
ぢしゆごんげんの花のいろ、
わしおやまにさく花は、
りやうじゆせんのはるかとうたがはれ、
大はらやをしほのやまの花ざかり、
いまもみゆきやあふぐらん、
さてまたかへりながむれば、
大うち山の花ざかり、
このへどののいとざくら、
せんぼんのはなにしくはなしとうちながめ、
あまみつ神にぞまいりける(繰り返し)。

いかに申候、今日は正月廿五日きせんぐんしゆの
しやさんのおりからなれば、
かぶきおどりをはじめばやとおもひ候。
まづまづねんぶつおどりをはじめ申そう、
・ ・・・・・


( さて都のまわりの花の名所、
地主権現や鷲の山(比叡山)に咲く桜は
霊鷲山(りょうじゅせん)の春かと
思われるもので、大原や小塩山の花盛り
には今も御幸を仰ぐのでしょう。
さてまた振り返ってながめれば、
大内山の花、近衛殿の糸桜、
千本の桜に及ぶものはないとながめ、
(北野の)天神様にお参りいたします。
なんと今日は正月25日、だれもが
お参りする縁日なので、かぶきおどりを
始めましょう。・・・・ )(p60~61)


おあとは、読んでのお楽しみ(笑)。
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